邪神任侠 家出JCを一晩泊めたら俺の正気度がガリガリ削れた

海野しぃる / もんぷち

薬剤師・香食礼次郎が助けた美少女・クチナシ。ただの同情心から関係が始まったふたりは、しかしそれぞれが触れたくない過去の因縁を喚び起こし、世界の暗部で蠢くモノたちの真実へと踏み込んでいくことに――

• カテゴリ: ライトノベル
• ジャンル: 男性向けライトノベル
• 出版社: KADOKAWA
• 掲載誌・レーベル: NOVEL 0
• 電子版発売日: 2018年03月15日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 7MB

[ブクログ · ★★★★★]

クトゥルーなのですが、クトゥルー神話をなにひとつ知らなくても問題なく読めます。

北大卒業の薬剤師というと、北海道では相当なエリート薬剤師だと思うのだけれど、主人公はなんてことないチェーンの調剤薬局で薬剤師をしているサラリーマン。
但し彼にはひた隠しにしている「過去」がある。
それは育ての祖父が、札幌でも有力なやくざと関係があったという事だった。

そんな主人公がある日偶然にも、マンションの入口で行き倒れの少女を拾ってしまう！？
ややニヒルに構えているように見えても、根っこは人の好い主人公は結局苑少女を部屋に入れ、一晩泊める事になってしまうが、その夜とんでもない事が起こった！

じわじわと事件に巻き込まれ、その結果やむなくやくざと関わる事になり、そして、ある意味人間ではなくなっていく主人公とヒロイン！
このふたりが、札幌を侵蝕する、カルト宗教の皮をかぶったシュブ＝ニグラスに対抗するわけだ。

ホラーアクションのリアリティも確かで、テンポも良く、ヒロインのクチナシちゃんはらぶりぃ。
ラストあたりでは本当にやきもきさせられる。

[ブクログ · ★★★★☆]

スルーしてたけど、web版と大幅に違うと聞き購入。 web版と違って禮次郎が最初はカタギであるとことか、全体的にかなりマイルドになっており読みやすさが格段に上がった分、血生臭さや悍ましさが減っているのは少し寂しいとこもある。 個人的に人魚スープの話とか好きなのでweb版の有葉との狂人同士の引っ張り合いみたいな関係性好きなんだけど、書籍版の純粋に仲間感が強いこっちも良い。見てるのが面白いから全力支援してくる芸術家研究者タイプの胡散臭いキャラ良いよね。
あと、禮次郎のマリアへの感情が捕食シーンの時とか、生まれ変わったらのシーンとかで分かるの良い。体が化け物でも根本が人間であれば上手くいってたかもしれないってのがクチナシとの関係性で分かる辺り残酷で哀れだなーって思った。 個人的にクチナシは書籍の方が好き。性格に違いはないけど、中にガチ神様が潜んでるので心は人間って部分への説得力が高いとことか、全体的クチナシの魅力が伝わりやすい構成になってる。あと光を超ゆるもの人格の方も好きだ、人外ではあるけど絶妙に禮次郎とクチナシへの好意が伝わってくる感じとか、良い。
最初の捕食シーンがweb版のクチナシverと、書籍の光を超ゆるものverの感情の発露とか禮次郎の対応とかが全然違うの良い。どっちも好き。