記者失格

柳澤秀夫

「あさイチ」で人気を博したヤナギーは時に予定調和を破る発言で人々の心を揺さぶってきた。元は数々の事件・事故、戦場での取材に奔走した「伝説の記者」。そのまっすぐな姿勢の背景には何があり、何を考えてきたのか。半生を振り返る。

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: エッセイ・紀行 / エッセイ
• 出版社: 朝日新聞出版
• ページ数: 244ページ
• 電子版発売日: 2020年03月23日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 7MB

[ケイサン · ★★★★☆]

よく分かる。私も同じだから

本の表題がなぜ記者失格なのか。興味を持ったが読んでみた。記者の持っている職業観・旺盛な自己表現欲・文筆者の様な創作欲が、NHKの所謂スタンダード・公共性を第１に重んじるという社内規範に合致できない自分に気付き、個性や表現の自由を誇張しても通用するかもしれない状態に憧れを持って記者行動してみたらこれこれしかじかであったという自己記録を記述したものと理解した。

[ブクログ · ★★★☆☆]

自身の仕事に振り返った作品。記者としてスタートした当時の思い、特に戦場記者としての思いには強いものを感じた。
自分が彼の歳になって自分の半生を振り返ったときに、このように主張できるものが何もない生き方をしてきたことに、後悔とこれからの生き方を考えさせられる作品であった。