MUDDY 2

藍本松

【どんなときでも明るく前向きなマディに心癒される！】権力者のジャスパーの邸内で、キメラ人間作成計画を進めるコランダム。彼はマディがキメラ人間であることを知り、我が物にしようとクレイ達の下に追っ手のルビイを送り込んできて…。学者の「親」と土人間の「子」の冒険譚、完結の第2巻！ 【同時収録】特別読切「MUDDY」

• カテゴリ: 少年・青年マンガ
• ジャンル: 少年マンガ
• 出版社: 集英社
• 掲載誌・レーベル: 週刊少年ジャンプ
• ページ数: 208ページ
• 電子版発売日: 2017年10月01日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 42MB

[ブクログ · ★★★☆☆]

藍本松デビュー作のMUDDY2巻。そして完結巻。

今思うと、コランダムのようないわゆる悪の科学者との対決みたいな物語よりも、クレイとマディがいろんな街を訪れる中で、その土地の科学者と出会い交流し、トラブルを解決してゆく、みたいな物語の方が良かったのかな、という気がします。
悪の科学者ではないけど、マッドサイエンティスト一歩手前のスズみたいな人との出会いと別れ。旅先での経験で、マディがキメラでなく人として成長してゆく、みたいな。『怪物事変』で夏羽が成長している過程と似ているか。夏羽の無感情さというのは感情の未成熟さなので、知恵と感情の違いはあれど同じ構図なのかもしれない。

スズみたいなコメディ寄りや、読み切りの人花みたいなダークな回があったりする二人の旅路。
ああ、今思いついたのは『タイムボカン』みたいな構成が見たかったのかもしれない。
旅を重ねて、少しずつ喜怒哀楽を覚えてゆくマディと、成長を喜びも寂しくも思うクレイ。そういう二人が見たかったし、きっと描かれなかった時間にはいたんだと思います。楽しいじゃんね、この二人の珍道中。