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作集であり遺稿集である『みんなちさこの思うがままさ』(2000年、浦和浪漫山岳会出版局刊。2003年第2刷)が甦りました。 本書はもとは身近な人々に頒布されましたが、その文章の質の高さが話題を呼び、自費出版としては異例の増刷もされました。その後も噂が噂を呼び、現在でも本書を探し求める人がたえませんが入手困難な状況です。 最も新しい古典にして、どの山の本とも異なるこの傑作を新装復刊しました。新たな「ちさこ伝説」、のはじまりです。 <満天の星である。遠く稲光もする。焚き火が燃えあがると、ひととき星数が少なくなる。美しい闇のただなかに、沢音がたしかなリズムをきざむ。みんなちさこの思うがままさ。月もだしてみせると有言してしまったさ。多分、私たちが寝静まった頃、なんといっていいかわからないお月様が、静かに静かにめぐるのだろう。>
...続きを読むPosted by ブクログ 2013年02月01日
浦和浪漫山岳会で活躍した池田知沙子さんの紀行文集。池田さんは1999年に急逝。
上信会越を中心に、深いブナの森の中に流れる癒しの沢を逍遥する。このような山旅が本当の浪漫と言えよう。会を主宰する高桑信一氏の想いも深く伝わってくる。
以前、一般の書店では手に入らず、浦和浪漫山岳会出版局からなんとか手に入...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年01月25日
浦和浪漫山岳会会員で1999年、急逝した池田知沙子さんの遺稿集。
素晴らしい感性と才能をもった人の本である。ちりばめられた自筆のイラストもいいし、何より、自然なまでのその文章がいい。読み進むうちに心が妙に落ちついてくる。また、それが快感に変わってくるのである。不思議な文章を書く人である。若くして散っ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年08月22日
「満天の星である。遠く稲光もする。
焚き火が燃えあがると、ひととき星数が少なくなる。美しい闇のただなかに、沢音がたしかなリズムをきざむ。
みんなちさこの思うがままさ。月もだしてみせると有言してしまったさ。多分、私たちが寝静まった頃、なんといっていいかわからないお月様が、静かに静かにめぐるのだろう...続きを読む
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