アーヴィングのレビュー一覧

  • アルハンブラ物語 下

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    アンダルシア旅行の読書として最高だった。
    上巻は著者の旅行記的な要素が強かったが、下巻は彼がアルハンブラとグラナダの住人達から採録した当地伝来の物語/伝説集といった感じ。グラナダの住人たちにとっては父祖の代から語り伝えられてきた数々の伝説は、日本に例えると平家落ち武者伝説や、源義経がモンゴルに渡った伝説のようなものか。ただ、アルハンブラというの城塞に積み重なる歴史の厚さを反映し、かつての為政者であるイスラム貴族モーロ人の財宝に関係する物語や、騎士の戦いや亡霊に関する物語が多かった。

    倹約家/働き者のご主人と浪費家/見栄っ張りの女房、下衆な隣人、強欲な司祭、子どもを管理下に置きたがる王様、恋に

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    2024年09月13日
  • スケッチ・ブック(上)

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    英語英文学科川口エレン先生お勧めの一冊。

    ぜひ、英語原語版で読んで欲しい短編小説パート2
    岩波文庫では上・下巻2冊にわたっていますが、特に上巻収録の「リップヴァンウィンクル」、下巻収録の「スリーピーホローの伝説」をお勧めします。「リップヴァンウィンクル」はアメリカ版浦島太郎と評され、日本では森鴎外が初めてこれを本格的に翻訳し、その際のタイトルが「新世界浦島」となっています。「スケッチブック」はワシントンアーヴィングのイギリス見聞記ですが、上記2冊は世界的に有名な短編小説となっています。英語学習にもこれら2冊をお勧めします。

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    2023年05月17日
  • アルハンブラ物語 下

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    読み終わってしまった。が、これは何度でも楽しめる類の本。下巻はアルハンブラそのものより、現地で見聞きした伝説や噂なんかの小話が多い。

    ああ、行ってみたい。
    しかし3年も住んでたっていう当時の事情もすごいなあ。

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    2022年08月16日
  • アルハンブラ物語 上

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    『アルハンブラの思い出』を聴きながら、遠いスペインの地グラナダのアルハンブラ宮殿に想いを馳せる。著者がアルハンブラ宮殿を訪れ幸運なことから主となり宮殿の歴史や逸話を語る紀行&滞在記。宮殿内の建物や広場の描写やまた挿し絵が素晴らしく、宮殿内の住人のエピソードも楽しいし、著者が言うように幻想的で魔法のかかった宮殿を歩いているようだった。ネットで宮殿の詳細を調べたり、埃をかぶった世界遺産のDVDを引っ張り出して観て、もう虜になっている。一度は訪れたい、というか行くよ。絶対に!下巻も楽しみだ。

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    2012年04月22日
  • アルハンブラ物語 上

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    久しぶりに岩波買った〜。憧れのアルハンブラ宮殿!という思いで手にとったけど、アルハンブラに行くまでの旅の様子だけでも非日常に心踊ります。鉄道でも車でも飛行機でもない移動は、それだけでかなりのあじわいがあるよね。

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    2011年10月18日
  • アルハンブラ物語 下

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    上巻より面白かった!!
    作者が出会った人たちとの交流や、彼らから聞いた伝説や噂話などが盛り沢山。グラナダに行きたいな〜。アルハンブラ宮殿に行ってみたいな〜。

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    2009年10月04日
  • スケッチ・ブック(上)

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    ネタバレ

    思い切りネタバレで。

    19世紀アメリカ人によるイギリス関係のエッセイが中心のなかで、


    ドイツロマン派風の物語、幽霊花婿が気に入った。この種の話はあちこちにあるけれど、まず間違いなく先立った恋人のあとを追うか、連れ去られて生き残った片割れも死んでしまう悲劇。
    それがこの話はおおーっと驚く(ほどではないか)ハッピーエンディングにしてくれた。いいねいいね。
    しかし、死んだ本来の花婿の立場は一体?
    そして、いずれ天国で顔合わせたときにどうするんだろう彼ら?

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    2021年03月03日
  • アルハンブラ物語 上

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    2014/4/23
    ようやく読み終わった。グラナダ周辺の歴史が多い上巻に較べると下巻はおとぎ話てきな伝承中心なので読みやすい。
    この本、多分文学的価値はそれほどでもないんだろうけど、全編に著者のアルハンブラ愛が流れてて今すぐスペインに行きたくなります。危険w行く予定のない人は読まない方がいいかも。ああでも柘榴や天人花の生い茂る緑に囲まれたイスラムの香り高い宮殿で、うっとり午睡してる気分には浸れるので現実逃避には良いかもです。

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    2014年04月24日
  • アルハンブラ物語 上

