時武里帆のレビュー一覧

  • 護衛艦あおぎり艦長 早乙女碧(新潮文庫)

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    一般大学文系を卒業してから海上自衛隊に入った早乙女碧二佐は、護衛艦あおぎりの艦長を拝命する。
    着任後の初の出港となる完熟訓練開始直前に、女性隊員の所在不明が発覚。
    自衛隊の女性隊員の数が徐々に増えているとはいえ女性幹部は何かと目立つ存在。海千山千の船乗りと自衛隊組織の中において、早乙女艦長の判断はいかに。
    前任の艦長より「あおぎり初の女性艦長であるあなたには、あなたのやり方で艦を動かし、人を育てていって欲しいと願っています」と申し送りされた言葉が印象的。
    元海上自衛隊三尉だった著者ならではのリアルな描写が物語を盛り上げる。

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    2022年04月03日
  • 護衛艦あおぎり艦長 早乙女碧(新潮文庫)

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    自衛官経験者の女性著者による、メカ好き向け、組織マネジメント興味ありありの人向けの実見譚小説。、護衛艦運用のリアルな空気感、女性幹部自衛官の指揮官としての葛藤と行動、自衛隊および現代の多くの組織でも共通する課題の描出という、欲張り気味にテーマを詰め込んでいる。主人公の、人の外見に表れる特徴、表情の動きを緻密に観察して心理分析している場面が多く、女性作者だということがわかりやすい(かもしれない)。
    女性専門職リーダーに取材したヒット作では、幸田真音を思い浮かべるが、幸田の場合は経済の現場の説明のウェイトのほうが、組織リーダーとしての諸々よりも勝っていたし、ストーリー面では女性であることを強調した

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    2022年03月05日
  • 就職先は海上自衛隊 女性士官世界一周篇

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    元海上自衛官だった著者の、練習艦隊で世界一周した際の記録。

    女性が練習艦隊の遠洋航海に行けるようになったのは、著者の代が初めてだそうで、その理由は、それまでは練習艦に長期に女性を乗せて航海できるような居住区が無かったため。著者が参加したときに、ちょうどタイミングよく練習艦が新造され、女性区画も整備されたので遠洋航海に参加できるようになったとの事。

    約半年もかけて遠洋航海するって、大変。まぁ、それによって指揮官としての素養を育むんでしょうけどね。

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    2023年08月26日
  • 試練―護衛艦あおぎり艦長 早乙女碧―(新潮文庫)

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    これは面白かったな。
    前巻と合わせて一つだ。元々内容薄いんだから、合わせて一冊にすればよかったと思うのだが、そこは出版の都合なのかな。

    「都合のいい」エピソードが折り畳むように発生するがそこは小説、うまい緊張感になってハラハラ感が続く。

    女艦長もいいんだが、海の男たちもいいなあ。

    前巻当初からの仕込みも綺麗に回収できたし、エピローグがちょっと長いかなと思ったが満足。

    いやでも、人間関係ってどこでも大変ですわ。

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    2023年07月21日
  • 護衛艦あおぎり艦長 早乙女碧(新潮文庫)

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    元女性自衛官による、自衛官小説。

    エッセイは面白かったんだけどなあ。
    何つか、護衛艦とか、自衛隊の組織仕組みとか、すっごい詳しくってよかったんだけど、ドラマだてがうっすい。
    人間関係はいいんだけど、帰還しない自衛官て、結局なんなん?

    小説の形をとった、パンフレットかなと思う感じ。

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    2023年07月21日
  • 護衛艦あおぎり艦長 早乙女碧(新潮文庫)

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    冒険小説ではなくてお仕事小説。
    艦長として着任した護衛艦。訓練航海に出ようとしたら女性自衛官が一人足りない。事件?それとも事故?彼女に何があったかと探し回る。
    著者は元海自の船乗りで、その時の経験が生かされているのかと思いますが、同時になぜ退職したかも気になる。
    エッセイとして海自でのことも本にしているようなので読んでみたい。

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    2022年09月24日
  • 就職先は海上自衛隊 女性「士官候補生」誕生

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    五省
    一、至誠に悖(もと)るなかりしか
    一、現行に恥づるなかりしか
    一、気力に缺(か)るなかりしか
    一、努力に憾(うら)みなかりしか
    一、不精に亘(わた)るなかりしか

    WAVE=Woman Accepted for Volunteer Emergency ervice
    自衛官は傘を差さない。雨衣を着用する。
    遠泳8マイル、視界限界
     短艇のふちにつかまり食事、焼きおにぎり、バナナ、スポーツドリンク

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    2022年07月09日
  • 護衛艦あおぎり艦長 早乙女碧(新潮文庫)

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    海上自衛隊出身の時武ぼたんさんが改名、時武里帆さんとして執筆した作品。護衛艦の女性艦長の話。本作は護衛艦の紹介のようで、自衛隊あるいは兵器マニアにはいいかもしれない。次作も出版されているが、どう展開していくか?

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    2022年05月19日
  • 護衛艦あおぎり艦長 早乙女碧(新潮文庫)

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    海上自衛隊の護衛艦の艦長に任命された女性が主人公のお話。表紙に惹かれてジャケ買い。

    余分な経緯を省いていきなり全国に4名しかいない艦長になるところから始まるのは良いが、とは言え、44歳になる彼女が男社会の自衛隊の中でどれ程の苦労をしてここまで昇進してきたか、なんらか想像はさせて欲しいもの。
    シリーズ物の最初の話なので多少はやむを得ないが、自衛隊のシステムや艦の概要の説明に頁を取り過ぎ。私はその辺りにはあまり興味がなく。
    もう少し人間や事件を描いて欲しいが、ちょっと書かれている結婚や離婚の経緯が結構雑な感じ。艦の人間模様はこれからということにしておく。
    ようやく事件が起こったが、時間との闘いの

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    2022年04月19日
  • 護衛艦あおぎり艦長 早乙女碧(新潮文庫)

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    お仕事小説だが、リーダーとしての心構えが学べる。女性だからといって、主人公になる時代はもう過去。ただ、もう少し物語性が欲しい。読後のカタルシスが不足。
    リアルな描写は、他の人にはできない。やはり餅は餅屋。

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    2022年04月16日