こざわたまこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
となりの独り
カツセマサヒコを読んで
マッチングアプリを通して人をジャッジする立場に立ってしまっていることの虚しさ、悪いことをしているような気持ち悪さについて納得した。
30代になり、子供が産まれた友達ばかりで付き合いが変わってしまうということで孤独を感じる独身男性の気持ちが描かれていて結婚願望の強くない自分は結婚をしなくてもいいのか考えてしまった。
→明確に子供を欲しいと思わないが結婚をすることに対しては前向きに考えたいと思った。
先日、アプリの女性とは子供が欲しいという価値観の違いから交際するのではなく友達としての付き合いを続けることになったので、26歳になった今の恋愛では子供を作ることをゴールとした恋愛など純粋な恋愛をすることの難しさに困惑している自分がいるのが事実であるということをこの小説を読んで言語化できて良かった。 -
Posted by ブクログ
自分の中学校の頃を思い出して胸がギュッと苦しくなった。あの当時の教室での居場所のなさや息苦しさがまざまざと蘇ってくる。
登場人物たちそれぞれが、自分や今まで出会ってきた級友たちに似ていて、多分読んだ人(特に女性)は皆こういうことあるある!と共感と懐かしさを感じるのでは。
濱中さんは特に、クラスにこういう子いた!と思わされる嫌さが全開なんだけど、人一倍小心者で臆病なのだという所も描かれていて(勿論、加害性は強いが)、完全なる悪者にされている訳じゃなくて良かった。
教育実習の宇手先生の最後の授業がすごく良かった。
『素数は、一と自分自身でしか割り切れない数字です。そんな風に、自分自身でしか割り切ることのできない孤独が、この世界にはたくさんあります。(略)先生は、孤独でした。僕も、そうです。そして多分、みなさんも。(略)でも僕は、そのさみしさが暗闇の中で時々きれいに光ることを知っています。僕には、孤独のおかげで出会えたものがたくさんあるから。だから自分の、自分だけの孤独を大切にしてください。その孤独こそ、あなたの人生に光を灯してくれるものだから』
中学生とか高校生にぜひ読んでもらいたいな、と思う作品だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレわたしほんとうにこざわたまこさんのタイトル回収が好きなんだよね…最初はなんでこのタイトルにしたんだろう??って疑問に思うんだけど、読み終わってタイトル見たらめちゃめちゃしっくりくる。
1番好きなお話はエールはいらない。
詳細な感想は↓に書きました。
どのお話もそれぞれ刺さるところがあって勉強になったし、自分を振り返るきっかけになった。
Twitter(X)でこざわたまこさんがラジオでのお話をもとに本の名前、明日も会社にいかなくちゃに関しての呟きをしていたけれど、それぞれのお話を読み終わってから考えると、あーあ、明日も会社にいかなくちゃ↓と末尾が下がる主人公が多い気がする。。みんなそれぞれ幸せになってくれー!!
*走れ、中間管理職
タイトルで予想してたのはドタバタお仕事コメディ、みたいなイメージだったんだけど、走れってそれかー!と納得。
走った先どうなったのかが気になるお話だった。
あんなに仲良くしていたかおりに掌を返されてイラッとしたんだけども、ミスを誤ってかおりのせいにしてしまったことも事実なのでもだもだした。
かおりがほんとうはどう思っていたのかも気になる。
*スポットライト
前の話の走れ、中間管理職で走った優紀が退職となってしまって悲しかった。
お酒に弱く、すぐ記憶をなくしてしまったり、何回もハラスメント発言をしてしまったりとヒヤヒヤする場面が多かった。がんばってくれウッチー!
酔って披露できなかった、頑張って練習したダンスを奥さんに見てもらえてよかったねと思った。
お話の序盤だと家族仲が冷めているような描写に感じたから奥さんの手を握った時、ダンスを披露した時、そっけない態度をとられるんじゃないかとヒヤヒヤしたけれどそんなことなくて安心した。よかったねウッチー!
*エールはいらない
この話はわたしの心にぶすぶす刺さって痛かった…
最近わたしは過去の自分の行動や言動が返ってくることが多くて、仁美もまた過去の自分によって周りの協力が得づらい、周りの不満が溜まっている状態になっていてすごくすごく刺さった。
お話の最後のほうで周りのひとたちが仁美への不満を爆発させたシーン、沙也もそのまま加担してしまうのかと自分のことのようにドキドキしていたら仁美を助けてくれたのでほっとした。ありがとう。。
*親子の条件
この話は読み終わってからタイトルをもう一度見て、どれを指すのだろうと考えさせられるお話でした。
親子の条件…お父さんと主人公は酒癖の悪さが似ているから、それが親子の条件ってことかなあ
それともおむつ替えを見られても構わないほど気を許していることが親子の条件かな?これはみなさんの感想を楽しみにしたい
*輪になって踊ろう
見たかったかおり視点のお話で夢中で読んだ。
当たり前だけど、優紀が勘違いしたとは思っておらず、裏切られたと思っているのが悲しい。。
そこで話し合おうと思わずお休みに入るところは、かおりが今までも人間関係で問題があれば避けてきたことが想像でき、相手の事情や視点を考えられないところがあまり人間関係?を経験していないことが想像できる描写にも感じられてこちらも悲しく思いながら読んだ。
わたしも輪に入るのが苦手な人間なので、かおりの過去のお話はたいへん共感しながら読みました。
次で最後のお話。みんなどうなるんだろう。。
*最後の日
最後のお話だから、前の話のどれかの主人公が出てきてハッピーエンドに向かっていくのかな?と思っていたから予想外で面白かった。
ずっと気にしていた優紀が出てきたり、もやもやしていた岸のお話のその後が出てきたりして、前のお話も含めて楽しめた。
残り数ページ、というところで幸雄と栄太の縁が切れかかってしまってハラハラさせられたけれど、締めかたが未来のある文に感じたのでほっとした。 -
Posted by ブクログ
「死んだ」飼犬トトと話す、中学生の依子を見ていると、村田沙耶香的な匂いがしたのだけど。
読んでいくと、依子は状況をちゃんと分かっている子なんだなと思った。
自分と周囲の同級生との、どうしようもなく、存在するズレ。距離感。
それは自分から埋めようとして、埋まってくれるものではない。
「教室のゴルディロックスゾーン」とは、なかなかお洒落なネーミングと思うが、そこでなら生きていける、存在を許される場所を表している。
それは、自分ではない誰かの承認を必要とする。
学校が、序列を付けることを「やむなし」と捉えることから変わらないならば、きっと、何らかの「区分け」の中で、安心したり、苦しんだりすることの構造も、根本的には変わらないのだろう。
そんな中で、伊藤さんと濱中さんの、ピリピリした関係は、嫌ではなかった。
「意見を合わせなければ友達じゃない」の、本音も建前も、なんとなく分かる。
だから、濱中さんのわがままな不安さに、自分なりに歩を進める伊藤さんは、カッコいいと思う。
誰しもそうなれるわけじゃない。
だから、「そうできる」相手がどうかも、きっと大事なんだろう。
二人はその意味で、離れて欲しくない二人だった。