岡田喜秋のレビュー一覧

  • ヤマケイ文庫 旅に出る日
    氏にとって旅とは、山とは「精神的欲求」のものであるとしている。それが戦前から戦中、そして戦後へと様々な形でそれが見え隠れしながら出ている。
    現代の「旅」になにか失ったものがある、何か物足りない、と感じる人にとっては生涯本棚に置いておきたい書になるかもしれない。
  • 定本 日本の秘境
    本屋さんの特設コーナーに平積みになっていました。こういう知らない本に出合えるから本屋めぐりはやめられません。

    岩手の山奥の湯治場を出張の宿にして読んだら、雰囲気満点!旅に出たくなりました。

    戦後10年を経過し、ようやく行くことができるようになった場所があったりという歴史のスナップショットという意...続きを読む
  • 定本 日本の秘境
    古本市で、昭和36年、東京創元社発行の再版本を購入。
    山、海、湯、岬、湖の章になってて、読みながら、どこがターゲットなのか想像しやすい。

    紀行文。その土地の人々の営みと『秘境』の絡み合い。やはり、地の人々の息づく空気感が愛おしい。ただ1人で誰にも会わず、人との関係を育まずに行く秘境は面白みが軽減す...続きを読む
  • ヤマケイ文庫 定本 山村を歩く
    著者の岡田氏の歴史や民俗学やらの知識量・考察力がすごい(一番は行動力だが)
    タイトルからして読む前は「ハイキングなのかな」って思ってたけどまさに「旅」ですね
    1970年代とかでも秘境、過疎的な山村だったところなんか今はもっと廃れちゃってるのかなと思ったりして
    旅人的視点で、現地の現状や住んでる人に勝...続きを読む
  • 新編 秘められた旅路 ローカル線に乗って
    1950年から60年にかけて全国のローカル線を旅した紀行文です。
    当時はどこもかしこもローカルと言うよりは秘境みたいな場所だらけで
    そこに住む人達も東京がどんな街か知らないのです。

    著者はこのような紀行文を一つの文学的なジャンルへと押し上げようと
    文章にも格調の高さを感じさせ、内容もただの客観的...続きを読む
  • ヤマケイ文庫 旅に出る日
    もうだめだ、旅に出たい!

    アウトドア・ショップにふらりと入るとこんな本がおいてあった。いいタイトルだな。
    1960年から1980年の20年にわたる雑誌「旅」編集に携わってきた著者のエッセイ。
    同じ著者の「定本 日本の秘境」がとても興味深かったし、タイトルに惹かれて読んでみる。

    前半は「旅」のある...続きを読む
  • ヤマケイ文庫 旅に出る日
    長野に行きたい、松本に行きたい。
    人気だからって理由でスポットを巡る旅ではなくて、自分にささる場所だけを巡る旅がしたい。
    ふらっと電車に飛び乗って、アテもなくどこかへ旅に出かけたい。
    長野の山に登りたい。
    わたしも10年くらい憧れ続けられる場所ができたら、著者ご夫婦みたいに心に残る旅を夫婦でしたいな...続きを読む
  • ヤマケイ文庫 旅に出る日
    20161221 旅に出る。旅行とは微妙に違う。この差をどう感じるかだと思う。忘れた頃に読むと自分の旅への思いを再確認できるのではないか。
  • 定本 日本の秘境
    日本の秘境、といっても現代の話ではなく、戦後間もない昭和30年代前半当時の紀行文である。

    人里離れた山奥にも生活を営む集落があり、そのルーツは平家の落人である事が多い、と言われているらしい。また今のように医療施設が多くなかったため、湯治場を利用する人も多かったようだ。

    自分の住んでいる北海道から...続きを読む