中澤豊のレビュー一覧

  • 哲学者マクルーハン 知の抗争史としてのメディア論

    Posted by ブクログ

    現今でもマクルーハン自身の著作は手近な存在とはなっておらず、竹内健一が日本への導入に成功したとされる当時の状況は如何、と思っていたので
    本著で述べられるマクルーハン受容の変遷は時代的考証として大変参考になり、そして彼自身の哲学なるものがどのような形を取り、それがメディアを通じ我々の思考の一部に根付いているかという疑問への解答が垣間見えた気がする。

    マクルーハン哲学の解釈として、多様な思想家や話題を拾う形式は、文字社会への反発をどうにか耐え忍ごうとした彼の系譜なのかと思ったりした。

    再読。

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    2024年03月10日
  • 哲学者マクルーハン 知の抗争史としてのメディア論

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    分析と総合をめぐる知の抗争史がマクルーハンを通して、鮮やかに描かれる。視覚優位な活字型人間社会をどう乗り越えるのか、マクルーハンに学ぶべきところは多い。最近読んだ『芸術人類学講義』とも響き合う内容だった。

    目からうろこだったのは、新しいメディアは当初古いメディアを内包し、そのうち、新しいメディアにメッセージ(コンテンツ)が飲み込まれてしまうという趣旨の記述とメタファーこそ本来の人間の知覚で、シンプルな表現はその後に生まれたとの指摘(吉本隆明『言葉という思想』)だった。

    視覚・聴覚優位なネット上での体験から、五感を通した人間性回復をどう図るかが、個人的には課題だと思う。

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    2020年06月14日
  • 哲学者マクルーハン 知の抗争史としてのメディア論

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    著者は、大学に籍を置く「専門」研究者ではないが、マクルーハンの遺著『メディアの法則』の訳者。

    活字によって全面的に展開した視覚的=論理的=分析的な近代知に対して、触覚聴覚的=発見的=連結的なマクルーハンの方法知を対置する。

    マクルーハンが多方面に影響を与え熱狂的に受け入れられた一方で、専門家に評判が悪かったことから始まり、
    文学研究からスタートしたキャリアや、ドラッカーなどとのメディア論発表前夜の個人的な知的交流エピソード、
    そして、彼が描いたメディア論の歴史まで、
    視覚的知と触覚聴覚的知との「知の抗争」という枠組みによって描き出している。

    マクルーハン解釈として妥当かどうかは門外漢なのでわからないが、「知の抗争」という軸からマクルーハンを描き切っているので、入門書としてはオススメできるのではないかと思う。

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    2020年02月17日
  • マクルーハン・プレイ

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    とても価値のある良い本に出会えた
    メディアはメッセージだと言い、創造こそ人間だけにできる仕事だと考えたマクルーハン を研究した著者は
    デジタル革命社会の中で、その毒気にさらされている人間のために ビジネス感覚で取り組める思考法 テトラッド と言う方法を紹介している

    思考の道具としてのテトラッドとは
    アイデア発想法のひとつとも言える
    特にビジネス創出やその評価には手っ取り早い手段ではないだろう
    強化 衰退 回復 反転
    という 4つのマトリクスで整理できる

    ☆ それは何を強化し、強調するのか?
    ☆ それは何を廃れさせ、何に取って代わるのか?
    ☆ それはかつて廃れてしまった何を回復するのか?
    ☆ それは極限まで推し進められた時 何を生み出し、何に転じるのか?
    事例も紹介されている
    ビジネスマンには 一読の上、業務にテトラッドを使ってみることをお勧めする

    昭和の時代からメディア論ではマーシャル・マクルーハンが世の中を予見をするかのような的確な考察をしてきた事は高い評価に値するものだと私自身も感じている
    メディアはマッサージだとの思いを胸にテレビの番組作りもした
    マクルーハン の言葉はビジネスの指針になる
    またメディアはメッセージだと言った まさに正鵠を射る暗喩的論考も強く私の心に印象されているものだ
    マクルーハンの表現に 私たちは「地球村」に暮らしている という表現がある
    ケネディの暗殺が日本のニュースで放送された時から
    CNNが湾岸戦争を放送した時から
    今はウクライナへの侵略が即時にどこにいても見えるほどメディアで放映されている
    地球村は小さくなっている
    でも この地球村は融合ではなく分裂だと言う
    マクルーハンのメディア論を考察し、「暗示的な言葉は創造する」の意味を探り、ネット社会の今を生き抜くために解説する
    技術は身体機能の拡張としてある
    重要なのはマクルーハンの思考方法だとも言う
    なにが起きつつあるのかをいち早くとらえる感覚
    隠喩メタファーが現実を作る例として翻訳を挙げています
    コンピュータを中国語では 電脳 という言葉を使います それが現実として社会が周っています
    たしかにビジネスは戦争のメタファーの中で周っている
    戦略 ターゲット タスクフォース 撤退 といった言葉は全て戦争の言葉を借りた隠喩だ
    アップルのスティーブ・ジョブズが典型的な例と言えるが
    修辞学が現代の人間にこそ重要であることを じっくりと解説してくれる



    おもしろい例もあげられている
    ◆上司の ゴマスリをする"茶坊主 "なの か
    「えーと、あれはー 」と詰まった時に 「これですね」とフォローできる部下は "部長の外部記憶装置"とあだ名された◆
    メタファーによる表現で意味が変わる例だ

    アイデア発想法

    資料を集める
    組み合わせを探す
    KJ法とブレスト
    問題を意識から放棄する
    ユーレカの瞬間が訪れる
    セレンディピティ
    アイデアを現実に適応させる
    テドラッドという方法

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    2022年06月20日
  • 哲学者マクルーハン 知の抗争史としてのメディア論

    Posted by ブクログ

    マクルーハンの理論の理解というよりも、マクルーハンの伝記である。マクルーハンがどのような経歴で理論を構築したかについて説明している。後半の部分は著者の考えで、だいぶマクルーハンから離れているので、前半だけでいいかもしれない。マクルーハンを読むためにはKJ法で発想法で様々の考えをどんどん入れているということであればより理解ができる。

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    2020年03月18日