マルチェッロ・マッスィミーニのレビュー一覧
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意識とは,という問題に実践的で,地に足のついたアプローチで取り組んでいる印象。脳の統合情報理論というものはこの本で初めて知ったが,とても興味深い概念。
哲学的ゾンビ,自由意志,等の問題。Posted by ブクログ -
統合情報理論、理論としては面白いけど、それが意識の根源になっているというのはどうかなあ、直感的には信じられない。読み物としてはよくできていて面白かった。Posted by ブクログ
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意識を生みだす基盤は、おびただしい数の異なる状態を区別できる、統合された存在である。つまり、ある身体システムが情報を統合できるなら、そのシステムには意識がある。Posted by ブクログ
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「意識」というものに対しては、小さい頃からずっと不思議に感じている。
「意識=自分=人生そのもの」のように思ってきた。
意識って何なんだろう?
サルや猫や魚や虫に意識はあるのか?
どこまであってその境界は?
死んだら意識はどうなるのか?
肉体と意識は分離できるのか?本当に一体のものなのか?
死んで...続きを読むPosted by ブクログ -
タイトル通り「意識はいつ生まれるのか」をテーマにした本。著者の戦略は、まず意識の有/無を定義し、それぞれの場合の脳の状態を観測して差分を調べることで、意識が発生するための「脳の状態」に関する条件を探ろうとするものである。
人間の脳のうち、小脳のニューロンが800億個と脳全体の半分以上が集まっている...続きを読むPosted by ブクログ -
シナプスの量からいえば小脳のほうに多いのに、なぜ意識は大脳にしか生じないのか。重要なのはたんなる複雑さではなく「システムが抱え持つ潜在的なレパートリーの大きさ」なのだと説く。人間が部屋を「暗い」と言うとき、そこには「明るくない」だけではなく「赤くない」「星空ではない」「音がしない」といったあらゆる...続きを読むPosted by ブクログ
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脳がどのような状況下で意識があり、ないのか、その差について追求している。
結果しては、適切に情報統合された状態が意識がある状態ということ。では、その状態は人間以外にもありうるのか、といった部分は明確な結論は無い。Posted by ブクログ -
意識と情報量の関係がキーポイントというのが面白かった。
エントロピーの高い状態のものを予測できる能力が重要。
Posted by ブクログ -
他の臓器と、脳。デジタル機器と脳。何が違って意識が生まれるのか。
仮説と検証、データ解析をしながらその謎に迫ります。
実験の一つに「電気はついているか、あるいは消えているか」を答えるものがあり、それによってわかったことがとても印象的でした。「電気がついているか、消えているか」なんて考えなくてもわかる...続きを読むPosted by ブクログ -
「一なるもの」から意識が生まれるという考え方。この考え方であれば、コンピュータ上にも意識を作ることは可能。しかし、その意識は外界に対して反応するものなのでは、とか、自分のモチベーションというものは何に由来するのか、というところは見えてこない。
でも、専門家でなくても、こんな思考議論ができるほど、噛み...続きを読むPosted by ブクログ