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吊るし上げられて…町内会長♪
凶悪事件のニュースをきくと、まず「現場がご近所じゃないかが気になる」私達にとって、自分の住む地域のコミュニティーは大切……
でも自身の手間と面倒は極力避けたい…というのが実際ですよね。
そんな建前と本音がシビアな現実になる場が、町内会・自治会です。
団塊ジュニア世代の著者は、町内会長(自治会長)をついひきうけてしまい、その仕組みと実態に驚きつつ、てんてこまいに。
ちょっとした成果に充実感をえたりもしながら、最後は、“吊るし上げ”にあった末、一風変わった「ミニマムで楽しくラクな町内会」の創生へと到りました。
体験ルポを通して、歴史や、法的な位置づけ、統計データも踏まえ、町内会・自治会の今後のあり方を提言します。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
目次:
序章 町内会って入らなくてもいいの?
1 イヤ~な顔をされる加入勧誘
2 「何をしているかわからん」「抜けられない」 ほか
第1章 町内会は必要です!
1 町内会長が死んだ!―なんで私が会長に
2 町内会ってなに? ほか
第2章 町内会は要らない?
1 加入のお願いはつらいよ
2 町内会費はこんなに払う必要があるのかよ ほか
第3章 ゆるゆるな新町内会をつくってみた
1 校区でつるしあげ―ココロが折れた日
2 自治会長をやめようと決心 ほか
第4章 町内会は今後どうしたらいい?
1 基本はボランティア
2 校区(連合体)から考えるな ほか
終章 親睦だけでもなんとかなる
ピックアップと一言:
・若い・アパート暮らしの人を想定した場合、加入チラシはそこにもっと焦点をあてるべきではないかと思います。たとえば高齢者や子どもの安全の見守りなんですが、単身の人間には「関係ない」と受け取られかねませんよね。災害のときに手をとりあえるという「メリット」はどうでしょうか。高齢者や子どもの場合は災害で手助けが必要だとすぐわかるんですが、若い人は自分の力でなんとかできると思ってしまうかもしれません。たとえば、若い独身女性にむけては「防犯灯」の役割、非正規の若い男性には「失業や貧困に陥った際に行政窓口につなげる相談」とか。
→自治会・町内会として一番取り組む必要がありそうな、福祉と防犯が、特定の世代にしかメリットを感じられないという考え方はとても示唆に富みます。チラシはターゲット層毎に複数種類作ることが必要ということですね。
・善意で「町内会の仕事を少し手伝ってもいいよ」という人はいます。そして実際に手伝ってくれます。しかし、自分がずるずるとハマりこんでしまう、負担が増えていくというのはとても恐ろしいことなのです。すぐできることは、班長や役員になったときの拘束時間の目安を示すことです。そして、仕事や生活優先であって、事情を伝えて、無理なときはちゃんと断っていいんだというルールを確立することです。
→入会チラシもそうですが、役員をお願いする時にも、年間行事予定などの負担の詳細や細かなルールを書面で記すことが必要ですね。
・自治やコミュニティの基本単位は、「一目で見渡すことができる程度」、つまり単位町内会のレベルです。校区が基本単位ではありません。私のいた団地自治会のある小学校区は2万人も住んでおり、ちょっとした市です。これではコミュニケーションがスムーズにいくような自治はできません。行政は中間団体である校区、しかもその幹部とさえうまくやれれば、面倒な個別町内会とのやりとりや責任がなくなるので、校区を掌握したがりますし、校区を単位にものを考えがちです。しかし、これはあくまで行政の都合というべきでしょう。そう考えれば、校区の役割はとても限られたものになるのではないでしょうか。
→現在、三ツ城自治協議会(約1万世帯)ではいわゆる校区の部会での活動が主であり、各区(自治会・町内会)の活動は最低限(回覧くらい)のものになっています。その方がよい活動もありますが、やはりもう少し小さな範囲で行う方がよい活動もあるので、今後、校区の部会と、各区の活動の住みわけが必要になってきますね。
・ボランティアだということを踏まえると、町内会の仕事をやる人もそういう構えになります。参加してない人たちを見て、「俺だけこんなに一生懸命やっているのに、あいつらはなんだ!」とか、そういう被害妄想がなくなります。好きでやっているんだから、好きでやっていない人たちのことを恨みがましく言うことはなくなるはずです。「地域の為の義務だ」と肩肘をはるから、町内会の仕事に参加しない人を「フリーライダー(ただ乗り)」のように見てしまうのです。
→私はボランティアだと思っているので、いろいろ大変ですが楽しんでやっています。問題は、嫌々役員をやっている人がいると、会議や活動がギスギスするということですね。なんとか楽しくしたいと、新しい取り組みを考えてみたり、飲み会を企画して見たりしていますが、なかなか難しいです。
・校区のような町内会の連合体組織の場合、行政からの依頼はもちろんのことですが、校区で話し合って決定した行事や仕事についても、個別町内会にはそれを拒否したり保留したりする自由がきちんと保障されなければなりません。たとえば、市が行政広報紙を配布する仕事を校区に委託します。校区はそれを町内会や町内会長におろすわけですが、「私のところは力がなくて配布できません」という自由を残しておくということです。その場合は市が民間業者を使ったりする保障をもうけておく必要があります。
