羽田節子のレビュー一覧

  • 生物から見た世界

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    生物を学習する上で古典的名著であると聞き手に取って読んだ。
    「環世界」という、客観的に世界を捉えるだけでなく主体に依存する世界の捉え方を、具体的な事例とともに解説している書籍である。
    文体に癖があり読みづらい部分(特に前半)があるが、今では生態学、動物行動学では当たり前に考えている観点が最初どのように出てきたのか含めて、勉強になった。
    また、この文庫の訳者がこの本に最初に出会ったのが戦時中の学徒動員の中というエピソードを聞いて、改めて時代を感じた。

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    2025年08月09日
  • 生物から見た世界

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    一風変わった性格の子どもだったので、環世界というものの見方で一人遊びをしていた記憶があります。
    虫に対しても動物に対しても人に対しても、私主体にならないようにできる限り虫、動物、他人目線になるように集中して大真面目に取り組んだ覚えがあります笑
    その頃にユクスキュルの本に出会っていれば、もっともっと楽しめただろうなと惜しい気持ちです。
    どの章も面白いが、特に好きな章は「なじみの道」。
    その章までに読んだことを踏まえると、盲導犬の素晴らしさがよくわかります。
    小さな生き物から大きな生き物まで、さまざまな生き物の環世界を感じることができて最後までずっと興味深く読めました。子どもには少し難しい表現もあ

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    2025年07月10日
  • 生物から見た世界

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    友達と筋トレしてサウナ行って二郎食ってカフェでも行くかって時に本持ってなくて、本屋行って見つけた。ユクスキュルの「環世界論」が何冊かで引用されてて、大事そうだからいつか抑えよーって思ってたら目黒の有隣堂に置いてあって購入。『暇と退屈の倫理学』は覚えてるんだけど、他何で引用されてたっけかな。

    人間は客観的世界という「環境」を常に想定していて、その中に全ての生物が詰め込まれていると考えている。しかし実際は、生物はその主体そのものに固有の「環世界」という主観的現実を生きていて、客観的対象は主体への刺激(厳密ではない)としてしか存在していない。(→主体が受け取れる刺激を発さないものは、環世界内に存在

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    2025年05月11日
  • 生物から見た世界

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    環境とは、何億何兆というそれぞれの主観的な世界の重なりってことか
    動植物はもちろん人間同士でもそれは変わらない

    学術的かつ翻訳のムズい単語が多くてちょい混乱もした

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    2025年03月14日
  • 生物から見た世界

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    人と生物(動植物のことだが本書では主に動物)の関わりについての一考察。人と生物を比べる、あるいは生物の活動を解釈する際に、どうしても人の基準で見てしまう。すなわち、目で見て、耳で聞いて、鼻で嗅いで、舌で味う、など。しかし、よく知られているように犬の嗅覚は人の何万倍も鋭いのだから、感じ方や解釈の仕方が異なるはず。昆虫が複眼で見ている世界は色も見え方も違う。猫は目が見えなくなっても、髭さえあれば大抵のところは移動できる。イソギンチャクは触覚で動くものと動かないものを見分け、天敵のヒトデが近づくと防衛姿勢をとる。人間の世界も同様で、価値観を共有するもの同士、などという考え方は、甘いのかもしれない。

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    2025年02月24日
  • 生物から見た世界

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    インターネットで「男女の世界の見え方の違い」というような画像を見たことがある。主には性的な視線の違いを面白おかしく誇張した内容だが、それ程おかしくもない、こんなものかなーという感じだった。人間は、目に入る世界に意味づけをして知覚する。∵を顔として見たり、飾り付けたケーキを美味しそうに感じたり、逆に牛や鶏そのものには食欲をそそられなかったり。生得的に意味付けされたものが、母親、危険な発色、異性などのシグナルだろうか。これが、人間と動物、昆虫で違う。実存世界や観念世界とも違う、環世界という、タイトルの生物から見た世界のことだ。

    この環世界の見え方から、下等な生物は、単に知覚して反射的に運動する「

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    2025年01月26日
  • 生物から見た世界

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    暇と退屈の倫理学の元ネタが載ってる。
    環世界。
    とても面白い視点。普通に生きてると、主観的な視点から全てのものを見てるという根本的なことを忘れがち。だから、相手も自分と同じように周りの世界を認知してると思ってしまうけど、少し引いて考えると全くそんなことはない。一つの客体をたくさんの主体が共有してるという考え方は生きるための方法論としてとても好き。

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    2024年09月18日
  • 生物から見た世界

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    ビジネス書として読めました
    生物ごとの物理的センサーの話と、人間のバイアスに共通点があるように感じます

    認知の話もよかったです
    視界には入っているのに、そのものが、自分のにとってのスキーマに当てはまらなければ、見えなくなる
    いかに主観的な世界観で生きているのかという事

    そうすると同じ人間であっても、視界に入るものは同じでも、その解釈に差が出るのは当然と言えましょう
    その特性を踏まえて、コミュニケーションの際には、相手の視点を想像しながら臨みたいと思いました

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    2025年11月18日
  • 生物から見た世界

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    まず生物のことを知りたい人がはじめに読む本ではない。流石に知識が古すぎる。しかし、認知科学・神経科学・進化心理学をざっくり知っていればユクスキュルの先見の明には驚かされるであろう。

    また、科学と哲学が不可分だった頃の書物特有の語りも面白い。主体、客体、認識などのこだわり方はカントの本を生物学的に解釈している感覚に襲われる

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    2025年08月31日
  • 生物から見た世界

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    「環世界」という聞き慣れない単語が主題である。かなり古い科学の本。
    環世界というのは生物の知覚能力に従って、生物自身が知覚することにより理解できる環境のことである。主観的な環境とも言える。
    一般的に環境という場合は物理的、物質的な環境、すなわち客観的な環境のことを指していて、環世界とは異なる。
    当然、ゾウリムシのような単純な知覚能力しか持たない生物の環世界は単純である。
    といったような話。
    大切なのは、自分自身が知覚していると思っている環境とはあくまで自分自身の環世界でしかなく、鳥や昆虫など別の生物はまったく別の世界を知覚しているのだということを理解したうえで想像力を働かせることなのかなと思っ

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    2025年02月15日
  • 生物から見た世界

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    僕は写真を撮る。写真撮影をやっていると、何を撮ったらよいものか、わからないという話を見聞きすることがある。写真撮影はカメラを構えてシャッターを切りさえすれば写真は撮れる。「何を撮れば?」その回答は「撮りたいものを撮れ」としか言いようがない。写真の内容そのものには主体性が必要ないから、写真撮影において“産みの苦しみ”的な悩みはありえないというのが、僕の考え。写真を撮る、という行為自体に主体性が存在するのだから、撮影者は、シャッターを切ることのみに専念すればいい。考えて撮る必要はない。シャッターを切りさえすれば写真撮影は可能だからだ。それでは良い写真を撮ることができないと反論を受けるかもしれないけ

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    2024年05月28日
  • 恐竜たちの大脱出 進化恐竜トロオのものがたり

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    2020.05.23

    進化恐竜人たちが隕石被害から逃れるため
    宇宙船を作り地球の自然を全て移すことにした!
    恐竜の特性や、捕まえるのに悪戦苦闘するのは
    かなり面白く読み応えあり

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    2020年06月04日