年森瑛のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「嫌悪」または「拒絶」と,否定できない「共感」が同居している,でもその両方とも認めたくないのに認めてしまう…とてつもない居心地の悪さと,同じ質量の「はだか」のままでいることへの圧倒的な肯定感…
この「スッキリしない混沌」は,なんなのか?
でもこの「全部に意味がありそうで本当は空虚で,それなのに囚われている」世界こそ,我々の世界で,我々の世界をそのまま描いても全然面白くないはずなのに,読み始めたらページを捲る手が止まらない.
若い作家さんのようだけど,とんでもない書き手さんが出てきたなぁと.
題名のN/Aもニクい選択.全部のバランスが物凄い複雑さで均衡を保っている…ヤバい,クセになる作品.
この -
Posted by ブクログ
分かったふりは してくれなくてもいい…
他人の悩みや事情を
勝手にジャッジしないでほしい…
でも その反面
本当は誰かに分かってもらいたくてたまらない!
主人公の魂の叫びに 圧倒されました!
__嫌なものは嫌だ。
それだけのことが伝わらない。
“私は何者でもないのに…”
恋愛や性別などへの違和感を 周りの人たちに
カテゴライズされていくことへの嫌悪感が
痛いくらいに伝わってきました…
終わり方がとても良かったな…
カテゴライズされないことを
求める主人公だったけど
カテゴライズされることで
安心感を得ることもあるのだと気づきます
その会話が 私はとても好きで -
Posted by ブクログ
女子校出身からすると、女子校の中でのやりとりとかとても共感できた。どこもあんな感じなのかな
「N/A」というのは「該当なし」という意味らしい
主人公のまどかはまどかであり、何にも当てはめられず該当しないという意味でぴったりのタイトルだと思う
性別や見た目や誰を好きかを関係なく、自分は自分でありたいということがどういうことなのか、葛藤が何なのか少しわかった気がする
自分の周りに悩んでる人や落ち込んでる人にどうやって声をかけるのかについて考え直すきっかけになった
形式だけの「大丈夫?」じゃ何にも響かないこともある
その人のためだけの言葉って難しいなあ
保健室?の手を繋いでいるポスターの表現がすごく