マルチェッロ・マッスィミーニのレビュー一覧

  • 意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論

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    ”意識”というものをどうやって測るのか?
    この難題に様々な理論、臨床試験を経て迫っていく過程を分かりやすく解説する。

    普段意識することは無いが、わずか1.4キロの物体である脳がこの”我”の思考、記憶、全てを司っているかと思うと不思議な感覚になる。
    特に覚醒時、睡眠時、植物人間などの明確な違いを様々な方法で浮き彫りにしていく過程は面白かった。
    こういう、最先端の脳科学や医学を分かりやすく書いてもらうと全く専門知識が無くても色々知ることが出来て有難い。

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    2019年01月01日
  • 意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論

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    意識の源泉を解明しようとする理論はいくつも提唱されているが、統合情報理論は最も合理性の高い理論の一つだと考えられている。本書では、意識の宿る物体と、意識の宿らない物体の物性的な違いに着目し、情報統合可能な結合を有するシステムこそ意識の源泉だと考える。しかし、意識の解明には技術的困難さが伴うため、未解決の問題がいくつも残されているのも事実である。

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    2017年04月09日
  • 意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論

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    頭から体に伝わる電気信号。
    それが体を動かすのだけれと、反射とはまた違う個人の意識はどうして生まれるのか。
    普段全く考えたことがない内容だったので、とても面白く読めた。
    でも結局は解明されておらず、むだまだ研究の余地がある分野で面白い。
    基本的な脳の役割から説明してくれているので、復習+αの知識も得られる。

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    2017年04月02日
  • 意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論

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    脳科学に関する専門書のようでいて、実は一般書なので非常に読みやすい。
    意識とは何かを考える哲学書の側面も持ち合わせている。

    個々のニューロンが相互に関係しあったとことろに、情報統合が発生し、それを意識として定義している。

    この様な考え方によれば、意識は人間だけが持つ訳ではなく、他の生物にも当然意識はあることになる。
    また、発展して考えれてば、外部からの刺激によって、情報統合させ行えば人工知能にすら意識を持たせることは可能だと思えてくる。

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    2017年01月10日
  • 意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論

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    意識とは,という問題に実践的で,地に足のついたアプローチで取り組んでいる印象。脳の統合情報理論というものはこの本で初めて知ったが,とても興味深い概念。

    哲学的ゾンビ,自由意志,等の問題。

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    2017年01月02日
  • 意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論

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    統合情報理論、理論としては面白いけど、それが意識の根源になっているというのはどうかなあ、直感的には信じられない。読み物としてはよくできていて面白かった。

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    2016年10月30日
  • 意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論

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    タイトル通り「意識はいつ生まれるのか」をテーマにした本。著者の戦略は、まず意識の有/無を定義し、それぞれの場合の脳の状態を観測して差分を調べることで、意識が発生するための「脳の状態」に関する条件を探ろうとするものである。

    人間の脳のうち、小脳のニューロンが800億個と脳全体の半分以上が集まっているにも関わらず、小脳を取り除いても生命は維持できる上に意識も存在している。一方、大脳皮質には約200億個のニューロンしかないが、大脳皮質の障害は意識状態に大きな影響を与える。このことは、単にニューロンの数が意識を生み出しているわけではないことを示している。また、睡眠状態の脳の活動の量を測定すると、ほと

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    2017年12月23日
  • 意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論

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    ネタバレ

    本書は、AIやシンギュラリティを考えるうえで非常に有用な視点を提供してくれる一冊である。意識とは何かという根源的な問いを、最新の脳科学や心理学の理論とともに解き明かしながら、情報の統合や身体性、そして社会的な共感の重要性に深く踏み込む内容は、人工知能の発展やシンギュラリティの議論に欠かせない知見を与えてくれる。

    筆者らは、意識を膨大な感覚情報と記憶が脳内で高度に統合され形成される「情報空間上のリアルな体験」として捉えている。この理解は、単なるアルゴリズムやデータ処理を超え、「体感を伴う情報の生成」である点を強調しており、AIにおける意識やクオリアの研究に新たな方向性を示している。特に、AIの

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    2025年08月10日
  • 意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論

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    脳がどのような状況下で意識があり、ないのか、その差について追求している。
    結果しては、適切に情報統合された状態が意識がある状態ということ。では、その状態は人間以外にもありうるのか、といった部分は明確な結論は無い。

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    2020年12月09日
  • 意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論

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    意識と情報量の関係がキーポイントというのが面白かった。
    エントロピーの高い状態のものを予測できる能力が重要。

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    2019年10月06日