加藤久和のレビュー一覧

  • 8000万人社会の衝撃 地方消滅から日本消滅へ

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    人口減少を知らない、認めない人向けの啓蒙書。日本の人口減少をデータから説明して、危機感を煽るような語り口に感じた。経済的なデメリットと、少子化対策、社会保険制度の改革、コンパクトシティなどの低減があるが、目新指しさはなく、どうして実行できていないかという点には触れられてない。デービッド・アトキンソンの「新・所得倍増論」の方がデータの質量と、解決策として「経営者による生産性向上」としてバッサリしている点で優れていると感じた。人口減少に問題意識がない人向け。

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    2017年02月19日
  • 高校生からの統計入門

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    統計の基本的な考え方や用語について理解する取っ掛かりとして非常によい。定義や数式を理解しながら読み進める必要があり、統計学の一筋縄じゃいかない感が良く伝わってくる。でも、この内容、高校生は理解できるのだろうか?笑

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    2016年06月27日
  • 世代間格差 ──人口減少社会を問いなおす

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    世代間格差について、定義、問題点、解決策について述べられている。具体的な数値などや政策提案がされている。
    今は出版からある程度時間が経っているので、通用しない部分もあるが、基本的な考えについては参考になる。社会保障の充実は経済成長を押し下げるという分析がある。
    年金、医療、労働、財政、人口減少と多くの制度的問題がからむ。
    世代間格差の是正についての具体的な枠組みはまだ挙げられておらず、その部分の観点が今の政策には弱い。

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    2014年01月14日
  • 世代間格差 ──人口減少社会を問いなおす

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    ネタバレ

    タイトルにもなっている世代間格差について序盤で俯瞰、その後は既に色々なところで現行制度の疲弊が指摘されている医療保険や年金問題を取り上げ、世代間での不平等や格差がどうして生まれているのかといったところについて、かなり細かく論じられています。これまた色んなところで論じられている少子化による社会全体の負担についても、きっちりと触れられています。

    解決策に関する指摘や持論の展開があまり無かったのが残念なポイント。あくまで、現状の問題点を総論的に改めて整理するための本という捉え方をするならば、読んでも好いかと思います。もう少し各論について詳しく知りたいようなら、他に読むべき本はいくつかあります。社会

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    2012年06月25日
  • 世代間格差 ──人口減少社会を問いなおす

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    少子高齢化に年金や雇用問題など、いまの社会システムの不具合について、経済学者の視点からわかりやすく解説してあります。
    「社会福祉が充実してくると、経済発展が停滞する」という指摘がおもしろかった。不安定な環境のほうが、働く人々のモチベーションを高めるらしい?というのは、妙に納得のいく理屈です。

    この本を読んで、とりあえず消費税UPは急務なのかなぁ、と覚悟が定まってきました。(私はもともと北欧型の福祉社会が好みなので、消費税高めの政策に転換していくといいな、と思っているのですが)
    あとは、これだけ経済やIT情報がグローバル化したことで、「国」という単位で世の中を動かしていくのは限界にきているのか

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    2011年12月29日