ザミャーチンのレビュー一覧

  • われら
    ソ連最初期1920年代あたりに書かれたロシアのディストピア小説。
    凄いのはそれよりも先の時代のソ連の様子、特にロケットを打ち上げる宇宙開発やソ連崩壊を予言していることです。
    ザミャーチンはソビエトロシアの心を見つめていたのかもしれません。
  • われら
    まず、難解な小説である。全体主義で管理された社会に生きる(存在する?)uによる記録集。遠い過去に一度滅びかけた世界では、緑の壁により秩序が保たれかつ管理された社会が広がっている。
    過去の遺物であるマンション部屋よく訪れ煙草を吸うlに会い、惚れ込み、緑の壁の外に暮らす野蛮人(とは言え、それほど野蛮でも...続きを読む
  • われら
    古典ディストピアシリーズ
    支配みたいなものに警鐘を鳴らしたというより、機械化による理性をとことん突き詰めた合理主義をよく描いている
    詩的な文章で分かりにくいため情景を思い描くのに苦労する
  • われら
    読み始めて少し経った頃、まさにロシアが世界の話題の中心になってしまった。この時代にロシア文学を読むのはきっと意義があるのかも、と思い読み進めました。
    主人公の一人称視点で独特の世界観なので、イメージが掴みにくいところもあった。あとがきにもあったが色々な比喩表現がされていて、そのあたりが分かるとさらに...続きを読む
  • われら
    今まで様々なディストピア小説を読んできたが…これは、何だか"真っ白"と言う印象を受けた。表現としては、青やピンクなどの色が出てきて、カラフルなんだけど…それはきっと、主人公の側に"個"が認められないからだろう。ぜーーーんぶ同じ。明言されているわけではないけど"個"が認められているのは、トップのみ。上...続きを読む
  • われら
    ソ連成立前夜の1921年に完成されたと言われるロシアのディストピア小説。本屋でディストピア特集をやっていて、目にとまったので読んでみた。ディストピア小説も本場(?)のロシア人作家が書くとこうなるかと思わせるラストで、ある意味衝撃的。"Brave New World" や "Nineteen Eigh...続きを読む
  • われら
    今から約100年前にかかれた、1000年後の未来を描いた作品。表現がとても未来的で時代を感じさせないところが驚き。ストーリーはSF映画にありがちな、完全に管理下に置かれた未来人が自我に目覚め革命を起こしていくものだが、執筆年を考えるとその走りなのかも。
    ただ、終盤にかけて表現が難解で先が見えた感もあ...続きを読む
  • われら
    ソ連の作家によるディストピア小説です。
    当時の祖国に作品内容を受け入れられず、著者は亡命を余儀なくされました。
    <単一国>が管理する空想上の国に生きるД-503を主人公に、物語は無機質なものから有機的なものへ展開していきます。
    理性によってコントロールされる世界に迎合しない女性I-330の出現が、周...続きを読む