斉加尚代のレビュー一覧
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毎日放送ドキュメンタリー担当ディレクターの斉加尚代さんの著書。
ジャーナリストとしての使命感を持ち、記者の背後にいる市民や国民を常に意識し、権力をむき出しにせず抑制的に使うことが政治家に求められる基本的資質だと言う信念で、数々の国民的課題を掘り下げ発信している。
沖縄基地問題、教科書検定問題など、大部分の人には直接的に日常生活には絡んでいない問題だと思われるかも知れないが、沖縄の人たちにとっては、僅か0.6%の国土に7割の米軍基地が集中しており、負担を軽減するとしたら、別の場所に移転するか、日本として防衛のありかたを論じなければならない。
教科書問題は、将来を担う子どもの教育の問題であり、戦 -
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普段読むのが遅い私でも一気に読み通してしまうほど、とても大事な事が沢山書かれている本でした。著者斉加さんの仕事に対する誠実な姿勢に、思わず涙。しかし自らが身を置く企業の中で、その姿勢を貫くことが難しいという現実。その苦しみを全身で受け止め、それでもやらなければと最前線で矢面に立って伝える仕事をしておられるのに、その背後で安穏としている私は、どのくらいその危機を理解しているだろうか?斉加さんの焦り、もう間に合わないのかという想いが、この本を沢山の人が読み行動することによって少しでも報われますように。何が記者を殺すのか、それは多くの無関心な人々だと思います。
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本来ならば筆者・斉加尚代が携わるドキュメンタリーを見るべきなのだが、彼女が作品を制作する過程や裏側について語る本文にて提示される問題点について私たちも思索する機会となる。時の政権が教育現場に躊躇なく足を踏み入れるおぞましさは子供の将来や尊厳を軽視するに値する。この情勢に無関心でいると、取り返しがつかない社会へと転換するのは遠い将来ではない。宗教右派の草の根運動はすでに進行している。あの団体は世界平和や家庭秩序にこだわりジェンダーフリーの否定や憲法改正を掲げる。逆行する価値観に抗わず世界から孤立すれば何が起こるか?そう、戦争が現実となる。私はとことん抗議する。綺麗な日本語じゃないけどね。
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教科書の話は他の方に譲るとして、私は大阪府立の高校を卒業しているので、昭和50年代末の私の高校時代のことを少し書き、大阪の公教育の話から入るのを許してほしい。
ある年の5月1日の社会科の授業。いつまでたっても先生が教室に来なかった。各自思い思いに自習していたけれど、何があったのか誰も知らず、そのまま1時限が無駄に流れた。
後日、ある生徒がその先生に、なぜ教室にこなかったのかと質問した。すると先生は平然と「メーデーだったから」と言った。別の生徒が「それならなぜ前もって知らせてくれなかったのですか?」と聞くと、その先生は驚くことを言った。「メーデーだから労働者が休むのは当たり前でしょ?」と。
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もう20年も前になるけれど
M放送局でドキュメンタリー番組を作っている
友だちから聞いた話です
「残念だけれど、今の放送局では これは!という番組を
創って、放映されることは、ほんとうにマレなことになってしまっているんだよね。そして、放送されたとしても深夜の時間枠でしか、放映されないんだよね」
そして、
まことに残念なことだけれど
その構造は未だに続いているようだし
いや ますますひどくなっているのかも知れない。
それだけに斉加尚代 さんのような
存在が きちんと この時代に
いらっしゃることに 希望を感じます
本書の「帯」に
ー終わりなき闘い
と 書かれてあるけれども
その「闘い」を後押 -
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背筋が寒くなるような現実が書いてある本だった。在阪テレビ局で教育現場に関する番組を長く手がけてきた著者が最近の大阪を中心とした教育現場の異常さを書いている。
大阪の教育現場といえば、森本学園が大いに話題になっ(てトカゲの尻尾切りでうやむやになっ)たけど、それ以上に橋下大阪府知事・大阪市長になってからの変わりよう……といっても、そこは何とかくい止める人たちのおかげで遅々とした進み具合なのだが、でもそれが、それ以前に戻ることなく確実に前進している様子がおそろしい。
教員って、公務員と同じく楽して稼いでるイメージが世のなかにあるけど、それを利用し叩ける人たちを叩くことでガス抜きを謀っているようにすら -
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MBS放送ドキュメンタリー担当ディレクターの著者が、沖縄の基地問題、教育の問題、バッシングなどを取り上げた番組を製作する過程で、政治からの圧力、見えない者からの攻撃などを調査、解説した書籍。ネットの中にはデマやフェイクが溢れている、そして雑誌編集長ですら堂々と嘘を書き出版する(毎日新聞だとインパクトがないから朝日新聞に変えたらしい)。今の時代、正確に真実を知ることは難しい。政府と異なる意見を言うとバッシングされ虚実ない交ぜにされる世の中。でも、異なる意見を持つ者や弱者が声を上げなくなったら民主主義ではなくなる。様々な意見をすりあわせて話し合い落とし所を探り共生していく社会を築く努力をすることを