篠原初枝のレビュー一覧
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国際連盟の創立以前から、その役割を国際連合に譲るまでの歴史を、
その仕組みや果たした役割、活躍した人々などを丁寧に紹介する一冊。
日本に関する記載も多く、国際連盟全体としての動きだけでなく
個人としての動きも描かれており、とてもよくまとめられている。
あえて難点をあげれば、日本国内の
国際連盟に対す...続きを読むPosted by ブクログ -
国際連盟の歴史を概観する著作。
大戦を防げなかったことを指摘する一方、
社会・人道的問題への国際的取組みの鏑矢となった面を積極的に評価します。
新渡戸や安達峰一郎など、連盟で活躍した日本人の記述も興味深いです。Posted by ブクログ -
国際連盟の特徴は、①新外交の拠点、②平和への機運と言える。第一次世界大戦で大きなショックを受けたヨーロッパ諸国は反戦、協調の雰囲気が強くなり、国際連盟を育てる土壌となった。また、国際連盟に対しての新連盟派外交官や連盟スタッフの存在により、旧来型の密室、リアリスト外交から、公明に大義で戦う新外交が開花...続きを読むPosted by ブクログ
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国際連盟については、戦争を止められなかったというイメージしかなかったが、栄養問題や、ユネスコの概念の基礎となる文化財保護への取り組みなどの実績があることが分かりやすく書かれており、国際連盟の深部を知るには良書だと思う。Posted by ブクログ
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[ 内容 ]
第一次世界大戦の悲劇を繰り返さないため、一九二〇年に史上初の普遍的国際組織として生まれた国際連盟。
常任理事国、集団安全保障、一国一票原則など、その後の国際関係の枠組みを創り、当初は各国間の紛争解決に貢献した。
だが三〇年代、満州事変、再軍備をめぐり日独が脱退、国際環境の激変のなか理想...続きを読むPosted by ブクログ -
著者いわく、「国際連盟に関する本は戦後になかった」のだそうだ。
新書ではあるが、結構質量のある本ではあった。
今でこそ「失敗した」という言辞が多勢ではあろうが、今の国際連合の基礎を作ったのは、他ならぬ国際連盟である。かつ領土紛争も一部解決を図ることができたことも(ギリシャ・イタリア戦争)も付記して...続きを読むPosted by ブクログ -
「国際連盟は失敗した」というのが通説だけど、いろいろな分野で世界に大きな貢献をしていたんですね。
「壮大な実験」の成果と限界を追った本です。Posted by ブクログ