遠藤和のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
我が子の取り違え事件本を読んだ後に、今度は末期ガンにより、我が子と死別する運命にある母親の強烈な人生を本書で食らう。普通の女性だ。普通にわがままで健気で真面目で優しくて。でも普通ではない闘病を強いられて。そんな状況下で必死に残された「命の日記」。
勘違いしてはいけない。娘に残された日記であり、我々読者はあくまで外野である。そこから勇気を貰い、感情の浮き沈みに我が身に通ずる普遍を味わい、人間の純粋な愛情に触れることで充足を得たとしても、余命を告げられたのは私ではない。否定する権利など何もない。
ー のんの身体を最優先で考えてほしい。妊娠中は抗がん剤治療できないよね。実際、妊娠中にがんが卵巣に -
Posted by ブクログ
読み進めるうちに、胸が詰まる。
普段絶対泣かない私が、涙ぐんでしまった。
和さんとその家族の闘い、苦しみ、葛藤は想像しても足りないくらいのものだと思う。
安易に、大変でしたねとか、よく頑張りましたね、時間が悲しみを癒してくれますよなんて言えない。
和さんが日記の中で遺書とタイトルして書いた文章に、今度はわたしが家族を守るよと書いてあるところ。
昔看護助手をされていたお母さんの、こんな体に産んでごめんねという言葉。
まだ24歳でママになったばかりなのに、人生の不公平感や不条理さがやり切れない。
この本は読後にいつまでも残る。
読後の方が、自分と照らし合わせたりして生きることを考えるので残る -
Posted by ブクログ
わたしもママになり、産後うつになり死について考えることがありタイトルが気になったので読んでみた。
文章というよりは闘病記というかんじ。
本人、旦那さん、妹の目線で書かれていて読みやすくあっという間に読めたけど、本当に涙無しじゃ読めなかった。
話が行ったり来たりがある部分が、ややこしいなと感じたので★は4つ。
死にたいと思うのは簡単だけど、もし自分が癌になったらと和さんに重ねて考えると相当辛いだろうなと思った。
生きたくても生きれない人がいるのだから、私は今ある命を大切にしなきゃと思った。
普段の育児に追われ自分が嫌になる毎日も幸せなんだなと思った。
自分の病院は後回しになってしまっているけ -
Posted by ブクログ
しょっぱなからケチつけてごめんなさい。
「ママがもうこの世界にいなくても」は要らない。「私の命の日記」でよかった。
というのもママが~っていうタイトルをつけるならば、残された娘に残す言葉などがほとんどなかったんじゃないかなぁって。それこそバイオレットエヴァーガーデンの話に出てきた未来の子供に送る手紙や、死ぬまでにしたい10の事なんかみたいに存在が消えてしまってもいつまでも見守るような置き土産的なものがない。この本はあくまで和さんが発病してから亡くなられるまでの葛藤に苦しみながらも夫さんに寄り添い、夫さんが最期まで和さんを支え続けた物語で、ママとしての姿はボリューム的におまけ程度かなって。
和さ