→これは東広島市でやっています。広報紙の配布を住民自治協議会に依頼し、無理ならその地区は業者に委託する。自治協によっては、配布活動が繋がりづくりになるからという理由で引き受けるところもあったり、世帯数が多すぎて対応できないと断る自治協もあったりします。
・本当に課題解決の仕事をしようと思えば、町内にこだわらず、広く人材を募らなければいけないことはまったくそのとおりです。これに対して、ある課題を解決するために、その地域を代表して行政や企業などに対してモノを言うことは、まずは町内会にしかできない仕事です。たとえば、近くに道路計画ができる、そのとき、地域住民の声を代表して発信するのが町内会の非常に重要な役割となります。本領とさえいえると私は思います。なぜなら、これはNPOなどにはできないことだからです。
→任意加入とはいえ、やはり地域の代表組織なんですよね。この「ねじれ」をなるべくなくすために、自治協(自治会・町内会)は全住民への情報提供や参加の権利を保障したうえで、参加したい人が参加して運営していく必要がありますね。
・小諸市も北九州市も、(条例で自治会への加入の)義務や責務をうたっているとはいえ、参加しない権利とセットであったり、あくまで「自主的な参加」であるものとされています。これは、強制するところまではいかないけれども、“本来はみんな入るべきなんだよ”ということを宣言しつつ、任意であることをかろうじて確保したものだといえます。全員加入の建前と任意加入の実態の「ねじれ」への一つの対応だとはいえますが、相当気をつけないと、現場では乱暴な加入攻勢がされるんじゃないかと心配にもなります。
→確かに、逐条解説を読まなければ分からないと言うのは、条例としては不十分だと思いますが、なるべく加入して欲しい、という思いとのせめぎあいですね。
・では、町内会は不要なのでしょうか。私はそうは思いません。こうした社会サービスの分野では主体は行政や民間企業、つまり巨大で効率的な組織体になってきており、町内会でできることはプラスアルファでしかないとしても、それでもなお町内会にしかできないことがあります。それは、「自分はこのまちの一員だ」というコミュニティ意識、共同体意識をつくりだすことそのものです。草むしりなんて、共益費のなかから公社や管理会社が委託業者に頼んでパッとやってもらった方がはるかに早いでしょう。しかし、みんなで集まってだらだらとおしゃべりしながら草むしりをした方が、情報交換になって、親睦がふかまり、知らず知らずのうちに、コミュニティー意識を持つことができます。制度化されキツい義務になったり、委託された責任ある業務になったりしたとたんに、私たちはその草むしりを「嫌だなあ」と感じるのではないでしょうか。
→情報提供をしっかりやったとしても、ただ単に「草むしりしたい人募集」では人は集まりません。家族同士でバーベキューをしたり、草むしりの後に神楽を見たり、楽しいことと組み合わせることで、まずは参加してもらう工夫が必要ですね。
感想等:
・旧態依然とした町内会というのは今でも残っていますが、まさにその中で奮闘された著者の経験談です。最終的にはできる人が出来ることをやる最低限の町内会を目指し、それでも自治会・町内会は必要だとまとめています。こんなにひどい扱いを受けてなお、前向きに捉えることができる筆者はとてもすごいと思います。そしてひどい扱いを受けたからこそ、本当に必要なものが見えてきており、自治会・町内会不要論と必要論の両面からみた説得力のある本です。
・文体もやさしく、具体的な経験談も分かりやすく書かれており、とても読みやすい。
・私は、自治体職員ですし、自治協議会の事務局長もしているので、割と必要論に偏っているところがありますので、やり過ぎないように気をつけようと思いました。
・不要論の人、必要論の人、どちらの方にも有意義な内容という意味で、とても貴重な本だと思います。
Posted by ブクログ
最高裁判決 町内会は強制加入団体でなく、脱退は自由
委任状 事実上白紙委任になってしまい、あとで「あなたも賛成しただろう」というので、私は用心して、「書面決議書」というものを出すようにしていました。これは意見を聞いて、賛成反対保留などの自分の態度を表明しておけるものです。私は出席でいない会議については、すべて「保留」という態度にしていました。
ミニマム町内会のすすめ
経験を解毒する
ただし、経験というものは、強い毒があります。
あまりに強烈に体と心にしみ込むために、自分の経験こそが絶対だという思いが、抜けきらなくなってしまうのです。
それを解毒するためには、他のものと比較したり、結びつけたり、筋道だって考えたりするしかありません。大げさにいえば、理論の力でその経験を組立直すのです。
昨今、観光客のように軽く接することの方が、あたかも、経験の奴隷とならない賢いやり方であるように主張するむきもありますが、「少し経験して、悟る」なんてことは、そうそう凡人にできることではありません。少なくとも私は、経験に泥まみれになり、みっともない格好になりながら、物事を筋道だって考えることでそこから這い上がってくる他ないだろうと思っています。
自治会会長として読むと とても参
私も約300世帯ある団地の自治会会長をしていて、いろいろとぶつかる問題に対して、悩んでいたので、とても参考になった。
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