増田忠則のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ表紙が好みなのと、帯の煽りに惹かれて購入。
短編4作、読みやすかったのでざっくり全編感想。
全体としては、ストーリーは面白かったけど個人的には物足りない点が諸々、という感じかな。
あんまり残酷すぎるのは苦手だけどイヤミスが読んでみたい、という方にオススメだと思います。
以下完全ネタバレ。
『マグノリア通り、曇り』
人は、野次馬としての無責任な悪意は抵抗なく人にぶつけるが、責任が伴う状況で悪意を実際の行動に移すとなると、躊躇う。
そんな人間の弱さや狡さを考えさせるお話。
ストーリーは面白かったのだけど、不満なのは、まず犯人の動機。言い分はわかるけど、それでそこまでする?と思ったら家族を -
Posted by ブクログ
ネタバレ「方舟」読んで、ミステリー、サスペンスがもっと読みたいと思っていた時に駅前の書店で手に取りました。
帯は、
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最近、おかしなことは
ありませんでしたか?
底知れぬ闇と狂気が日常を崩壊させる。
この恐怖からは、もう逃れられない――
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短編4編が収録されてます。
・マグノリア通り、曇り
知らないうちに加害者になったり、誰かを傷つけたり。
娘を誘拐された斉木。
犯人はとある場所に来るように指示する。
そこは少し前に飛び降り自殺があった場所だった。
地上から見上げる野次馬。心無いヤジ。
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Posted by ブクログ
増田忠則『悪意』双葉文庫。
第35回小説推理新人賞作家のデビュー短編集。4編を収録。
似たようなテイストの短編が並ぶ。最初の『マグノリア通り、曇り』が非常に良い出来で、後は尻すぼみにつまらなくなるという悪いパターン。
『マグノリア通り、曇り』。第35回小説推理新人賞受賞作。普通の人が知らぬ間に加害者になり、理不尽にも被害者になり、加害者になるという救いの無い物語。人間の意図せぬ悪意は伝播するのだ。ある日、行政書士の斉木のもとに不穏な電話が掛かってくる。男は娘を誘拐したと告げ、返してほしければマグノリア通りに来るよう命じる。現地を辿り着いた斉木は、男がビルの屋上から飛び降りようとしているの