東曜太郎のレビュー一覧
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「カトリと眠れる石の街」シリーズ第2作、もちろん装画は、まくらくらまさんです。
物語の舞台は19世紀後半のエディンバラの街…そして、前作同様、カトリとリズという女の子たちが活躍する。カトリは博物館で研究助手として働いていたが、望んで働き出したにも関わらず先のみ見えない不安に苛まれていた…。ある日、故ジョージ・バージェス男爵の「ネブラ」に関するコレクションが博物館に寄贈されることになった。「ネブラ」という国については謎に包まれていたが、その後開催された特別展を訪れた人たちが次々と行方不明に…。
今作も面白かったです!というか、前作より、私は好きかもしれないっ!!カトリの悩みは、誰にでも -
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第62回講談社児童文学新人賞佳作受賞作(佳作受賞作『カトリとまどろむ石の海』を改題、出版)。…らしいです。と、いうか、いきなりどうして児童文学かというと、この作品の装画が、まくらくらまさんだからです!!
物語の舞台は19世紀後半、イギリスのエディンバラ…。金物屋のカトリ(カトリオナ・マクラウド)13歳と、裕福な家の出のリズ(エリザベス・オールデン)14歳の2人の女の子が活躍します。ふたりは、エディンバラの街で蔓延する原因不明の眠り病について、患者の発症時期や街の歴史など明らかにすることで核心に迫っていくのだが…。
ふたりの女の子のキャラが対照的でありながら、それぞれとっても魅力的なん -
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第2巻。
正直、1巻の『眠れる石』よりおもしろかった。
自分で望んで博物館で働き始めたカトリが、自分の知識のなさ、社会の厳しさ(女性が大学に入覚を許されなかった時代のお話し)を知り、職人の養父母が新しい弟子を雇って自分の居場所がなくなった気がして八つ当たり、自己嫌悪、友だちには愚痴れないプライド。
気が強く、常に産まれ育った町のリーダー格だったカトリならではの、挫折と新たな成長の過程。
霧の国に選ばれてしまった理由も説得力がある。
ジュブナイル小説として素晴らしい展開。
1巻で友だちになったリズと、幼なじみのジェイクの冒険も楽しかった。2人はなかなかの名コンビ♪
1巻とも繋がっていることが -
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作家の方がエディンバラ大学に通われていたようで、ストーリーに街の描写がうまく取り入れられて古い街並みや歴史など魅力的で引き込まれました。
表紙裏、裏表紙にもエディンバラの街と登場人物の住居マップなどもあり物語を見ながら地図と見比べて楽しめました。
エディンバラ自体、歴史・文芸・幽霊の町だそうで、読んでいる間にも行ってみたいなと検索してみたり、古い街が持つ深い歴史は底知れなそうだなと感じつつ楽しく読み終わりました。
もちろん、登場人物の子たちも生き生きしていて、メインに二人の女の子たちが出てきますが、二人とも素敵な子たちです。これから、この女の子たちがどんな風に成長していくのか、どんなことを学ん -
Posted by ブクログ
【あらすじ】
舞台は19世紀後半のイギリスの都市、エディンバラ。街の中に蔓延する眠り病の原因が、自分が住んでいる旧市街の中にあるのではとリズに指摘されたカトリは、ふたりで眠り病の原因をつきとめに行く。街の歴史を紐解き、眠り病が発生するタイミングを分析していくふたり。そのうち、街が隠している「大きな秘密」がわかってきて……。
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児童書らしい、女の子2人の冒険譚です。最近、ビジネス書や現代モノの物語を読んでばかりだったので、こういう感じの物語はすごく新鮮に感じました。少しずつパズルのピースが集まっていく感覚がワクワクできてよかったです。 -
Posted by ブクログ
エディンバラ博物館で働くカトリは仕事にも慣れ、大学進学の夢に向かって勉強していた。ある日、古い資料の中に不思議な刺繍布と言い伝えの文書を発見したカトリは、館長のハミルトンからその言い伝えについてレポートを書いてみるよう指示される。言い伝えについてマッセルバラに調査に出たカトリとリズは住人の不可思議な様子に気付き、今までの事件に共通する謎の教会牧師についてさらに調べを進めようとするが……。
降霊術のシーンでぞくりとした。気味の悪さでは今までの作品の中で1番かもしれない。光の道を歩むカトリと闇の道を選んだリズが今後どのように関わり合っていくのか楽しみ。女性の生き辛さにも今後焦点が当たっていきそう