岡田喜秋のレビュー一覧

  • ヤマケイ文庫 旅に出る日

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    氏にとって旅とは、山とは「精神的欲求」のものであるとしている。それが戦前から戦中、そして戦後へと様々な形でそれが見え隠れしながら出ている。
    現代の「旅」になにか失ったものがある、何か物足りない、と感じる人にとっては生涯本棚に置いておきたい書になるかもしれない。

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    2019年01月18日
  • 定本 日本の秘境

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    本屋さんの特設コーナーに平積みになっていました。こういう知らない本に出合えるから本屋めぐりはやめられません。

    岩手の山奥の湯治場を出張の宿にして読んだら、雰囲気満点!旅に出たくなりました。

    戦後10年を経過し、ようやく行くことができるようになった場所があったりという歴史のスナップショットという意味で興味深いことはもちろんですが、社会地理学を学んだ著者らしい視点で人の生活と環境との係わりの物語が切り出されていて、写真だけでもわからず文章だけでも足りない部分が立体的に描かれていて驚きます。
    また、視点の軸があるため批評がある点も特色があります。

    若い時代の著者のまじめな口調も、最近は触れるこ

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    2014年04月28日
  • 定本 日本の秘境

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    秘境が形態別にまとめられていて昭和30年代の当時の様子がよく分かる60年以上経った今どんな様子になっているのだろうか?機会あれば訪ねてみようと。こういう地味な記録いいですね。

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    2024年09月21日
  • 定本 日本の秘境

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    古本市で、昭和36年、東京創元社発行の再版本を購入。
    山、海、湯、岬、湖の章になってて、読みながら、どこがターゲットなのか想像しやすい。

    紀行文。その土地の人々の営みと『秘境』の絡み合い。やはり、地の人々の息づく空気感が愛おしい。ただ1人で誰にも会わず、人との関係を育まずに行く秘境は面白みが軽減する。
    『秘境』とは身近にあったのに何故か行かなかったところでもあるんだ。

    同じルートで行くのは難しいだろうけれど、この地へ行きたくなった。そして、そこで私は何を思うだろうか。

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    2024年02月18日
  • ヤマケイ文庫 定本 山村を歩く

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    著者の岡田氏の歴史や民俗学やらの知識量・考察力がすごい(一番は行動力だが)
    タイトルからして読む前は「ハイキングなのかな」って思ってたけどまさに「旅」ですね
    1970年代とかでも秘境、過疎的な山村だったところなんか今はもっと廃れちゃってるのかなと思ったりして
    旅人的視点で、現地の現状や住んでる人に勝手に同情したり失望したりするの本当に好きくないからよくぞ言ってくれたって思った、観光のためと違うくてちゃんとその人たちの生活がそこにはあるから
    平家の落人ってそんなにいっぱい色んなとこに逃げ延びたんだな知らなかった
    「日本のチベット」って表現がいっぱい出てきたのがおかしかった分からんその表現は分から

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    2022年03月06日
  • 新編 秘められた旅路 ローカル線に乗って

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    1950年から60年にかけて全国のローカル線を旅した紀行文です。
    当時はどこもかしこもローカルと言うよりは秘境みたいな場所だらけで
    そこに住む人達も東京がどんな街か知らないのです。

    著者はこのような紀行文を一つの文学的なジャンルへと押し上げようと
    文章にも格調の高さを感じさせ、内容もただの客観的な描写ではなく、
    文化的側面や地政学的な視点から見たものを語っています。

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    2019年02月26日
  • ヤマケイ文庫 旅に出る日

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    もうだめだ、旅に出たい!

    アウトドア・ショップにふらりと入るとこんな本がおいてあった。いいタイトルだな。
    1960年から1980年の20年にわたる雑誌「旅」編集に携わってきた著者のエッセイ。
    同じ著者の「定本 日本の秘境」がとても興味深かったし、タイトルに惹かれて読んでみる。

    前半は「旅」のあるべき姿の主張が強く発表当時の時代背景も伺える。著者がどのように感じるかという点が中心のエッセイって今風なんだってことがよくわかる。戦中と戦後の旅なんてのも、もはや異次元。

    でも、旅に求めること感じることも人の数だけ合って面白い。

    あ~旅に出たい。

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    2017年04月09日
  • ヤマケイ文庫 旅に出る日

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    長野に行きたい、松本に行きたい。
    人気だからって理由でスポットを巡る旅ではなくて、自分にささる場所だけを巡る旅がしたい。
    ふらっと電車に飛び乗って、アテもなくどこかへ旅に出かけたい。
    長野の山に登りたい。
    わたしも10年くらい憧れ続けられる場所ができたら、著者ご夫婦みたいに心に残る旅を夫婦でしたいな。

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    2022年11月15日
  • ヤマケイ文庫 旅に出る日

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    20161221 旅に出る。旅行とは微妙に違う。この差をどう感じるかだと思う。忘れた頃に読むと自分の旅への思いを再確認できるのではないか。

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    2016年12月21日
  • 定本 日本の秘境

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    日本の秘境、といっても現代の話ではなく、戦後間もない昭和30年代前半当時の紀行文である。

    人里離れた山奥にも生活を営む集落があり、そのルーツは平家の落人である事が多い、と言われているらしい。また今のように医療施設が多くなかったため、湯治場を利用する人も多かったようだ。

    自分の住んでいる北海道からも、羊蹄山麓、襟裳岬、野付半島の3箇所が秘境として紹介されていた。羊蹄山麓で栽培されていたアスパラが輸出用作物だったことや、苫小牧から様似までの区間を電車で7時間もかけて移動していたことなど、歴史を感じさせるエピソードだった。

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    2014年04月27日