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    ネタバレ

    アメリカ公使館書記官であるアーヴィングは1820年代にグラナダを訪れ、荒れ果てたアルハンブラ宮殿に滞在した。その日々を幻想的な伝承を織りまぜながら語った本。上巻は歴史や建物、グラナダでの暮らしにまつわるが多い。
    アルハンブラ宮殿を築城した王アルハマールは、戦争で持ちこたえられないと判断した後、カスティーリャの君主であるフェルナンド聖王に帰服し主従関係を結んだ。つまりイスラム教の領主がキリスト教の領主に仕えた。意外なのは、キリスト教とイスラム教の領主が同盟や主従関係を結び十字旗と新月旗を並べて、共通の敵である他の領主と戦争するのは別に珍しくなかったということ。最初から延々と宗教間での争いをしてい

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    2013年05月19日
  • アルハンブラ物語 下

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    上巻よりも伝説の収録が多くて、千夜一夜物語的な世界を楽しめました。スペインの昔話として馴染みのあるストーリーもいくつかあって、なんとなく懐かしい気持ちにもなったり。描写もやっぱり好みだなあ。描き出される風景もどこか懐かしさがある気がしました。

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    2012年12月05日
  • アルハンブラ物語 上

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    いろいろとロマンに満ち溢れております。素材だけでなく、描写も綺麗。妄想を刺激する要素もたくさんあるので、何度か読み返して拾い上げたいものです。

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    2012年12月03日
  • アルハンブラ物語 下

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    上巻に引き続きアルハンブラ宮殿にまつわる伝説や物語が散り並べられている。地下に眠る金銀財宝、王女にまつわる伝説、幻想的な世界はアラビアンナイトの雰囲気が漂う。いつかグラナダを訪れてみたい。

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    2012年04月22日
  • アルハンブラ物語 下

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    19世紀アメリカの作家アーヴィング(1783-1859)が、スペインのグラナダにあるアルハンブラ宮殿に滞在した際に執筆した旅行記であり、かつ当地で見聞したいくつかの伝説を記録したもの。初版1832年、改訂版1852年。本書の影響により、当時あまり知られていなかったアルハンブラ宮殿は、"異国情緒"あふれるイメージと結びついて広く西洋世界で親しまれ、人気の観光地となった。



    スペイン(イベリア半島)という地域が、西洋世界にとって、最も身近なオリエント(東方世界、則ち"異国")として認識されていることが、以下の個所によく表れている。

    「しかし、これほど

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    2018年06月12日
  • アルハンブラ物語 下

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    ネタバレ

    おじいちゃんにお話を聞かせてもらっている心地がする内容でした。

    アルハンブラ物語の下巻はアルハンブラ宮殿の伝説集って感じ。ロマンチックなイスラム文化と融合したスペイン文化の歴史を感じるね。

    こんなの読んでアルハンブラ宮殿に訪れたら、ついつい「財宝が埋まってるかもしれない」とか「ムスリムの兵士が封印されてるかも」とか考えちゃうよなぁ

    観光が100倍楽しくなること間違いない。歴史のロマンやね。

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    2012年09月21日
  • アルハンブラ物語 上

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    ネタバレ

    アルハンブラ宮殿に行くので読んでみた。
    スペインの荒涼とした雰囲気がよく伝わってくる。

    宮殿に関するたくさんの逸話が登場するのだが、彼が歴史に魅了されたオタクだっていうのがよくわかる。

    フランス軍よくやった!!っていうのが一番の感想ですね。

    アルハンブラ宮殿の挿絵が入っていて、実際この本を宮殿に持っていたので、「あぁ、ここがライオンの間かぁ」とか非常に旅のお供として活躍してくれました。

    ただアルハンブラ宮殿を訪れても、その歴史を知っていないときっと面白さ半減どころではないだろうと思いました。

    もし宮殿を見物に行くならこれを読んでみるのもいいでしょう。

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    2012年08月07日
  • ブレイスブリッジ邸

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    19世紀イギリス、地主を中心とした片田舎での日常が穏やかに、愛着をもって語られている。特に挿絵が当時の雰囲気をそのまま伝えていてとても良かった。有閑階級だけでなく、村の教師やジプシーといった人々の描写も丁寧。

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    2011年12月04日
  • ブレイスブリッジ邸

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    古き良きイギリスの田舎の大地主と村の人々の話。作者のアーヴィングは、起伏のある物語ではないけど、丁寧に人々の暮らしぶりを描いている。上手い作家だと思った。
    そういえば、カズオ・イシグロも『日の名残り』でイギリスの昔の執事を書いてたなぁ。
    貴族とか執事がいた世界は、もはや今となっては、アーヴィングが考えたように、ほとんど跡形もなくなってしまったのかもしれない。でもこの作品を書いてくれたおかげで、自分たち後世の人間が少しでも知ることができる。そういう意味で、本にして残す、というのは素敵なことだと思った。

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    2009年12月24日