添谷芳秀のレビュー一覧

  • 日本の外交 ──「戦後」を読みとく

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    日本の外交の特徴は異なるバックグラウンドを持って成立した憲法9条と日米安保のねじれの元で成り立っているということであり、そのねじれを所与として右派左派問わず実際の外交は吉田ドクトリンの延長に帰着する。
    本書を読んで日本外交の実態と認識の間の差異に関する著者の意見が明瞭に分かりました。著者の提案する、ミドルパワー外交という概念についても納得のいく結論に思われます。
    戦後外交史を概観できる本ですが、著者のミドルパワー外交論のサポートを念頭に入れた外交史解釈とも見えるので、あくまで一論として受け取るべきでしょう。

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    2018年01月18日
  • 日本の「ミドルパワー」外交 ――戦後日本の選択と構想

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    「この本(日本のミドルパワー外交)読まざるもの、添谷ゼミ生にあらず」と言う名言があるほど、添谷ゼミに所属する学生としては必読の一冊。
    添谷研究会を志す方は、是非読んでみてください。

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    2013年06月30日
  • 日本の「ミドルパワー」外交 ――戦後日本の選択と構想

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    ▼自ら「ミドル・パワー」などと称して恥ずかしくないのか、と言う人もいるだろう。だが、身の丈をわきまえた身の振り方を心掛けることは、国際社会を巧く生き抜いていく上で賢明な判断でもある。
    ▼吉田茂の現実主義的な視座から編み出された軽武装・経済重視路線こそ、戦後日本外交の根底にある思想である。「最小限の」軍事力に抑えることなしに、戦後復興、高度経済成長は迎えられなかったことだろう。
    ▼しかし、その原動力の両輪を担った戦力の保持を謳う憲法9条と日米安保は互いに相反する存在である。そして、日本という国が自信を取り戻していく中、日本人は「独立心」を実感できずにいる。
    ▼果たして私たちはどこへ向かいたいのか――それを考えることなしに、目先の問題だけに目を奪われてする改憲・護憲論争は、手段と目的の倒錯でしかない。その手掛かりを得る本の一冊として、ぜひ本著を薦めたい。

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    2011年08月12日
  • 日本の「ミドルパワー」外交 ――戦後日本の選択と構想

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     本書の言うミドルパワー外交とは、大国外交とは異なる選択肢のことを指す。もちろん、これは対義語ではない。

     戦後日本は、占領-独立期に選択した吉田路線が、55年体制によって定着していった。しかし、現実主義的な外交感覚から発したとはいえ、吉田が採った日米安保の路線は左右両派からの反発を招き、そして日本国民に健全な独立心を根付かせることに失敗した。
     極めて妥当な選択であるはずの日米安保が、55年体制の中で、いつも違和感を覚えなければならなかったところに吉田路線のねじれが存在すると著者は言う。

     1960年代における吉田路線の定着→吉田ドクトリンの醸成は、ニクソンショック以降の外交関係の大転換を経て、いわゆる大国外交とは一線を画すミドルパワー外交の体系化をもたらす基盤となった。
     特に中曽根が唱えた「非核中級国家」論は、軍事大国化するのではなく、日米安保体制を弾力的に活用しながら一定の拒否能力を備えた軍事力を整備するという現実的な路線を選択することになる。
     そして本書の末尾には、そのようなミドルパワー外交を実現するためには、関係が思わしくない東アジア諸国に向けて、日本の防衛力の位置づけ等を正確に理解してもらう必要を説き、『人間の安全保障』をふくむ21世紀の総合安全保障体制の構築を提言している。

     本書は、大国外交とミドルパワー外交という2つの外交姿勢に揺れ動く戦後日本の外交史を、すっきりと説明している良書だと言えるだろう。
     ただ、安全保障体制を体系的に説明するために、経済政策について言及や対ヨーロッパ・国連外交についての考察がほとんど無かったのが残念だと言えるが、新書という制約を考えると、致し方ないのだろう。

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    2010年02月08日
  • 日本の「ミドルパワー」外交 ――戦後日本の選択と構想

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    ミドルパワーとは、ハードパワーでもソフトパワーでもない外交のあり方(=具体的には国際協力)であって、日本は戦後ミドルパワー外交を推進していくような方向にずっと向かっていったのではないか、というのが本書の議論である。
    その基本路線として、日本にはずっと吉田茂が規定した外交基準、つまり、日本国憲法と日米安全保障があった、というものである。
    そして、日本は伝統的主権国家を論じる人や、平和主義路線という、極端な意見の対立ばかりが露呈し、正当な中立主義が生まれにくかったとするものである。
    その流れから言えば、現代の日本外交はある程度適切な方向へ向かっていると言える。日本にぴったりなのは平和外交なのか?平和外交は大きな権威を必要とするため、逆に大国外交に位置づけられる気がするし、日本全体としての役割も増えてしまうはずである。これはある意味パラドックスである。
    第二次世界大戦後の日本外交というものをうまく説明してくれる良い本。お勧めです。

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    2009年10月04日
  • 安全保障を問いなおす 「九条-安保体制」を越えて

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    日本の戦後の安全保障政策について、内向きの右と左は結局9条と日米安保という軸に収斂してしまっていた、今後はそれだけではいかんでしょと、乱暴にいうとそんな内容。

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    2017年11月21日
  • 日本の「ミドルパワー」外交 ――戦後日本の選択と構想

