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サイを追いつめた龍之介の前に2人の人物が現れ事態は思わぬ方向に動き出す。だが直後、彼は意識を失い気づくと何故か見慣れた学校の廊下にいた。混乱の中、教室から聞こえるコハルの声に従いドアを開けると――。
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Posted by ブクログ
コハルと心を一つにしてからの龍之介の成長っぷりが目を瞠るばかり。あっという間に如意棒の使い方をマスターしてしまうどころか、他の人には出来ないような運用方法もしてしまうとは 龍之介の想いの強さを感じさせると同時にコハルの特別性も感じさせるね 龍之介って第一巻でコハルの兄としてコハルを守ると決めたけど...続きを読む、それ以上のことは強く決意していなかったんだよね それが夢の中で「系」と会話する中で明確に変わっていく様が丁寧に描かれているね。この時、龍之介は第一話の頃の自分が望んだ日常に帰る方法を示されているし、まだまだ子供であり龍之介が背負うには呪いのような重さだとも言われている でも、既にコハルの兄になると決意を固めている龍之介はコハルの居ない日々を帰るべき日常とは思わっていないんだよね。だから自分が日常に帰るためにはコハルも日常に帰れるようにしなければならないと言葉に出して決意する 龍之介の目指すべき道が定まった瞬間だね この巻からヒロイン(?)として登場するエステル。まだ小学三年生の龍之介に合わせてかこちらも11歳とやはり低年齢だね。ただ、その年令に見合わず背負っている覚悟は相当重いものだったけど アニメキャラのリンリンのコスプレをしてポージングを取るエステル。その様子はどこか滑稽だけど、理由が一番強いと思う者の投影であるならば笑うものではなく、ある意味エステルの力の源泉なのだと思える。けれど、その「リンリンのようになりたい」という願望の根っこにあるのが「弱かった自分を許せない」であるならば限界は見えてしまうし無理も生じる だから虎狼狸に一人で対峙しようとしたエステルはそのままであれば負けるしか無かった。それが龍之介やコハルとの触れ合いを契機に変わっていき、「リンリンのようになりたい」という願いを持った最初に抱いた頃の想いを取り戻す流れは良いね コハルに出会って変わっていった龍之介がエステルと出会ってコハルと一緒に彼女を変える連鎖構造。 エステルが許せない自分を、弱かった自分を超えて新しい力を発揮して巨大な妖怪を倒す流れはとても美しく思えた この流れで次巻の内容がどうなるのか気になるなと思っていたら、この作品って次巻で終わってしまうの?こんなに良い作品なのにマジですか……
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