曾根元吉のレビュー一覧

  • 日々の泡

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    読みながら、自分の加齢をひしひしと感じた。昔読んだ時は描写の美しさと、コランとクロエ可哀想!みたいなピュアな感想しかなかったのに、今読むと「お金が無いって本当にツラいよな〜」みたいな感想になってしまう(恋愛部分はさして……。アリーズの肩を持ちたい)。

    果たして労働は尊いのか卑しいのか。金が無いと人間的文化的な生活は出来ないという絶望感。俺をすりこぎにしちまった奴!そいつはだれだ!だれなんだ!hey you !(from ヘイ・ユー・ブルース)

    昔も今も、イケメン料理人のニコラが好き。

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    2015年07月25日
  • 日々の泡

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    再読。葬儀の場面とクロエ悪女説以外覚えてなかった。全く印象に残ってなかったけど、結構人が死にまくってたんだ。この世界観はなんかちょっとラリってる感じやね。嫌いじゃないけども。

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    2013年08月15日
  • 日々の泡

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    輝かしい愛の日々からの肉体と精神の病魔による転落劇というのはいまだ反復され続けているものだが、ただ若いというだけでない、あまりの純粋性がはらむ危うさは、やはりひとをたじろがせる。
    死して時代の寵児となったヴィアンの悲痛と諧謔の日々はどんなジャズを奏でていたんだろう。

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    2013年07月31日
  • 日々の泡

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    「フランス文学の恋愛小説において死ぬのは必ず女」という法則にもれず、深い愛、愛による堕落、生活苦、もお決まり。けれど、椿姫やマノンレスコーと比べるとどことなく若くて甘酸っぱいところ、突然の猟奇的殺人と前ぶれもなく動物が喋り出すファンタジー要素がこの小説の個性であり現代と近代の違い。20世紀の小説はあまり読まないので内容より時代背景が気になる。料理の描写が長いのはなぜ?

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    2012年10月08日
  • 日々の泡

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    ネタバレ

    こまかな描写がひとつひとつロマンチックだったり、おとぎ話だったり、極端に巨大だったり、いろいろと表情が豊か。そして物語も切なくてね。肺の睡蓮が咲いてしまう奇病とか。貧しくなっていく若者たちとか。イマジネーションがたまらなく愛おしいと思わせる。

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    2012年06月13日
  • 日々の泡

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    「彼は不幸じゃない」・・・「彼には苦しみがある、そのことが私には耐えられないのよ。」

    ハナレグミのアルバムに「日々のあわ」っていうのがあって、
    それと同じ題名だったから買った。
    この作品がアルバムタイトルの由来になってるのかは、知らない。

    こういう作品はどうやって楽しんだらいいのか今一つよくわからない。
    メルヘンチックというのか、退廃的というのか、
    後書きを読んでみると、なるほどすごいのかもと思ったりもするのだけれど、、、
    ところどころきれいな描写というか、きれいな想像があったりする。
    肺に花が咲いて病に伏せるなんて、素敵だと思うけど、

    こういうのは原書で読まないとわからないかな。

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    2011年08月13日
  • 日々の泡

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    「日々の泡」、もしくは「うたかたの日々」という作品。

    『20世紀で一番悲痛な恋愛小説』だったかな?!
    っていうキャッチフレーズをひょんなきっかけで聞き、読んでみた本。
    『悲痛』ってなかなか言わないし聞かないよねと思いつつ読んでみたら、たしかに悲痛だなと。。
    こんな物語を思いつき作品として残せる著者はすごいなと感じました。ボリスヴィアン作品は他にも読んだけど、翻訳者が著者の才についていけなかったのか、文章は難しいと感じました。
    ※ちなみに、ともさかりえ主演で「クロエ」という邦画もあります。・・・が、この作品を映像化しようと考えるのはエゴとしか言えないでしょう。。

    ≪コメント≫
    本が好きで「一

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    2011年01月29日
  • 日々の泡

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    フランス文学な感じのまどろっこしさが読んでてしんどかったけど、バスマットに塩を振ったら泡が出てくるとことか、クロエの肺に咲いた睡蓮を他の綺麗な花々で脅すとことか本当に好き。

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    2010年10月14日
  • 日々の泡

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    不条理を描いた小説を読むのがあまり得意ではないので、途中何度か辛くなってしまった。しかし、ラストのハツカネズミが自殺するシーンが素晴らしくて、嫌な気持ちになったんだか感動したんだかよく分からないことになりました。別に全然愉快なシーンではないのに、どうしてこの場面を気にいってしまったのだろう…。

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    2010年10月04日
  • 日々の泡

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    ポツ、ポツと湧き出した夢幻の種が、幸福の絶頂とともに
    咲き乱れ、強い香りを放ちながら恐ろしい勢いで枯れてゆく
    という感じ?
    キリスト像とのやり取り、結婚式との対比が切ない。

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    2014年10月05日