髙森美由紀のレビュー一覧
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声を出して何度も笑った。
この間私は人見知りだと話したと思うんだけど、基本的に笑顔でフレンドリー?な人見知りなのです。
相手がどんな人なのか分からないから笑顔でいる。という感じなのだけれども。
この主人公、淡々と無表情なの。
ちゃっけとの生活で色々がんじがらめになっていたことがほぐれて表情も感情も徐々にほぐれていったんだけども。
無表情でいられるって私にはちょっと羨ましい部分でもあって。
まぁどっちも良いところ悪いところあるとは思うけど。
本の中で沢山の本が出てくるんだけど、「ちいさいおうち」も出てきたの。
あの本の表紙に「her story」って書いてあるのご存知かしら?
あれは作者の方が -
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ネタバレ南部せんべい屋に生まれた小学生の目線で描かれた成長の物語。小学生目線なので考えが子どもで笑ってしまうが、確かに自分も子どもの頃はこんなをだったな、と懐かしい気持ちで読み進めた。不登校の子に対する主人公の男の子の接し方に、持って生まれたさりげない優しさが見られ、そういったことを自然にやってのけるのが少年の魅力である。最後は不登校の子と親友にまでなっていくのはなかなか良い。
また、南部せんべいを焼く祖父との関係は3世代同居のお手本な気がするし、そっけないようで孫をちゃんと見ているおじいちゃんはあったかくてかっこいい存在だ。
小学生の時に出会っていたらと思う本。 -
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これ、ドラマ化してほしいなぁ。
主人公が小学生だから朝ドラは無理だし…夜…夜ドラしかないよなぁ。
スペシャルドラマじゃなくて連ドラがいいなぁ。
で、その回に合った南部せんべいを毎週視聴者プレゼントしてほしいなぁ。笑
結構重い部分もあるんだけど、それを軽やかにできるのは作者さんの力かしら。
おじいちゃんがめちゃくちゃキャラが立ってて良い!
何気ない日常のようでそうじゃない。
その何気ない日常がそれぞれの努力と気遣いによって成り立っているんだよなぁ。
それを全く感じさせないおじいちゃんがめちゃくちゃ良い!(おじいちゃん2度目の登場)
時々なんだか分からない青森弁で喋ってるおじいちゃんがまた良い!( -
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不器用で手芸とは基本、縁のない人生を送ってきたけれど、クロスステッチ刺繍にハマった時期が二回ある。大学の受験後、合格発表を待つまでの期間と、夫の留学にくっついて暮らしていた海外で流産した後に授かった長男がお腹にやってきてくれたばかりの悪阻の頃。結果ぎ出るまでは何も手につかず、不安に怯えるしかなかったその時は、無心にチクチクする時間に本当に救われた。
菱刺し、はこぎん刺しとはちょっと違うのかな?
小説の中にも出てきた用の美の代表的な物として興味はあった。いつかやってみたいと思いつつ、お陰様で育児と仕事に追われて座る間もない日々を送ってきたけれど、今がその時かも、と思った。
いつかいつか、と言って -
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小学生男子の視点で描かれる、暖かな南部せんべい店の家族と、友だちの話。
独特なキャラクターの祖父「よっしー」は言葉や行動は荒い昔気質の職人だが、(昭和生まれのわたしには)どこか懐かしい飾らぬ愛情を感じさせる愛すべきキャラクターだった。
小学四年生の悩みも、大人から見たら些細なことでも一生懸命で愛らしかった。
物語後半で、主人公に関するとある秘密が明かされ、結構心にくる内容だったが、それを全部包み込む家族の優しさがずっと描かれていて、ほろりとした。
南部せんべいの美味しそうな描写もいい。せんべいの「みみ」食べてみたい。
「よっしー」の友人3人の話もほろ苦い感じでよい。
良作。 -
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可愛らしい表紙とソフトカバーだけど、見た目に反し、ボリュームはずっしりで内容もしっかり。
通勤でサッと読めるかな?と思っていたら、甘かった。
泣きポイントがところどころにあって、そんな狙って泣かされるものか頑張るんだけど、つい涙腺がゆるんでしまう。
年をとって、自分の子供時代を知る人がみんな亡くなったら。甘えたことのある人が誰もいなくなったら。今の私はそれがこわい。
登場人物の短編エピソードとともに、より子さんの昔の話も出てきてとても良い。
お嫁入りするときの話もいいし、長男嫁と二人でお舅さんの介護をした話もよかったな。
個人的には認知症のお母さんと石田さんの話が、これから来る未来の可