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1999年7月。大学2年の夏休みを、村山桜は 憂鬱な気持ちで過ごしていた。 理由は「ノストラダムスの予言」。 世界が終わると信じている桜に、 アパートの隣人・森が突然交際を申し込んだ。 面食らいつつも、まったく接点のなかった その隣人の申し出を受け入れた桜は…? シンプルな描線に情感をにじませる気鋭作家 冬川智子、待望の新作登場!
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Posted by ブクログ
冬川さんの作品はタイトルが良いものが多くて、毎度グッとくる。今回もタイトル買いです。だって、ノストラダムス・ラブだよ?破壊よろしく、タナトス的な響きにラブという掛け算、なんと言われようがとっても馨しく、お好みで。嶽本野ばらの世界の終わりという名の雑貨店、とか、TMGEのworld's en...続きを読むd、とか例えを出せばキリがない。そんなわけで、舞台は1999年7月最後の1週間、ラブにまつわるエトセトラ。私は当時中3で、期末テスト面倒だと思いながら一応勉強しつつ、一度振られた好きな人に再度告白もできないまま世界が終わったらどうしようと真面目に考えていた。世の中的には受験生、でも高校に行く意味が見出せず、言葉の表現をしたい気持ちばかりあって親を困らせていた…というようなことを思い出したり、90年代最後の諦めと希望が入り混じった混沌とした空気感を振り返ったりしていた。世の中がまだ一方方向をむいていた、あの感じ。あの時代に思春期を過ごせてよかったなあとありがたく思うと同時に、あの頃に小学生以下だったいわゆる平成生まれの子たちがこれを読んだらどう感じるのか。そこは非常に興味深い。
冬川智子さんの作品は、今回の「ノストラダムス・ラブ(2014)」が初めて読む作品。”深夜0時にこんばんは(2013)”と迷ったが、先に”ノストラダムス・ラブ”の方を選びました。 始まりからラストまで、じっくりと読めた。
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