保育・教育施設における事故予防の実践 ―事故データベースを活かした環境改善

西田佳史 / 山中龍宏

年々増え続ける保育所等での事故。「次から気をつけましょう」という注意喚起だけでは、根本的な解決に結びつかない。本書は、環境改善アプローチにより事故の原因を追求し、改善に向けた保育現場のＰＤＣＡサイクルを提案。具体的な事故防止マニュアルの見直しにつなげる。

• カテゴリ: ビジネス・実用
• ジャンル: 社会・政治 / 福祉
• 出版社: 中央法規出版
• ページ数: 194ページ
• 電子版発売日: 2020年02月21日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 14MB

[ブクログ · ★★★★☆]

日本人に欠けている点の一つ、科学的な視点を存分に発揮されて、客観的に学ぶことのできる良い本です。子どもがいる方だけではなく、これから親になる方、子供と接する機会のある方にもお勧めする本です。

P13 できない障害予防からできる予防への転換

　→この辺りが、日本人に科学的な考えが足りないと
　　指摘してあります。

　　「変えられないもの」と「変えたいもの」の
　　関係だけを議論していたり、「変えられないもの」
　　を変えようとしていたりしている。

　　「変えたいもの」「変えられないもの」
　　からなるものを、「変えられるもの」の導入で
　　「変えたいもの」を変えられる化する、が、
　　傷害予防の基本的な考え方

p17

■有効な障害予防

・Environment　環境・製品の改善
・Education　教育
・Enforcement　法律・基準

■無理な障害予防

・Individual　個人責任・モラル・非システム的
・Impossible　実行不可能・非科学的
・Instant　即時的・その場しのぎ

P25 事故？orヒヤリハットを考えさせられる症例

p36 園におけるルール化・マニュアルの整備の考え方

p52 学校事故事例検索データベース
　　（日本スポーツ振興センター）

p55 職員向け研修

・傷害予防教育セミナー
・子どもの傷害予防リーダー養成講座

p88 3歳児の口腔容積と誤飲チェッカー