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「戦力外通告」――。プロ野球という華やかな世界に入った天才たちに訪れる、残酷な瞬間です。
著者は、横浜ベイスターズで活躍しながらも、宣告を受けてプロ野球界を去った経験を持つ高森勇旗さん。本書は、高森さんと同じように戦力外通告を受けて第二の人生を歩み始めた、25人のプロ野球選手へのインタビューです。インタビューした元選手には、コーチという立場で現役以上の結果を出している人もいれば、野球をスッパリとあきらめて公認会計士や高校教師になった人もいます。彼らはプロ野球で戦った経験があるから、違うステージでも力を発揮できるのです。
「戦力外通告」はどんな世界にも存在するシビアな現実です。しかしそれゆえ、本書で語られる元選手たちの吐露は、多くの読者の心を打つことでしょう。
目次
第1章 「戦力外通告」
第2章 インタビュー25人の「戦力外通告」
松家卓弘/井川 慶/奥村武博/山崎武司/石井琢朗/川上憲伸/中村紀洋/渡辺俊介/岩村明憲/屋鋪 要/G・G・佐藤/マック鈴木/鉄平/小早川毅彦/門倉 健/佐野慈紀/関屋智義/田中一徳/瀬間仲ノルベルト/小林敦司/南牟礼豊藏/真木将樹/生山裕人/竹下浩二/佐伯貴弘
あとがき
<著者プロフィール>
高森勇旗(たかもり・ゆうき)1988年生まれ。富山県高岡市出身。中京高校から2006年横浜ベイスターズに高校生ドラフト4位で入団。田中将大、坂本勇人、梶谷隆幸らと同学年。12年戦力外通告を受けて引退。ライター、アナリスト、マネジメントコーチなど引退後の仕事は多岐にわたる。
※この電子書籍は株式会社ウェッジが刊行した『俺たちの「戦力外通告」』(2017年12月20日 第1刷)に基づいて制作されました。
※この電子書籍の全部または一部を無断で複製、転載、改竄、公衆送信すること、および有償無償にかかわらず、本データを第三者に譲渡することを禁じます。
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知らなかった戦力外のその後
たくさんの選手がいて、懐かしい気持ちで読ませていただきました。
やはり、プロ野球にいった選手でありながらも本書に登場する方々は知恵や人の縁により
別方面で活躍している姿を感じ取れ、嬉しく思いました。
Posted by ブクログ
まもなく開幕を迎えるプロ野球。
期待のルーキーたちの活躍にファンの胸が高鳴る球春。
甲子園のスター。
大学野球の雄。
社会人の即戦力。
新しい選手が入団するということは、ほぼ同じ数の選手がこの世界を去るということだ。
プロ野球選手の中で、自分の意思で引退できるのはほんのひと握り。
「明日、球団事務所に来てくれ。スーツでだ」
少年時代から野球のエリートとしてプロまで登りつめた選手が、選手でなくなる「戦力外通告」。
著者は、横浜ベイスターズから2006年高校生ドラフト4位で指名され入団。6年間在籍した。
梶谷隆幸は同期入団。
田中将大、前田健太の同世代。
強打の内野手として期待されたが、プロの世界で活躍することはできなかった。
二軍で結果を出しても活躍の場を与えられない時期に、あるベテラン選手と出会う。
日本一も経験した大ベテランが、二軍でもチャンスを与えられない。
彼は腐るどころか、皆の模範となっていく。
毎朝6:00に球場に現れ、2時間のトレーニング。
試合では誰よりも声を出し、後輩のバットを片付けた。
2010年、彼は戦力外通告を受ける。
そして、二軍のファン感謝デーで彼は語った。
「2010年は、佐伯貴弘にとって、最高の年になりました」
この言葉は、チャンスを与えられず不貞腐れていた著者の人生に大きな影響を与えた。
2012年に選手生活にピリオドを打った著者は、第二の人生に挑戦する。
その一つが、「戦力外通告」を受けた男たちへの取材だった。
元大リーガーから一軍未出場選手まで、25人。
共通するのは、今を生き切る男の輝かしい笑顔。
「俺たちはみんな、いつか野球を辞める時が必ずくる。そしたらその時はどうか、『この世界に入ることができた』ということに誇りを持って辞めていってほしい。この世界に入ることは、普通のことじゃないんだ。だから、何もマイナスなことはない。胸を張って辞めていってほしい」(横浜ベイスターズ元二軍監督 田代富雄)
野球だけでなく、今を生き抜く全ての人たちに、新たな意味を与えてくれる一書。
勝負師の世界の現実
著者自らも横浜ベイスターズで活躍し戦力外通告を受けた経歴。
だからこそ、わかる、書ける世界があるのだろう。
往年の大スターも故障に泣き、若手の台頭に苦悶し、それぞれが選んだ、第二の人生。
期待されて入団しながらも、一軍ではほとんど活躍出来ずに去って行く者。
華々しいプロ野球の世界。
リーグ優勝に貢献し日本一に歓喜しても、来季が保証されている訳ではない。
著者自身と他25人の戦力外通告。
戦力外通告を味わった者にしかわからない世界であろう。
Posted by ブクログ
25人のプロ野球選手の戦力外通告。
「戦力外通告」といえば、会社員で言うところのクビ。
その後の未来はどうなっているのか?
これを読んで、「戦力外通告」が、単なるクビではなく、未来へのスタート地点なんだなーと思った。
さらっと書かれただけでは、わからない、葛藤、苦悩、苦労があっちと思う。
けれど、25人全員は、自分の居場所をいま、手に入れていると思う。
その居場所は、想像もしていないものから、野球という世界だったりとそれぞれ。
野球選手に限らず、様々なプロスポーツ選手は、一般人よりも早くセカンドキャリアの道に入る。
セカンドキャリアは、往々にして、ファーストキャリアの時には、きっかけさえ見つけられていないことが多い。
この本では、キャリアチェンジの過程が細かく書かれているなーと思った。
キャリアチェンジと言えば、プロだけのことではなく、自分たちにも関わること。
彼らの過程は、キャリアチェンジのケーススタディにもなり得るかも。
25人の1人、佐伯貴弘さんが言っていた言葉が印象に残った。
『判断は、人がするものではなく、自分がする。悲劇なのか、面白くするかは、自分次第』
『生きてると、苦しいことはいっぱいある。でも、必ずそれは後で生きてくる。何かの意味がある』
あと。。
野村克也さんが、選手に良い影響を出す場面が何度か書いてある。
野球に疎い自分だが、野村克也さんって、すごい監督だったんだなーと、思った。
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