鈴木美勝のレビュー一覧

  • 北方領土交渉史

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    政治家と官僚の思惑、そしてロシアの意図や狙いなどが時系列で読めてとても興味深い1冊でした。
    とくに安倍政権で地元の長門のときには異様な盛り上がりを見せていたものの、結局得られたものはなく、ロシアに振り回されただけで、その後は必死にダメージコントロールしているのが良く分かります。

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    2024年05月25日
  • 日本の戦略外交

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    第二次安倍政権の外交戦略(ただし、対オバマ政権まで)の通史。残念ながらシンゾー&ドナルドの親密な関係は時間切れで載っていない。底を補足した「完全版」がでればよかったのだが(欲張りすぎ

    なお、第二次安倍政権以前の日本の外交戦略の推移について、キーパーソンが出てくるのだが、吉田茂、岸信介のあとは小沢一郎、橋本龍太郎、小渕恵三だけであり、中曽根も細川も小泉も出てこないwまあ、わからんではないwww

    それにしても、対ロ外交に成功のめがなかったことは、読み返しても明らかである(涙

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    2022年03月19日
  • 北方領土交渉史

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     迫真のレポです。戦後からの北方領土を巡る日本・ロシア(ソ連)との交渉記録もさることながら、日本の意思決定者たちの動きも詳述され、新書ながら小説を読むような感じです。菅政権までを論述していますが、首相と大臣、大臣と官僚、役所・官僚間の功名争いや人と人との相性の問題などが絡み、戦国絵巻のような歴史小説を読む気分です。一方のロシアは一貫した態度を取り続け、プーチンに至っては自国の利益を守るのに冷徹そのもの。いまのウクライナ問題でも一つの理屈で押し通すのだろうと思いました。
     それにしても、日露はいまだに平和条約締結に至っていないのですよね。ロシアとは国境を接している日本も、現下の状況は本当に他人事

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    2022年03月05日
  • 北方領土交渉史

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    北方領土問題の難しさが理解できる新書です。この本を読んで思ったことは、カール・マルクスの言葉で[歴史は繰り返す。一度目は悲劇として、二度目は喜劇として。]ロシアがウクライナに軍事侵略している現状と北方領土が解決できない難しさの繰り返しが重なりました。

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    2022年03月04日
  • 北方領土交渉史

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    日ソ共同宣言から65年。宣言に盛り込まれた歯舞、色丹の引渡しは今だ実現できていない。安倍晋三は何度も交渉を行ったが、それまでゆっくり前進していた交渉は明らかに後退した。

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    2022年01月06日
  • 北方領土交渉史

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    ネタバレ

    1945年の終戦後から、日本とソ連・ロシアの間で行われてきた北方領土交渉や平和条約締結に関する交渉の歴史が記されている。
    その中で紹介されている人物は、
    ・重光葵、鳩山一郎     ⇔フルシチョフ
    ・中曽根康弘、安倍晋太郎  ⇔ゴルバチョフ
    ・小沢一郎
    ・橋本龍太郎        ⇔エリツィン
    ・安倍晋三         ⇔プーチン
    である。

    戦後76年を迎える2021年においても、北方領土問題はおろか、平和条約さえも締結されていない現状に至るまでどのような背景と問題点があったのかを読み解くことができる。
    その中で見えてくるのは、ソ連・ロシアという国の特殊性や両国内の政政対立と政官対立、そし

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    2021年12月12日
  • 日本の戦略外交

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    著者曰く、日本を取り巻く外交の<戦略環境>は劇的に変化したと。
    そこで、プロローグとして、吉田と岸の<戦略的リアリズム>からこのお話は始まる。
    戦後外交の起点、サンフランシスコ講和会議、米国が仕掛けた日ソの火種、岸信介の戦後と歴史認識、そして、吉田茂との距離間
    そんな前提を踏まえ、第1章からのお話に繋がっていく。
    第1章 戦略的猶予期間 
     第1節1990年代――地殻変動の中の日本外交
     第2節先取りした価値観外交
     第3節橋本外交と日米同盟再定義
     第4節「価値観外交」ギャップ
    第2章 戦略構想「自由と繁栄の弧」
     第1節「容赦ない試練」
     第2節「自由と繁栄の弧」から「地球儀俯瞰外交」へ

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    2017年03月30日