まぼろし科・天雫透の診療記録

まぼろし科・天雫透の診療記録

ラノベ
693円 (税込)

3pt

4.0

体が星のように零れ落ちていく『星屑落とし』、ハーモニーしか聞こえなくなる『ハルモニア』、愛を語る言葉が泡になる『人魚姫症候群』――この奇妙な病気“まぼろし病”を扱う天雫透は、イケメンだが偏屈でセンシティブなコミュ障と噂の医師だった。意欲に燃えて異動してきた香月結は、着任早々天雫と対立してしまい…。

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まぼろし科・天雫透の診療記録 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    あー、これ好きだったー。結ちゃん臨床心理士としてはどうかと思う部分多々あったけど、それは本編でも言われてたことだし。透と結のからみがいい。まぼろし病はどれもせつない。

    0
    2021年06月16日

    Posted by ブクログ

    日本でのみ発生する病を扱う場所に
    希望を出して配属された。

    色々なケースが出てきますが、それが子供の場合
    親はただ右往左往するだけ。
    よくなってみたり、そのままが良い、と選択してみたり。
    色々な症状と、色々な選択。
    完治させるだけが医者ではない、という
    現実を見せられた気分になる1冊でした。

    0
    2026年03月04日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    病気には完治できるものと、治療法すら分からないものがある。
    放置しておけば、死に至る病もある。
    それは現実世界でも、フィクションでも、そして「まぼろし病」なる病が存在するこの物語でも同じだ。
    いくらお医者さまに診ていただいても、そのお医者さまが最後の砦だったとしても、救えるものは救えるし、そして救えないものは救えない。
    そして、患者の意志を覆すことは、お医者さまでも無理なことがある。

    「まぼろし病」は、まるで物語のような病だ。
    体から星屑のように光がこぼれ落ちていく病。
    単音が聞き取れず、ハーモニーでないと音が聞き取れなくなる病。
    ある言葉を口にしようとすると泡になってしまう病。
    そして、主人公の結のトラウマとなった美しくも哀しい秋の病など。
    事実、物語の原典になったのではという説や日本の八百万の神に絡めた解釈なども紹介されていて、その点も興味深い。

    序盤に登場する病は対処法が分かっているので完治ができる。
    中には実現が難しいものもあったが、結や患者の友たちの努力が実を結んで完治に至る。
    だから、どの病も治せるのだと、錯覚してしまった。

    そこからの、対処法は分かっていても、救われない病の登場。
    これには本当に衝撃を受けた。

    患者に肩入れしがちな結は救おうとした(臨床心理士として患者に入れ込みすぎるのは致命的だが、彼女の長所ではある)
    ただ彼女の上司であり屈指の「まぼろし病」専門医の天雫はそれをエゴだと切って捨てた。
    大切な人の思いを犠牲にして自身の命を選ぶか、大切な人をその思いごと大事にする代わりに自身の命を諦めるか、それは患者本人が選ぶことだと。

    そんな苦しい命の選択があっていいのかと。
    現実世界も、そしてこの作品の世界も、時々われわれに優しくない。

    唯一の救いは、それでも患者はこの世界を「美しい」と称したこと。
    そして、この病を始め、「まぼろし病」は本当に夢の世界のように美しい病状が多いということ。
    この病のラストも美しくて、それはもう美しくて、それだけで嗚咽が漏れた。

    そんな病と対峙した傷が塞がらぬうちに、結が相対することになるのが、彼女のトラウマにもなった病。
    この病も感嘆ものの美しさだが、ここでようやく奇跡が起きる。
    起きてくれた。
    彼女だからこそ、気付けたことがあった。
    きっと彼女が出会うべき患者だったのだろうと思う。
    必然の縁を感じた。
    この病の対処法、そして症例報告が少なかった理由なども深く練られていて、驚かされた。

    惜しむらくは、あれだけ「まぼろし病」に詳しい天雫先生のバックボーンをもっと知ることができるエピソードが欲しかった点。
    何故あれだけ詳しくなったのか。
    コミュ障なのに、人と接することが苦手な癖に(その割に結にはポンポンと毒舌を吐く)まるで「まぼろし科」にしか居場所がないかのように居座っている理由が気になった。
    もしかして彼も結のように過去に「まぼろし病」に関わるトラウマ的何かがあったのだろうか。
    などと、色々と妄想は広がる。
    今回は結のトラウマ克服までの物語だったが、いつか彼のことも分かるエピソードが形になる日が来て欲しいなと思う。

    0
    2021年03月29日

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