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    もう10年前の作品になるから、特に日中関係とか、ここで書かれているものとは違う展開を見せている部分も少なからずあるとは思うけど、それでもなお、今の時代にも十分に通用する内容だと思う。マスの意見だけじゃなく、市民のレベルでの対話によって関係を構築、ってのも正鵠を射てると思うし。ただ、時代性もあってか、ちょっとアメリカ寄りかな、って思えるのは確か。日米関係あってのアジアにおける日本、ってのも納得は出来るけど。総じて、本趣旨である、大国主義ではない、ミドルパワーとしての日本の意義を、これからも模索していく必要があるとは感じました。

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    2014年04月08日
  • 日本の「ミドルパワー」外交 ――戦後日本の選択と構想

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    [ 内容 ]
    戦後の日本外交は、憲法九条を維持したまま日米安保条約を結ぶという吉田茂の「中庸」の選択によって規定されてきた。
    しかしこの外交路線は左右両政治勢力から攻撃され、「平和国家日本」と「大国日本」という国家像の分裂をもたらし、時にそれが日本外交の足枷となってきた。
    本書は吉田路線の上を歩んできた戦後日本外交の主体性を「ミドルパワー外交」の視座から掘りおこす。
    ミドルパワー外交とは、大国との全面的対立を放棄しつつ、紛争防止や多国間協力などに力点をおく外交である。
    国際政治および戦後日本外交への深い洞察によって導き出された、等身大の日本外交を考えるための必読書。

    [ 目次 ]
    序章 なぜミドルパワー外交か
    第1章 戦後日本の再生―吉田路線の深層
    第2章 高度成長期の葛藤―吉田ドクトリン再考
    第3章 デタント期の日本外交―米中ソ戦略ゲームのはざまで
    第4章 非核中級国家論の実践―中曽根外交の実像
    第5章 国際安全保障の模索―冷戦後の日本外交
    終章 ミドルパワー外交の構想

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    [ 参考となる書評 ]

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    2014年10月26日
  • 日本の「ミドルパワー」外交 ――戦後日本の選択と構想

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    外交が下手だといわれてきた日本。ホンネとタテマエを上手く扱う欧米諸国と日本は上手くやっていけるのだろうか。

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    2009年10月04日
  • 日本の「ミドルパワー」外交 ――戦後日本の選択と構想

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    とても面白い日本の外交論。第二次大戦で負けた時点で大国に日本はなれないのだから無理して背伸びする必要はないよって感じの本。(ものすごく大雑把です)日本がこれから目指すべき国家像のような気がする

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    2009年10月04日
  • 日本の「ミドルパワー」外交 ――戦後日本の選択と構想

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    無軌道な中国脅威論や対米批判のような感情論に汚染された軽薄短小な外交論とは一線を画する、戦後日本外交を冷静な分析に基づいて描き出す一冊。知的好奇心のある人にはおすすめ♪

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    2009年10月04日
  • 日本の「ミドルパワー」外交 ――戦後日本の選択と構想

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    戦後、日本の外交は左右双方から批判を浴びてきた。
    大国外交と理想的平和主義、それら右も左も共に非現実的であり、
    国家観の分裂した戦後の日本においては憲法9条を維持したまま日米安保条約を結ぶという矛盾した「中庸」の選択こそが最善の策であったと。。
    しかしそれによって日本人から独立心が決定的に失われてしまったが。

    戦後の日本で軍事力を背景とした大国外交を本気で目指すべきだと思った人はいないだろうけどな。

    ミドルパワーとして多国間での連携によって国際政治を動かすにしても、
    国際社会で発言力を担保できる程度の経済的軍事的プレゼンスは当然必要なんだろうと思う。

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    2012年06月14日
  • 日本の「ミドルパワー」外交 ――戦後日本の選択と構想

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    二年くらい前に読んだ気がする。
    の割に本の概要が思い出せる。
    これは決して著者の筆力を褒めるものではなく、その主張がシンプル過ぎて、中身と言えるものが殆どなかったからだ。
    それはつまり、日本は外交において、どのように「ミドルパワー」を使ってきたのかという一点である。
    戦後、日本は憲法によって平和主義の道を定められた一方で、冷戦が始まると日米安保によって西側の一部であることをも定められた。
    吉田茂の手による、そのどちらにも振れられない中庸の在り方をを吉田路線といい、高坂正尭はかつて「宰相 吉田茂」でその手腕を褒めた。
    その上で添谷芳秀は、「ミドルパワー」という、国際政治の中でハイ・ポリティックスを行使できない立場を日本に設定して、戦後外交がどのように行われたかを描く。
    つまりは、これは単なる外交史の新書である。
    具体的には、外交史を描き、そして章末毎に、「ほら、ミドルパワーなんだよ」と述べるだけの構成となっている。
    「ミドルパワー」でやってきた日本が今後もそうあるべきかどうか、それは僕には解らないが、添谷氏はそうあるべきだと思っているらしい。
    出来ればそのあたりの根拠を明確にすべきだった。

    うろ覚えだから間違ってたらごめんなさいね。

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    2010年07月16日
  • 日本の「ミドルパワー」外交 ――戦後日本の選択と構想

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    大部分は、「戦後の日本外交史」って感じだから、日本外交史に明るい人は物足りないのかもしれないけれど、最初の序章〜1章でミドルパワーの何たるかを学べてよかった!二重アイデンティティーとか!でも、大切なのはミドルパワーを用いて何するかってことかー。どーなんだろーね^^;

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    2009年10月07日