床品美帆のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
カメラマンの安見直行は、幼いころから慕った恩人・松原京介の不可解な死亡事故を他殺と証明するため、祖母の助言により京都の失せ物を見つけ出すことができる六角法衣店の店主・六角聡明を訪ねる…。
探偵役のクールで無愛想な六角と単純でお人好しのワトソン役・直行とを主人公にした京都が舞台の連作ミステリー。
最初は、六角が冷たすぎて『うわぁ、苦手なタイプの探偵かな』と最後まで読めるか不安だったが、読み進めていくうちに六角にも無愛想なだけで人間らしい面も見られてサクサク読めた。第1話の最初では事件の話を聞くのも面倒がっていたのに、話が進むと悲鳴が聞こえたら即駆けつけるようになるって -
Posted by ブクログ
ネタバレ祖母から「失せ物探し」は六角さん、と勧められて安見直行は京都の路地にある六角法衣店を探し出す。
無愛想な店主の聡明に一度は断られるものの、直行の撮った写真をみて、聡明は気を変えて。
直行に写真の楽しさを教えてくれた恩師の死。
事故死で片付けられた死の真相は。
京都高瀬川沿いのカプセルホテルは不気味なウワサがネットで騒がれて。そんなホテルでの自殺死体の謎。
四条駅近くの商業ビルにある映画館で起きた密室殺人事件。
直行が京都芸術センターで知り合った佐野から彼が主催するクラブのイベントに誘われるが、佐野は何かに怯えていて。
盲腸で入院した六角。入院先は14年前に六角の母親が忽然と姿を消した -
Posted by ブクログ
駆け出しカメラマンの直行は
恩師の事故死は計画的な殺人だと確信し
祖母から京都の占い師を紹介される。
法衣店という京都らしい店を営みながら
占い師をしているのは六角という青年。
イヤイヤながら直行の調査に助言し
彼が導き出した真実とは。
特殊設定ミステリも嫌いじゃないけど
基本的には、このテイストの新本格が好き。
舞台が京都なのでみんな関西弁だし
見知った地名も出てくるし。
起きる事件は不穏だが、空気はまったり。
六角も、ちょっと未来視っぽいところがあるが
解決はあくまで現実的なものです。
旅館やら映画館やらクラブやらを舞台に
5つの事件が描かれていて
最後は六角自身の過去にまつわる謎。
-
Posted by ブクログ
[1]トリックはバカミス系と言え、なかなかの力技です。最後の病院のはギリ可能かもしれへんかな。
[2]個人的にミステリは雰囲気とキャラと会話が大事と思ってるんやけど、キャラと会話はええかなと思うけど、雰囲気部分で辻占を前面に出して不思議都市京都という感じにしてくれるとよかったかもしれへんなあと。ほとんど辻占関係なしの普通な探偵やった。ついでにユーフラテスにも活躍してもらいたかった。
[3]ところで、会話の調子が京都弁やのうてどっちかゆうと大阪弁ちゃうかなあって気がする。いっそ大阪を舞台に?
■簡単なメモ
【431秒後の殺人】ビルから落下してきたブロックが頭部に当たりカメラマン松原京介が死亡 -
Posted by ブクログ
易占+本格ミステリーという面白い設定。
探偵役は京都の細い路地裏にある古い法衣店(法衣や袈裟などを扱う)を営む六角聡明26歳。
最初の依頼者で、その後は友人として助手として側にいる同い年のカメラマン・安見直行と共に様々な事件のなぞ解きに挑む。
犯人はどうやって被害者が歩いている場所にピンポイントでコンクリートブロックを落とし死なせることが出来たのか。
犯人はどうやって襖一枚隔てた先で起きていた直行たちに気付かれずに殺人を実行出来たのか。
犯人は映画館内でどうやって周囲に気付かれずに被害者の首を折ることが出来たのか。
犯人はどうやって込み合ったライブハウスの中で被害者を刺し消え去ることが出来た