長尾三郎のレビュー一覧
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ネタバレ1982年2月、いよいよ夢の南極大陸三000キロの犬橇単独行と、南極最高峰ビンソン・マシフ登頂に向けて日本を出発、サンマルチン基地に十一カ月滞在し越冬生活を送るが、イギリスとアルゼンチンの間でフォークランド紛争が勃発し南極を断念、大きな衝撃を受け失意の帰国。
その後支えてくれたスポンサーの経費を回収しなければならず、全国を講演しながら回る日々が続き、南極の夢を捨てきれないまま、1984年マッキンリー冬期単独登頂に挑み、成功したものの、そのまま帰ることはなかった。
植村さんの冒険がすべて詰まった本、86年講談社ノンフィクション賞受賞作品! -
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世界初の5大陸最高峰登頂や北極点やグリーンランド単独行に成功し、43歳で厳冬のマッキンリーに姿を消した、植村直己の栄光と挫折。
手記や手紙、家族や知人や仲間からの取材によって世界的冒険家植村直己の素顔に迫るノンフィクション。
壮大な夢とロマン。タフな冒険の世界でしか生きられなかった、人間、植村直己のコンプレックスや弱さや苦悩も書かれていて興味深い。
奥さんとの出会いから結婚のくだりはとてもほほえましく、そのエピソードからはとてもシャイで優しい一面も。
植村さんの冒険が、現代においても世界的に評価が高いのは、基本的に単独行だったからではないかと思います。
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Posted by ブクログ
昭和60年(西暦1985年)4月20日正午に出港した沖合底引き漁船「第七十一日東丸」がオホーツク海で遭難し、16人中3人が厳寒の氷海を救命ボートで16日間漂流した末に、生還した奇跡の実話。
突然の転覆時に、極寒の海で、救命ボートへ辿り着いたのは5人。内2人は漂流の過程で、ボートの中で、力尽きて亡くなっている。
救命ボートの中には「生き抜くために」というサバイバル書があった。
その中で「海水は絶対に飲んではならない。飲料水と混ぜて飲んでもならない。海水を飲むことは体をつくっている水分が失われ。大脳を刺激して、ますます水が欲しくなり、また海水を飲むという悪循環を起こす。この結果、体は衰弱し、意