方方のレビュー一覧

  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    うわさに聞いていた一冊

    「武漢」この都市名は
    日本で言えば
    「ヒロシマ」「ナガサキ」
    「フクシマ」
    に相当するほどの世界の歴史に
    刻まれる固有名詞になっている
    その「武漢」が「都市封鎖」を
    された60日間の日々が
    綴られている

    食べること
    飲むこと
    見えること
    聞こえてくること
    そして
    考える事...続きを読む
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    武漢が封鎖されている頃の日々の記録。
    ようやく読むことが出来た。
    見たり読んだりしたことを思い出しながら方方さんの日記を読むとさらに理解が深くなった。
    どこの国も似たり寄ったりなんだなぁと思う。
    日本もそうだ。誰も責任を取ろうとしない。
    心に残った言葉は私の日記にメモとして残しました。
    『ある国の文...続きを読む
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    途中で読み続けられないかと思ったが、少しずつ日記のように少しずつ読み終えることができた。
    世界で五千万人もが感染しパンデミックが明らかな中で
    も暢気な構えの無策日本の政治屋どもこそ読むべき本だ。メディアも併せて暢気だが、どうするのかコロナを。「神のみぞ知る」と投げ捨てて恥ずかしくないのか。
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    コロナ初期を知る良い本です。ただ、中国共産党の価値観も含まれているので、日本の感覚とは全く違います。
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    コロナ禍が始まってほぼ1年後に読んだ。「週間読書人」に方方さんのインタビューがあって、それで読もうと思ったのだ。中国で、書いては削除されるブログを、知人の助けを受けながら書き公開し続けた著者は、勇気のある人だと思う。

    2020年の1月から3月にかけて都市封鎖された武漢はこんな状況だったのかというこ...続きを読む
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    コロナ発祥の武漢で封鎖時のリアルな生活。

    著者が日々ブログに更新した内容がまとめられている。

    至極真っ当かつ読者にも有益な内容だが、ネット検閲にあって大半が翌日には削除されるという状況が中国にはリアルに存在する。

    ただ引きこもっているだけでなく、友人の医師から入手した感染状況なども記され、そう...続きを読む
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
     新型コロナウイルスの世界最初の感染爆発が起こった武漢。武漢に住む小説家が1000万都市が封鎖されてから、解除が発表されるまでの60日間を克明に綴る。市民の生活、医療、行政・・・直接の観察、友人からの情報、ネットを飛び交う様々な情報から現状を記録していく。武漢市民の抑制されたそして我慢強い行動、医療...続きを読む
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    方方(ファンファン)氏は、1955年に南京市に生まれ、2歳のときから武漢市に住む作家。本名は汪芳(ワンファン)。湖北省作家協会主席も務め、2010年に『琴断口』」が中国で最も名誉ある文学賞の一つ魯迅文学賞を受賞するなど、「新写実小説」の担い手として高い評価を受けている。
    本書は、武漢が封鎖された60...続きを読む
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    一言で言えば、たくましい。
    65才、武漢で一人暮らしの女性作家が、コロナによるロックダウンの直後から、封鎖解除直前までネットに一日一編発表した記事の集成。
    コロナに対する理解も今ほどは無く、先も見えず、いきなりで準備もなく、嘆いたり不安になったりしてもいいところだが、冷静に判断し、自分を守り、前を向...続きを読む
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    圧巻のボリュームで武漢の60日間を追体験。大物作家ならではの引用やレトリックなども散りばめられているけど、丁寧な注釈のついた翻訳で助かる。初めて武漢がどんな感じだったのか、空気感を理解できた気がする。
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    見えないものを定義し、制度化する事は難しい。多義的な解釈が働き、時に分断を起こす。物理的に見えない存在だけではなく、物理的に見えるが理解できないもの、見えない観念的な存在もそうだ。物理的に見えず、未知の存在である新型コロナウイルスに対し、観念的な社会制度で物理的な制限を決める。こうして封鎖された武漢...続きを読む
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    “非常時には、人間の善意と悪意がどちらも表に出てくる。まったく考えもしなかったことを目にする場合もある。人は驚き、悲しみ、怒り、そして慣れていくのだ。”(p.89)


    “ある国の文明度を測る唯一の基準は、弱者に対して国がどういう態度を取るかだ。”(p.141)


    “世間には心の温かい人もいれば、...続きを読む
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    一年前の武漢。そこに暮らした作家による記録。
    私たちは過去を振り返って読むわけだから、描かれていることの未来を知っている。日記の中の人たちは、先が見えない不安を抱えている。このタイムラグがタイムマシーンのようだ。
    読んだ時期がちょうど日記の日付に近いので、一年前の自分とも照らし合わ...続きを読む
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    丁度一年前の武漢での新型コロナ禍発生とその際の完全なるロックアウトの市民の様子が窺える。既にコントロールされた中国と未だアンコントロールの日本の差はなんだろうか。強行的な施策とそれに準じざるを得ない中国国民。非常時に国民を守ることができるのは、反自由な世界かもしれない。
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    ロックダウンした武漢内部で書かれた日記です。
    閉鎖された町の中でも多くの情報を得て、多くの情報を発信していることに驚きました。
    自分のイメージでは、もっともっともっと情報統制されていて、市民が本当のことを知るのは難しいのかと思っていました。
    著者が情報の正誤を熱心に確認し、事実だけを発信しようと努力...続きを読む
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    -2021/02/04
    話題の本ではあるが、なかなか読み進める事ができなかった。それは「自分の得た情報を真偽を問わずSNSに上げているだけ」と第三者を装っている事が気に障る。中国共産党に対するインテリとしての誇りからだろうが、情報拡散に対する無責任さが伺われる。
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    世界を揺るがせている新型コロナウイルス禍は、2019年12月、中国・武漢に端を発する。原因不明の肺炎患者が発見されたのだ。コロナウイルスであるらしいとの情報が出てきたのはその月末だった。だが当局はこれをSNSで発信した医師らを処分した。加えて、当初は「ヒト-ヒト感染はない」とした。
    初動が遅れ、年を...続きを読む
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    前半は武漢の街の様子,知人の状況,生活の様々なことと共に友人の医者からもたらされる情報などがいろいろ書かれていて,コロナ騒動がまだ終わってない私にも共感できるところが多かった.また,街が封鎖されるということも怖いことだと改めて思うことだった.後半になってさすが中国の作家の舌鋒鋭く,責任問題を鋭く追及...続きを読む
  • 武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
    新型コロナウィルスの大規模発生により、都市封鎖された武漢の60日間の様子が描かれている。 ネットの検疫で何回もブログが削除されたと言うことですが、それでも書き続けた彼女の精神に脱帽する。 このように一市民としての生活の様子を知れたことは貴重なことだと思う。