幼馴染のアルファ様に求婚されています【イラスト入り】

高月まつり / 陵クミコ

アルファの名家で唯一のベータとして生まれた湊は、幼馴染で人気俳優のアルファ・珠理に密かな恋心を抱いていた。そんな中、ベータであるはずの湊が突然発情をし、本能のままに珠理と淫欲に溺れてしまう。そして、嬉しい気持ちと戸惑いの間で揺れる湊に告げられたのは、性がオメガに変異する病気だった。しかも、珠理が「俺がいるから大丈夫」とプロポーズしてきて――!? 陵クミコ先生の美麗なイラスト入り♪

• カテゴリ: BL
• ジャンル: BL小説
• 出版社: ダリア文庫e
• 掲載誌・レーベル: ダリア文庫e
• 電子版発売日: 2019年09月13日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 7MB

[ブクログ · ★★★★☆]

幼い頃から幼馴染み、アルファの珠理のことが大好きなベータの湊。
自分がベータだから彼に告白出来ないと友人の立哉に愚痴りつつ、今の幼馴染みとしてのポジションも捨てきれずにずっと片思いをしていた。
しかし、突然湊の身体が変化してベータからオメガになった湊はどうするのか…。

性がわかる前から恋心を抱いていたのだからアルファだからとかオメガだからだとか関係ないと思いつつ、世間での位置とか「運命の番」とか恐怖は絶えない。
しかも珠理は絶対的なアルファで芸能界での成功者だからそれに見合う人では無いと難しい。と考えるのはわかる。
それがたとえ珠理本人に求められたとしても。

そんな珠理は最初から湊好き好き状態です。オメガに変化した後のイチャつきで、湊にキスをせがんで頬を向けられた時の「ちょっと意味がわからない」と真顔でスンとしてしまって迫真の演技で泣きまねする珠理が可愛いです。それに対して湊は「すごい演技力だな」と返すのもおかしいです。

個人的に二人の味方である友人枠の優秀なベータ、立哉くんが気になります。彼にも可愛いお相手を早急に見つけてあげてください、作者様。

[ブクログ · ★★★★☆]

ベータでもオメガでも関係ないと心から言ってくれる家族。性別による差別がある世界で、そんな家族を持つ湊はラッキーなのかも。むしろ、一番「差別」しているのが湊自身なんじゃないかな。と思えるくらいだから。そんな湊だから、自分のことを心から大切に思っている珠理を信じることができないのかも。想い合っているはずの２人のそんなすれ違いが悲しかった。湊がちゃんと自分のことも珠理のことも信じられるようになってからは、２人がずっと一緒に幸せに暮らしていくのが想像できて、楽しかった。