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鬼ヶ島から財宝を持ち帰った桃太郎を待っていたのは、毎年の確定申告でした。果たしてこの財宝はどう申告したらいいのか、鬼退治に使った「きびだんご」は経費として認められるのか…。
本書の中から、いくつか内容をご紹介します。
第一章「鶴の恩返し」では、鶴の羽根で織った反物から「経費で落ちるもの/落ちないもの」を探ります。反物を作るためにかかったお金は、経費として認められるはず。では、鶴が羽根を生やすために必要な「食事」や「睡眠」に関する費用は経費になるのでしょうか。家賃は? 光熱費は? 約束を破って鶴に去られた男の確定申告を手伝いながら、襖の向こうでかかった経費を明らかにします。
第六章「舌切り雀&笠地蔵」でテーマとなるのは「贈与税」。昔話には金品をもらうお話がいくつも存在します。ということは、贈与税がかかってしまうケースもあるはず。舌切り雀からもらった小さなつづら(お宝)と大きなつづら(ガラクタ)には、どちらも贈与税がかかるのか? 笠地蔵が置いていった恩返しの品は、「個人からの贈与」なのか「法人からの贈与」なのか? 登場人物たちとの議論を通じて、贈与税の仕組みをわかりやすく伝えます。
最終章「浦島太郎」では「税金を払わないと何が起こるのか」を解説。竜宮城から帰ってきた浦島太郎が目にしたのは、自分の家に住む知らない人。そう、浦島太郎は鯛やヒラメが舞い踊る姿に夢中になっているうちに、固定資産税を何年も滞納してしまったのです。竜宮城の滞在中に起こっていた「差し押さえ」や「公売」の流れを、玉手箱を抱えた本人とともに振り返ります。
知らないと損をする、でも説明されてもわかりにくい。そんな税金の世界を、誰もが知ってる昔ばなしでシミュレーション。楽しみながら税金の知識が身につきます。
Posted by ブクログ 2023年04月07日
最近個人事業主になったので、税金の勉強をしたいと思って読みました。横山さんの本もシンプルで分かりやすくて好きなのですが、コチラの本はコミカルに読むことができるので面白いです。細かいことはかいてませんが、大枠で説明してくれてるので、イメージしやすいです。
そしてなにより、小沢くんと高橋先生のコントが面...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年02月13日
表題を初め、「金太郎」は扶養控除の対象なのか、「笠地蔵」の贈り物に贈与税はかかるのか、「かちかち山」のたぬきは医療費控除を申請できるのか、「姥捨て山」に置いてきた母の遺産は相続できるのか…といった、誰でも知っている事例を元に、税について検証している。
著者の高橋税理士、アシスタントの小沢君、昔話の登...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年03月03日
確定申告のシーズンにタイムリーな本。税金とは何ぞやを分かり易く書かれている。現役の税理士さんが書いたものには説得力がある。鶴の恩返し、桃太郎、など日本昔話の10編をそれぞれが課税対象になるのか、ならないのかを面白おかしく解説している。なるとすれば何税?なんだろうなーと考えさせられる。例えば、鬼ヶ島か...続きを読む
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