花田一三六のレビュー一覧
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剣術指南の家の娘が、両親を殺されて、引継ぎ任務の旅に出て、雇った用心棒と旅の間に絆を育むというお話。
シチュエーション的にも、キャラクター的にも、おおよそどこかでは見たようなお話。とはいえ、メインキャラ3人で、一人が全くしゃべらないというのは、少し新しいところか。
無言の行を自ら課しているわけでもなさそうだし、頭目時代はいったいどうしていたのだろうか、とかは思うところだ。
文章もそれほど上手ではない。体言止めを多用するが、スピード感が出ているかというと微妙なところで、もうすこしレトリックを使えた方が、殺陣の流れの良さは出せる気がする。
それでも読み終わってみると結構楽しめているというのは、 -
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少年主人公の冒険譚。
突然の父との別れ、曙光に交わされた約束。少年は父との約束を守るために”笑う”。
自分が原因で兄を亡くしてしまった遊牧民の少女。笑えなくなった少女は少年に問う、「どうして笑っていられるの───?」
(;Д;)
境遇は違えど、同じように肉親を亡くした少年と少女の違いに心が揺さぶられます。そして少年と旅を続けるにつれ、目に見えて元気になっていく少女が大変愛らしい。え、最後はこの二人くっつくんだよね?そうだよね?後日譚はどこで読めますかー!?アンソロジー買うしかないのですかー!!?
+忘れちゃいけないのが、少年が”入隊”することになる馬賊。くっ、イイ男を書かせたら -
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最終巻。この話はね~、なんとも言えないよホント。
切ない。自分の命を賭して世の中を変えようとしり若者。とも言えるし、無謀な若者達の反乱とも取れるし・・・。
最終的に納得いかなかったのはリィーンが最後に暴力に訴えたことかな~。青年シャムロックのときには非暴力を謳っていたのにさ。
結局そうなんかい。というか・・・。そうするしか方法がなかったのか・・・。とにもかくにもこれは「教会派」が自由を手にする話ではなく、それまでに言い方は悪いけど捨て駒になった人たちのお話って感じでした。そういう意味でやるせなく、切ない。
そんなある歴史書を垣間見るような小説ですね。 -
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農家を営む主人公が手がけることになったある仕事【闇仕事】、築き上げてきたエリートの経歴は、その「指」のなせるものだった【ブラインドタッチ】、近江安土城城下の村、家族等二十余名を斬殺した男。信長がその男の口から聞いた話とは【戦場にて】など、“闇”をテーマとした短編7編と、監修者と井上雅彦氏(作品でも参加)の対談を収録したアンソロジー。
正直「異形コレ」の二番煎じという感がしなくもないが、そちらの監修者が参加し、しかも対談までやっているんだから、ある意味じゃシリーズの一環と言えなくもないか……。作品自体はなかなか楽しめるし、水準も高いと思う。 -
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シリーズ第4弾『巡礼者:ゲイザーシャフト』。
人族と混血の国を認め、宗教的に改革を行おうとした教皇が龍族のたくらみ(?)で暗殺され、傭兵王が夢見た新しい国も短期間で潰えた。
ベルネ=レスティは暗殺された教皇の聖騎士団団長とともに、龍族の元へ新たな旅に出る。
猫らしくない元・騎士団長ブロンデルさん(←さん付けしたくなる人)のキャラが良い!隻腕&ストイックな男前(猫顔ですが)
それから犬・鳥…と旅の道連れが増えていき、懐かしい再会が2度も!!1巻読み直さなきゃ思い出せない人だよ、アレ。
異色・桃太郎一行を付けねらう黒い一団の正体も判明!
断章でだけ登場の傭兵王ライゲンベックは次巻で -