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Posted by ブクログ
一人暮らしを始めたばかりの愛梨の部屋に突然押しかけてきたのは、疎遠だった“義理の兄”であり若き社長の恭介。「結婚したほうがいい」なんて唐突なプロポーズから始まる、同居&押しかけ溺愛ストーリーです。
愛梨は両親の離婚を経験して以来、人を深く信じることが苦手。一方の恭介もまた、忙しい父に構ってもらえなかった幼少期の影響で、愛情に対して不器用なところがあります。
この“こじれた二人”が、同じ屋根の下で距離を縮めたり、ぶつかったり、また戻ったり…を繰り返しながら関係を築いていく物語でした。
正直、序盤の二人はかなり「めんどくさい」と感じる瞬間がありました。
愛梨は自分の殻に閉じこもりがちで、恭介の気持ちを素直に受け取れない。
恭介は恭介で、愛梨を守りたい気持ちが強すぎて強引に動いてしまう。家具を勝手に買ったり、突然押しかけ同居を始めたり…読者として「ちょっと待って?」と思うポイントが多いのも事実です。
ただ、その“面倒くささ”の根っこにはどちらの過去にも深い不安やさみしさがあって、二人とも恋愛に対して臆病なんですよね。
愛梨が流されているように見えるのも、恭介の強引さの裏にある「失うことへの怖さ」も、背景を知ると少しずつ腑に落ちていきました。
ぐだぐだしながらも、手が触れただけでドキッとしてしまう愛梨のかわいさや、理由は下手でも愛梨を一途に守りたい恭介の想いが見える場面は、読んでいて微笑ましかったです。
“義兄×義妹”といっても戸籍は別で、禁忌感というより“幼い頃にすれ違ってしまった二人の再会もの”に近い雰囲気でした。
ストレスを感じる場面もありますが、それも含めて「不器用同士が時間をかけて向き合う物語」だと思えば楽しめる一冊だと思います。
最初の不器用さがあったからこそ、後半で二人が歩み寄る瞬間がじんわりと胸に染みました。
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