武田善憲のレビュー一覧

  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    プーチン以降の現代ロシアの意志決定について、インフォーマルな情報を排除して分析した良書。プーチンは独裁者ではなく、法的手続を重視している統治者である。ただし、プーチンロシアのルールは明文化されていないモノも多々あるが、公表されている情報を丹念に読み解く事によりそれを読み解こうとしたもの。メドベージェ...続きを読む
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    [まずは、ルールから]天然ガスや石油といった豊富な資源を背景として、主としてプーチン大統領の指揮下の元、政治的にも経済的にも影響力を強めてきたロシア。そんなロシアが、近年の成長の背景で確立しつつある自国の論理と長期的な戦略を読み解いた作品です。著者は、モスクワ国立国際関係大学院で修士課程を修了された...続きを読む
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    現代ロシアをその「ゲームのルール」に基づきクールな筆致で概観。コンパクトにまとまった良書だと思う。ちなみに日本との関係については終盤で1ページちょい触れているのみ。

    ・序章 ロシアの見方
     クレムリノロジ―の限界、ゲームのルール

    ・第1章 内政 -与えられた職務に専念せよ
     「決定するのは大統領...続きを読む
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    とかくイメージやバイアスの入った見方ありきのロシア関係の著作群にあって、このレベルの新書はとてもバランスよい見方を取っている。法秩序を守る形であったプーチン・メドベージェフ政権の内実、ロシアが実施しようとしている戦略やプロジェクトに関する記述が新鮮である。一部では、「新冷戦」という言葉さえ囁かれるロ...続きを読む
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    ロシアに関する知識がほとんど無かったが理解が進んだ。政治的思想の良否は別にして、ロシアのゲームのルールは理解すると非常に明確であることがわかる。しっかりしたビジョンを持ち、ぶれない価値観を持っている。それを強烈なリーダーシップでもって推し進めてきたプーチン。横暴と考えられることもルールを基に考えると...続きを読む
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    プーチンが独裁者になろうとしている。新ロシア帝国の誕生。本書はそのようなことを幻想だとする。プーチン、メドベージェフは法律家、法律に則った政治をしている。では、なぜ上のようなことが言われるのか。筆者はロシアのゲームという考えを提示している。ゲームが海外と異なっている。そこに外国とのイメージの齟齬が生...続きを読む
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    現代ロシア入門書としてバランスの取れた良書。それにしても、オリガルヒにペンを投げつけサインを迫るプーチンは怖い。
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    恐らく著者は、プーチン政権登場辺りからの様子を見詰め続けてきているのであろう。数々の動きが、判り易く整理されていた。他方、1990年代の混迷との違いに関して、もう少々の“生々しさ”が在っても善かったかもしれないと想いながら読んだ…とは言うものの、少し未来の人達が「2000年頃からの10年程度の動き」...続きを読む
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    プーチンがどうやってロシアを復活させたかの本
    経済・競争のルールを定め、強いリーダーシップにより国家資本主義として成長したということ
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    本書は外交官である著者が現在のロシア、特にプーチン・メドヴェージェフ期のロシアを観察した物である。現在のロシアに置いて重要なものはプーチンのプランと独特な「ゲームのルール」である。特にユコス事件は「正しく納税せよ」「国家の発展に貢献せよ」の不文律を定着させ、プーチンは「ルールを守る限りにおいて(ビジ...続きを読む
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    若手のキャリア外交官によるロシア論です。ロシアのことを知るには指導者層が物事を判断するときの背後にある彼ら独特の『ゲームのルール』を理解する必要があるという箇所に感銘を受けました。

    どうも筆者の経歴を見ていると、ロシアが専門のキャリア官僚で、職人のようなロシア分析をする佐藤優氏とはまた違った視点...続きを読む
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    読みやすくまとめられており非常に分かりやすい。ロシアにおける政府や大統領などの関係といった基礎的なところから丁寧に記載されておりとても助かった。ロシアの立ち位置や見据える方向が大まかにでも掴める。
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    ちょうどプーチン復帰にゆれるロシアにあって、ロシアを熟知した著者のロシア解説本はタイムリーともいえる。
    そもそもクレムリン学という、赤の広場にある共産党幹部の並び順という限られた情報から、政治内部情勢を推測すされるクローズドな国だけあって国の分析本の対象としてそもそも面白い。
    そして、ソ連崩壊以降物...続きを読む
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    [ 内容 ]
    混乱を極めた一九九〇年代も今は昔。
    プーチンという強力なリーダーのもと、原油価格の高騰や国際情勢を追い風に、ロシアは復活した。
    国際社会と時に摩擦を起こすロシアは「脅威」なのか。
    その行方を分析するには、指導者たちの決断の背後にある、独特の「ゲームのルール」を見極めることが必要だ。
    ...続きを読む
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    著者の分析によるロシアのゲームのルールによって、ロシアという日本人にとってはよく分からない、行動が読めないと感じがちの国の、頭の中が透けて見えたよう。
    12年の大統領選にむけての分析が知りたかったので、★4つ。
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    ロシアの論理

    ロシアのゲームのルールという言葉がしょっちゅう出てきますが、ゲームという多少軟派なイメージを抱きがちですが中身はしっかりとした外交官らしい客観的な分析に終始した良書です。よくも悪くも無難なところがかえって理解をしやすく真偽を判断しやすくなるかと。詳しい内容はプーチンが大統領になって以...続きを読む
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    プーチンと言うと、強引に自ら政策を推し進めるような印象があったが、手続は立法のプロセスを堅持したとのことで、意外だった。

    「もはやロシアのエネルギー開発においては外国企業にとって圧倒的に有利な条件での契約はありえず、ロシア企業とパートナー関係を結ばなければならない。その比率は最大でも50%−1株で...続きを読む
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    現役外交官が、ロシアの政治・経済・外交を動かす基本ルールを分かり易く読み解き、解説している。
    ロシアを分析する手法は、ソ連時代から、公式式典の並び順からその時点の力関係を把握するという「クレムリノロジ―(クレムリン学)」が中心であり、この方法は、今でも北朝鮮のような内部の権力構造の見えにくい国におい...続きを読む
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
    ロシアのゲームのルールを理解する。結局は、プーチンを理解することなのかなと思った。ウクライナで起きたことは、この本の延長線上にあるね。ちょっと逸脱感はあるが、影響力のある国になりたいという意思は、感じる。
  • ロシアの論理 復活した大国は何を目指すか
     現役外務省員によるロシア現代政治の分析。うーん、評価の難しい本です。冒頭に外交官にありがちな、自信満々で自己分析を示す箇所がありますが(プーチンの後継者問題を巡る議論)、こういう主張は外務省職員の評価を下げる、俗っぽい行為なのでやらない事が良いと思いますが・・・(笑)外務省には、自信家ばかりではな...続きを読む