平沼光のレビュー一覧
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先日ネットで見つけたのですが興味を持って読みました、調べたところその本の著者である平沼氏が今年(2021)5月に本を書かれていたので早速読んでみました。歴史の好きな私には最適なタイトルでした、覇権国が変遷してきたのを資源争奪の観点から見るのも面白いですね。
イギリスの場合は石炭と蒸気機関、アメリカの場合は石油と内燃機関は知っていましたが、第一章の大公開時代がなぜ始まったかの内容は始めて知りました。西洋が東洋に打ち勝った原点について理解できたような気がしました。
この本で書かれているように、内燃機関の次は、電気自動車に代表されるようにモータになると覇権国はどこになるのでしょうか。この本を読ん -
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今年(2024)のGWの大掃除で発掘された本のレビューは大方終わりましたが、その前に娘夫婦が宿泊した時に大慌てでスースケースにしまい込んだ本があり、それらの本のレビュー書きを終了させたく思っています。
記録によれば今から2年半ほど前(2021.10)に読み終えた本です、本の内容はレビューを書きながら復習しようと思いますが、表紙に書いてある文言から思うに、携帯電話やワープロでガラパゴス化した歴史を知っている私は、車の世界でも現在上手く行っているハイブリット車がガラパゴス化しないことを祈っています。
原子力を推進してきた日本ですが、東日本大震災等によりエネルギー政策を見直すことになった日本は今 -
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石炭から石油を作る人造石油という技法、日本統治時代に発見できなかった満州の石油など、当時を象徴するかのような事実に触れて胸熱。
この本には明確に書かれないが、シェールガスとシェールオイルの生産本格化により、世界1位の原油生産国となったなったアメリカが中東に関心を寄せなくなり、カタールは輸出先を求めて安価でLNGガスを欧州へ輸出。そうなるとロシアがLNGの売り先を探して日本にすり寄る、というのが最近までの出来事。中国にもシェールガスが大量に埋蔵されていて、アメリカの技術が欲しい。アメリカや中東から化石燃料依存の状態を脱却したい欧州はカーボンニュートラル路線へ。勿論、LNGや原子力もクリーンエネ -
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なんで大航海時代まで欧州はわざわざ高い金を払ってまで西アジアの商人からスパイスを買っているのか疑問だったが、航海技術が未発達だったこと、西アジアの商人がスパイスの原産地であるインドや東南アジアについての情報を隠していた、という説明はストンと理解出来た。
再生可能エネルギーとかサーキュラーエコノミー(資源のリサイクル)って環境政策のイメージが強かったけど、今や欧州を中心に立派な市場になっていることを知って興味深かった。
日本がこのムーブメントで主導権を握り資源大国になれることを期待したい。
資源は人間によって資源の地位を得たという主張はまさにその通りだと思った。 -
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事実やデータに基づき何故特に欧州で再エネが普及して国内では普及しないのかということが様々な視点から述べられていて勉強になった。地産地消事業に携わっている人が読むとより一層ためになると感じた。
日本では系統の効率的な運用やFIT制度による太陽光への偏重など制度上の問題などで再エネの普及が進んでいないことは改めて理解した。
海外事例で特に参考になったのは、地産地消事業を推進するためには地域の理解と地域の主体的な参加が不可欠という点。地域で生み出されたエネルギーによるメリットは基本的には地域に還元され、地域の雇用創出や活性化へと繋がっている事例が非常に多いことに驚き、日本でも同様の事業を推進していき -
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1次エネルギー自給率 日本11% 欧州の半分以下 ロシアによる天然ガス危機
2050年CO2排出ゼロ 再エネ100%ではコスト2倍以上に
①超々臨界圧石炭火力発電の新規稼働
②原子力発電の運転期間延長 次世代革新炉の建設(リプレース)
③アンモニア火力発電:火力発電設備活用
④メタネーション(メタン=CO2+水素):ガス導管活用
再エネ
太陽光:伸び低下 海上風力:ドイツに比べ台風や遠浅なく不利で少ない
東京都 建築物ゼロエミ化 住宅太陽光発電義務化
・ペロブスカイト太陽電池 材料=ヨウ素 世界2位 国内製 廃棄問題少
・海底直流高圧送電線 北海道から東京へ再エネ電力
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日本が、水、風、太陽、地熱といった、輸入する必要のない資源、取り尽くしてなくなってしまうことのない資源に恵まれていることは、今までも各方面から指摘がなされてきた。
本書はそれらの断片的なエネルギー事情を現時点で改めて整理すると同時に、今、期待を集めている新たなエネルギー資源の可能性について、まとめたものである。
本書では、日本が「世界一の環境エネルギー大国」であるという理由として、
①変化に富んだ日本の自然環境がもたらす、さまざまな再生可能エネルギー
②世界に先駆けて開発が進む非在来型天然ガス「メタンハイドレート」
③日本の英知を結集して進められる宇宙エネルギー開発
④日本人独自の感性と世界屈 -
Posted by ブクログ
私の高校時代は理数系科目に力を入れていましたが、地図を見ることが好きだった私は、地理の授業はまじめに受けていました。その頃学習した日本の資源に関する知識といえば、エネルギー資源(特に原油、天然ガス、鉄鉱石)は、ほぼ100%の輸入に頼らないと日本経済は成り立たないというものでした。
ところが最近では、都市鉱山に埋もれている金や銀などの貴金属の保有量は世界で有数だということを知りました。この本の衝撃はそれ以上で、日本は風力やメタンハイドレード、地熱等の資源大国になる可能性があるというものです。
日本には火山の上にあるようなものなので、昔から中東で石油がでるのに日本で出ないのは不思議だと思い続け