松長有慶のレビュー一覧

  • 密教とはなにか 宇宙と人間

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    最初の方を読んで、明らかに「聴衆に向かって話している」という調子の文章であると思った。思ったとおりで、本書は講演の記録を集めて校正したという本である。一部は本書の以前に刊行物に掲載された経過も在るようだ。
    そういう訳で、1984年に本書が初登場する以前の時点で話していることなので、1970年代を指して「十数年前」というような言い方になっているというような、少し引っ掛かる場合も在るかもしれない。が、それは然程気にならなかった。初出から10年程を経た文庫化の時点で「初出当時に見受けられた“密教ブーム”という様子は下火になったが、内容に然程違和感は無い」と著者のあとがきにも在るのだが、そこから更に時

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    2021年01月26日
  • 密教とはなにか 宇宙と人間

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    僧侶であり学者でもある著者が、密教について研究に基づき客観的な視点で書いた本、であると同時に人生の糧としての密教の魅力も紹介する本。

    原始仏教にヒンドゥーの神々や習俗、中国での理論化なども入り込んだ、いわば丸ごと世界観なのが密教。

    それをさらに日本に合わせて体系化した空海の天才性。

    それでいて、落ち着かない現代人の心のリフレッシュ術としても有益。

    高野山は何度も登山で登ったことがある。
    あの俗っぽいが同時に神聖な雰囲気は、まさに密教そのものかも。

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    2020年11月15日
  • 理趣経

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    これはすごい。
    読んでよかった。

    高野山大学の名誉教授、真言宗の大阿闍梨、密教の法統を継ぐ著者が、ある文化講座でした理趣経・密教についての講義からまとめられた本です。

    話し言葉で書いてありますので、とても読みやすく、すっと入ってきます。

    性について書かれた経典ということで、好奇の目をもって見られる理趣経。
    それを実に明快に解決してくれます。

    何度も読み返していきたい本がまたひとつ見つかりました。

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    2017年03月23日
  • 密教 インドから日本への伝承

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    ネタバレ

    初めてインドに行くので、インドについて調べるたいと思っています。
    ヒンズー教については、タイに行ったときにホテルの前で儀式をしていたのを遠巻きに眺めたことがあります。
    仏教との違いがわかりませんでした。ここにいう密教というのも、仏教、ヒンズー教との違いがあるのかどうか、実際に見て確かめたいと思います。

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    2011年12月31日
  • 理趣経

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    世の坊さんどもは、どうしてるのかと思いました。

    菩薩勝慧者 乃至盡生死
    恆作衆生利 而不趣涅槃

    特に真言宗の坊さんは、ここをどう自分のものにしているのだろう?

    ”大乗の菩薩の中で非常にすぐれていて知恵があるもの、すなわち真言行者は、生きているかぎりは常に他人の利益を心がけそれを実行するようにして、しかも悟りの境地におもむかないと書かれています。” p277

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    2010年02月26日
  • 密教 インドから日本への伝承

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    インドから中国を経て日本へと伝えられた密教の歴史を、師から弟子への相承関係をたどりつつ解説している本です。

    本書ではまず、密教の基本的な考えかたが説明されています。そのさい著者は、密教の二大経典である『大日経』と『金剛頂経』が、実在する釈尊ではなく大日如来によって説かれているということに目を向けるとともに、密教において相承が重視される理由を明らかにしています。

    その後、大日経系(胎蔵部)および金剛頂経系(金剛部)の二部の相承関係をたどり、その担い手たちの人物像を解説しています。そのうえで、二部を統一した恵果と、その教えを受け継いだ空海をとりあげ、さらに天台密教における相承関係についても触れ

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    2022年10月14日
  • 理趣経

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    お経の説明だけでなく、わかりやすい仏教の考え方の説明にもなっていて、繰り返し読みたい。

    仏教のこういうところが好き。
    "心と言葉と体の三つの作用によって私たちは如来の性格をもっているということになります。体も心も言葉もみな仏さまと同じものをもっているんです。ですから私たちの中に如来が包まれているし、私たちは如来に包まれているのです。"

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    2021年09月18日
  • 理趣経

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    「理趣経」松長有慶

    絶対的な愛とは自分をなくすこと。仏教では慈悲という。

    法身とは真理そのものを具体的な仏様で表したもの。大日如来。
    歴史的人物としてこの世に身体をとったのが応身。釈尊

    四種法身
    1.自性法身、、、真理そのもの。大日如来
    2.受用法身、、、完全無欠の大日如来の性格を4つに分けたもの
    3.変化法身、、、歴史的に現れた釈尊のような者
    4.等流法身、、、世界の全ての生き物

    理とは客体的な存在。物質
    智とは主体的な存在。精神

    欧州近代社会では「我」の確立を大事にし、仏教では「我」の確立と同時に、それが全体の部分である事、大宇宙の中に自分が入り、自分の中に大宇宙を入れる事、この

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    2019年04月01日
  • 理趣経

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    欲というのは私欲だけではなく、人のため、引いては世のためということがわかった。蓮の花みたいに泥沼の中に美しく咲く花でありたいと思った。

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    2022年06月27日