ホーソーンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
みなさんは海外の作品を読むときに翻訳家というものをどの程度意識されているでしょうか
え?★5付けといてまた関係ない話し始めるの?と思ったみなさん
安心してください
この素晴らしい名作は光文社の他に多彩な出版社から刊行されていて
それぞれに素晴らしいレビューが存在しています
そっち読めばいーじゃん!(清々しい開き直り)
というわけで話し進めますね
翻訳家さんです
翻訳家さんにもっと注目して読書生活を送ってみませんか?という新生活の提案です
かくいうワタクシも、そこまで翻訳家さんを気にしていたわけではないんですが
今回のように気が付くと小川高義さん祭りになっていたりしてあれこれはどういうこと -
Posted by ブクログ
ネタバレ数年前にも違う訳者さんの本を読んだのですが再読。やはり良いです。
清教徒の多い、宗教と法律がほぼ等しい土地で不義の子を産んだヘスター。ヘスターが名を明かさなかった、相手の牧師、ディムズデール。そしてヘスターの本来の夫であるチリングワース医師。三人を中心に描く、罪と贖罪の物語。
罪を犯し、それを悔やみ、苦しみ、許し、自己を追い詰め、人を憎む、それぞれの心の動きが丁寧に書かれています。
罪を犯し、恥辱の印を身にまといながらも、愛情深く高潔に生きるヘスターも、罪を犯した妻のヘスターではなく罪を隠し生きるディムズデールを追い詰めんとするチリングワースも良いですが、ディムズデール牧師と、彼の罪に押しつ -
Posted by ブクログ
胸が締め付けられる。
出てくる登場人物の誰もが、少しの悪と、沢山の苦しみと愛を持ち合わせていた。
それにしても、悔恨が心身にもたらす影響力の強さよ。
アメリカ(特に田舎)には、素朴さや真面目さが感じられるけれど、それはピューリタンの流れを汲む歴史が脈絡と受け継がれているのだろうと思った。
ヨーロッパの小説と違い、ヘスターが強い女として描かれているのが印象的だった。
時に牧師や医者に対し、強い意志やその壮絶で孤独、しかし思考が自由に解き放たれた女として、力強く、優しい言葉を発する。
ヨーロッパの小説だと、彼女はもっと弱々しい存在として描かれたんじゃないかな。
最後のラストは薄々感づくのに -
Posted by ブクログ
最後まで読み、「辛い」と声が出た。結局、牧師と神との間で交わされる神聖な対話や関係の前では、子供を産んだヘスターは無力だ。森での美しいヘスターも歯が立たない。牧師は、「ヘスターの苦しみを痛いほど知っていた(だからこそ辛かった!)、他人に罪人であることを隠して苦しんだ!、死ぬ前に罪について告白するのだ!(その直前に壮大な説教をして大衆を心酔させている)、ヘスターに自分達は永遠に結ばれないと彼女を戒める!」という論理を展開していく。牧師は、神の采配で、迷いから救われたという。宗教的には勝利したのだろう。でも、ヘスターは。。。神との誓いを優先して、美しい信仰心を讃えて先に死ぬ牧師。残されたヘスターは
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Posted by ブクログ
【目次】
訳者まえがき
序文――第二版に寄せて
税関――『緋文字』序
第1章 獄舎の扉
第2章 広場
第3章 見覚え
第4章 対面
第5章 針仕事をするヘスター
第6章 パール
第7章 総督邸の広間
第8章 小妖精と牧師
第9章 医者
第10章 医者と患者
第11章 心の奥
第12章 牧師の眠らない夜
第13章 ヘスター再考
第14章 ヘスターと医者
第15章 ヘスターとパール
第16章 森の道
第17章 牧師と信者
第18章 あふれる陽光
第19章 川辺の少女
第20章 迷路の牧師
第21章 ニューイングランドの祝日
第22章 行列
第23章 緋文字の出現
終章 結末
解説 小川 高 -
Posted by ブクログ
ネタバレ米文学史の授業で初めてその名を知った、ホーソーンの代表作。
授業でのあらすじの説明から、なんて暗い話を19世紀に書いたのか、疑問でならなかった。
その疑問は解けてはいないが、ヘスター・プリンの強さと、不倫相手の弱さと苦悩を描かずにいられなかったのだろうと推察した。
それにしても、授業であらすじを紹介されていなければ、あの牧師が不倫相手だということになかなか気づけなかったんじゃないかと思う。
授業では、牧師は苦しみ抜いて最後は死ぬが、その死にはまったく意味がないと先生が言っていた。その通りだとも思うし、そこまで言ってはかわいそうとも思ったが、結局は牧師という公職(?)についていながら、近くでへス -
Posted by ブクログ
CL 2021.12.10-2021.12.18
新訳でとても読みやすくなっている。
7年も自分だけ罪を隠して、隠しておけなくなったら死んでしまうディムズデール牧師は情けない男ではないか。
ヘスター・プリンはその間もずっと幼い子どもを抱えて世間から拒絶され、差別され、たったひとりで敢然と生きてきたというのに。
我が子パールへの責任もかけらも果たさず、ただただ己の都合、思いだけで、ひとり逝ってしまうとは。
たとえこれが1600年頃のアメリカの話だとしても、男の情けなさに怒れてくる。
現代的な基準では語れないのは承知の上で、それでも素直な感想は上記のとうり。 -
Posted by ブクログ
作品は1850年に発表されたものだが、舞台はさらに200年も遡ったアメリカのニューイングランド。
そこはピューリタンの町で、当然ながら厳格な信仰が守られているコミュニティだ。
タイトルの緋文字とは、そこで姦通の罪を犯した女性への罰として、その衣服の胸のところに常に着けるように定められた緋色のAの文字のこと。
その女性は、町で尊敬を集めている牧師と関係を持ち子をなしてしまうが、彼女には夫がいたため、罪とされた。一方牧師の方はその関係がバレずにいた。
後から町にやってきた夫は、医師に身をやつし町の中で一定の位置に居座るようになるが、二人に執拗に復讐をしようとしていく。
キリスト教をベースにしてい -
Posted by ブクログ
愛と苦悩
(実際に読んだのは角川版)
古典の名著といえば、そのうちの一冊にホーソンの『緋文字』があげられるだろう。
なるほど、清教徒入植間もないアメリカで、姦通の罪で晒されたへスター、その夫、姦通した相手の若い牧師のそれぞれの心のうちを巧みに描いている。
また、罪の子、パールの無邪気な姿が、その無邪気さのために光源となってそれぞれの姿に影を作っている。
たしかに、たしかに文学作品としては素晴しいのであろう。
ただ、私の感想はそうではない。
まずは『緋文字』の序として『税関』という物語が併せて掲載されているのだが、これが淡々として、43頁まで読むのに、酷く苦労した。
ここで少し面白くなってくる