チェット・リチャーズのレビュー一覧
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oodaというコンセプトは非常に有用に思います。本の中に指摘がありますが、PDCAが正解のように言われている現状の中で、明らかにそれでは足りない思考方法を求められるパターンがあります。
それがどんな場面か、OODAなら何ができるかという話に加え、よくある『戦争における戦略とビジネス戦略の関係性考察』についても踏み込んでると思います。企業戦略観点では必読に思います
・OODAループは企業戦略のレベルのためであり、そもそもPDCAとはレイヤーの違うものかとは思いました。PDCAが実務者目線のものに思います。
➜PDCAよりもOODAのほうが現代において優れてる!みたいな論調は明らかに誤りだとわかり -
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2004年に原書が発表され、2019年に日本語訳ということで、本書は翻訳者の原田氏が各章のサマリーと最後にまとめて解説というアップデートした内容になったことで、怪我の功名か、より理解しやすい内容となっている。
忙しい人は、各章のまとめと最後の解説だけ読んでも大筋の理解は可能。しかし、経営コンサルタントでもある著者の分析手法も素晴らしいので読んでおいて損はない。
例えば、戦略モデルにおけるハードとソフトの決定的な差異の指摘(P74)、電撃戦における成功の4つ要因のビジネスへの適用(P88)、OODAの神髄は以心伝心であること(P124)など興味深い示唆に富んでいる。
そして、巻末の訳者解説は必読 -
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不確実性の高い領域でOODAループをいかに高速で回すか、という章で印象に残ったのは、
・スピード重視の経営に計画はいらない
・アップルでは、3カ月計画を事業計画といい、1カ年計画を中期計画と呼ぶ
・日本の3~5年先で作成される中期計画は、ドリームと言う
OODAループ
Observe(観察)
Orient(情勢判断)
Decide(意思決定)
Act(行動)
OODAループは、米軍事戦略家であるボイド氏発ということもあり、軍事的事例がやや冗長的だったが、いかに、不確実な状況で、最前線がミッションに基づいた判断を直感的にしていけるか、ヒントが多い。 -
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「変化の早い時代は、PDCAじゃなくて、OODAだ」的な話しは最近よくあって、それが間違いとまでは言わないが、話の一部でしかない。また、PDCAが悪いわけでもなく、どういう状況のなかで使うのかによる。
OODAループは、戦争という究極の修羅場のなかで生まれ、生き残ってきた戦略論といえる。その考えは、孫子をはじめとして、宮本武蔵、リデルハートなどの戦略思想家の系譜にあるようだ。
とにかく事実を相手より早く認知して、方向づけし、実行するサイクルを可能な限り早く回すのがポイント。そして、戦う前に勝つ。正攻法と奇襲を組みあわせて、状況に応じて、どんどん打ち手を変えていくということ。
つまり、OO -
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ネタバレ数や力で劣る集団が、どうすれば規模の大きな相手に勝つことができるのかを、理論的に説明している1冊。
1940年にフランスとイギリスの連合軍を破ったドイツ軍や1958年から始まったベトナム戦争で、アメリカの支援する南ベトナム軍に勝利した北ベトナム軍。他にも、サウスウエスト航空や日本の自動車産業など取り上げ、「規模で劣る組織がなぜ規模の大きい組織に勝つことができたのか」を戦争・ビジネスの2領域にまたがって分析し、その共通するルールを紹介している。
【自分より強い相手に勝つためには】
結論:自分より規模の大きい敵を倒すには、敵を心理的パニックに陥れ、闘う前に勝つ!
相手を心理的パニックに陥 -
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軍事戦略家のジョン・R・ボイドは、戦争を分析する中で、どんな戦闘や戦争にも適用できる「共通要素」を見いだす必要があると考えた。
そして「何が勝利へと導いたのか」という問いを立てる。
結果、ビジネス含めどんな「コンフリクト(競争・対立)」にも適用できるモデルに辿り着いた。
ボイドは「アジリティ(機敏性)」が戦争を勝利に導くと考えた。外部の世界で起きている環境変化に即応して、自らの方向性を変化させることのできる能力である。
ボイドはあらゆる戦闘や競争への参加者が従うべき4つの活動をOODAループとして理論化した。これを高速で回す組織はアジリティが高くなり、敵を出し抜くことができる。
①Obs