やながわともよのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ移民など、生まれた町を離れて暮らさねばならない子、特に一人で離れなければならない子に向けて、エールとして書かれた本だと思う。
おおきなおおきないぬのムクはながいたびをして、おおきなまちにたどりつきました。…と、絵本を開くと突然、長旅の末の街での生活が始まります。
よく見ると表題紙のページで大きな町を臨む丘の上にいるムクムクが、不安そうに来し方を見ているのに気づきます。新しい街では言葉もわからず、でも希望でいっぱいのムクムク。絵をよく見ていると、実はムクムクが知らず知らずのうちに周囲との摩擦を起こしてしまい、街の一部の人たちからは歓迎されていないことがわかるようになっています。自分の居場所を見つ