加来彰俊のレビュー一覧

  • ゴルギアス
    弁論術や政治について、ソクラテスが対話の中で、また、長文の弁舌で明らかにしていくもの。うーん、面白いものですね。
  • ゴルギアス
    『プロタゴラス』がおもしろかったので、さらに本作を読んでみた。こちらの方が議論の内容や対話の相手がバラエティにとんでおり、おもしろいし、わかりやすいかもしれない。
  • ゴルギアス
    当時の弁論家、ゴルギアス、ポロス、カリクレスを相手に、ソクラテスが正、不正の問題で論戦をかわす。
    (おそらく)作者プラトンの意図とは逆にカリクレスのソクラテスへの徹底的な疑念こそがこの作品の価値になっている。
    カリクレスの登場する場面から面白くなります。
  • ゴルギアス
     この対話篇は、政治と道徳と人生を論じて、『国家』につぐプラトンの力作であり、ソクラテスを死にいたらしめたアテナイの社会を支配するいっさいの通念に対して向けられた、哲学の側からの怒りと批判の書である。

     弁論術(レトリカ)は、その当時のアテナイ社会における花形的な存在であり、それの含む問題は、こん...続きを読む
  • ゴルギアス
    it leads an entrance of politics in the perspective of rhetoric.
  • ゴルギアス
    ゴルギアスは古代ギリシャ時代の弁論術士である。本書には、ゴルギアスとソクラテスの議論が延々と収められている。ソクラテスの問答法とゴルギアスのレトリックの戦いは、ソクラテスに軍配が上がるのだが、結果よりもそれぞれの戦略的な話しぶりが印象に残っている。やはり「演繹」が役に立つのは、形式的な議論と数学の証...続きを読む
  • ゴルギアス
    解説にも書かれている通り、この本はソクラテスの思想よりプラトンの考えが大きく反映されている。
    この世で最も恥ずべきものは不正であり、不正を行うこと、そして不正を行いながらもそれに対する処罰を避けることが最も不幸なことである、という思考。
    人として正しく、善く生きるために何をすべきか、何を掲げ生きるべ...続きを読む
  • ゴルギアス
    ソクラテスの弁明Episode0の巻。

    全体的には、道徳についての内容。
    タイトルはゴルギアスだが、
    ゴルギアス→ポロス→カルリクレスと、
    ソクラテスの対話相手は交代していく。

    ゴルギアスとは弁論術について、
    ポロスとは不正と幸福の関係、
    最後にカルリクレスと道徳について議論し、
    結論として、ソ...続きを読む
  • ゴルギアス
    政治に関心を抱いた最中、「政治学の名著」なる本を手に取ると、紹介されていたのが本書。

    詭弁を弄するソフィストが民衆を衆愚とする危険性について警鐘されている。もう少し踏み込むと、民主主義が欠陥あるものになり得ると言える。そこで私心が無い哲学者が政策を決定する哲人政治という発想が生まれ得る。後々は、「...続きを読む
  • ゴルギアス
    【2010年_12冊目】
    ソクラテスって、こんなオッサンだったのか、という衝撃。
    しかし、これが何千年も前に議論されていたと思うと、
    本当に、人間ってなんなの、と思う。