鳴海風のレビュー一覧

  • 江戸の天才数学者―世界を驚かせた和算家たち―(新潮選書)

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    江戸時代に活躍した和算の天才数学者8名について、研究した結果をまとめた本。教科書に出てくる関孝和や、最近話題の「天地明察」の渋川春海など、江戸時代の数学者達は、世界的にも高いレベルの知識を持っていたことがわかっており、また庶民の間でも数学は人気があって、日本全体として数学レベルは高かったらしい。世界に誇る和算の概要を知ることのできる一冊。
    「和算の世界は、ルーツである中国や朝鮮を超えて発展した。それは、戦後の日本の自動車産業が、品質管理とたゆまぬ改善努力で、本家本元のアメリカを超えて発展したのと似ている」p169

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    2018年11月04日
  • 江戸の天才数学者―世界を驚かせた和算家たち―(新潮選書)

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    『天地明察』に触発されてこの本を読んだのだが、思っていたよりもおもしろかった。
    『塵劫記』で有名な吉田光由に始まり幕末から明治にかけて活躍した小野友五郎まで、八人の和算家について書かれている。

    数学者というとなんとなく一部の頭のいい人達が何か難しいことを一生懸命やっているというようなイメージを勝手にいだいていたのだが、この本を読んで、数学というのは、土木、暦、操船術などにおいて我々の生活に無くてはならないものだったのだということを改めて気付かされた。

    そして、鎖国という他国の優れた知識から隔絶された不利な状況においても、楽しんで数学の未知なる分野に挑んでいった先駆者たちが多数いたことに大変

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    2013年02月23日
  • 江戸の天才数学者―世界を驚かせた和算家たち―(新潮選書)

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    関孝和、建部賢弘、渋川春海など、和算の大家とされる彼らの足跡を紹介した一冊。(渋川春海は天文暦学者であるが、天文暦には高度な計算が必須であったことから紹介されている。)

    鎖国時代であったにもかかわらず、西洋数学に引けを取らない独自の発展を遂げた和算のことを知れば知るほど、その魅力に取りつかれてしまう。中でも「遊歴算家」と呼ばれる和算家たちが日本全国を歩き和算を広めていったことで、一般的な日本人の数学力が底上げされ、ひいては現代の科学技術大国の礎になっているという歴史のつながりを考えると、なんだか嬉しくなってゾクゾクするわ。

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    2012年12月20日
  • 江戸の天才数学者―世界を驚かせた和算家たち―(新潮選書)

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    凄いよね!
    江戸時代の知的レベルの高さ‼

    遊びで高等数学やるなんて、かっちょいいぜ!!!!


    映画PRの前に読んじゃって、また先取りどすな‼

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    2012年10月04日
  • 和算の侍

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    『円周率を計算した男』改題。
    天才算術家の関孝和に師事し、葛藤する中で円理を究めた高弟建部賢弘、独学にして大酒飲みの奇才久留島義太、算額者であり大名だった有馬頼徸、百姓出身で孤高の算術家山口和など、江戸の天才数学者達を主人公に、数奇な人生模様が描かれる。

    円周率の研究は、西洋では16世紀の終わりごろから始まっている。17世紀の最高記録はオランダのコーレンが計算した、小数点以下35桁。同時代のニュートンでも、1674年に14桁までしか計算していない。
    日本では、寛永年間(1624〜1643)に鎖国政策が徹底されたため、西洋での円周率の研究成果は、その後長い間伝わらなかった。
    寛文3年(16

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    2019年01月16日
  • 美しき魔方陣 久留島義太見参!(小学館文庫)

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    数学の話の方は、あまり詳しい話題がないので、それなりに理解しつつ読めたけれど、詰め将棋の話はちょっと。(^^;
    最初と終わりの盤上を綺麗にまとめるって話は何となくわかるんだけど、詰めすじがって話になるとどうしてもね。(^^;
    ストーリーとしてはかなり単純な話なので、もう少しうんちく的なところが多くても良かったかな。

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    2019年01月14日
  • 和算の侍

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    和算の話というより、それに関わる市井の人の恋や生活がふれられている。内容、文章も平易で小中学生向けにも良いかも。2017.1.26

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    2017年01月26日
  • 江戸の天才数学者―世界を驚かせた和算家たち―(新潮選書)

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    ネタバレ

    『和算の大家 関孝和(上毛カルタより)』

    といえば我が郷土、群馬県を代表する偉人だ。

    さて、我らが天才和算家の活躍でも読ませてもらおうか、と思って本書を開いたが、いきなり「関孝和の出生地は実はよくわかっていません」ときた。

    ま、マジで!?

    著者も書いているけど、もし江戸で生まれたなんてことになったら群馬県は大騒ぎになっちゃうよ。

    群馬県人にしか理解できない想いはひとまず横に置いといて……

    筆者も冒頭で書いているように本書に取り上げられている8人の和算家の選抜方式は、決して学術的な実績の優れている人物を上から8人選んだというわけじゃない。

    江戸時代に数学が人々の間でどういう風に楽し

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    2013年11月17日
  • 江戸の天才数学者―世界を驚かせた和算家たち―(新潮選書)

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    『天地明察』を読んだところに、日経新聞の書評でオススメされていたので、読んでみた。江戸時代どのように日本の数学が発展してきたかがわかる。特に、『天地明察』の登場人物である渋川春海や関和孝の章は、興味深く読めた。それにしても、江戸時代日本でこれほど数学が発展したのも戦乱のない世の中になったからなのであろう。

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    2012年09月23日
  • 江戸の天才数学者―世界を驚かせた和算家たち―(新潮選書)

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    ★3.5だが、今の日本人への激励的あとがきが気に入らなく★3つ。
    (このあとがきは正直言ってがっかりさせる。)
    すごく手軽で良質な読み物という感じ。
    逆に言えば、学者の書物に見られる怨念めいた主義主張は特に感じられないということ。

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    2012年10月04日