Posted by ブクログ
2014年10月12日
とあるブログで紹介されていた
世界との関わり方が変わる10冊のうちの1冊。
神経症をありのままを受け入れることにより、
治療しようとする森田療法の入門書。
「ありのまま」は「したいようにする」のでは無く、
「葛藤や苦悩を受け入れて認めること」だとしている。
坐禅をしていて「足が痛いこれじゃいけな...続きを読むい」
と思っていた時は、足が痛くて仕方がなかったが、
「足が痛くても仕方がない」と思ったら、
足の痛みが気にならなくなったのを思い出し、
仏陀の「諸行無常」「諸法非我」「一切皆苦」は
「どうせ何をやっても苦しいから諦めようよ」
というまったく救いのない話では無く、
「苦しみを受け入れれば、救われる」
ということだったのかなと思った。
全身を癌に侵され、視力まで奪われても、
自身を救った思想を伝えようとした著者の生き方が、
その考えを体現しており、凄まじい説得力を感じる。
神経症では無くても、生きる苦しみそのものに
応用が可能な思想を紹介しており、
「嫌われる勇気」の次に読むべき本。