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[日本近代漫画の祖]と呼ばれる漫画家・北澤楽天の門下生で、時事新報社絵画係で同僚だった保積稲天と長崎拔天、唯一の作品集。
師匠を含めて、[三天]と呼ばれた。
稻天の本名は幸蔵。北澤楽天門下生となり、楽天が新しい時代の漫画家を養成するために[漫画好楽会]を設立すると、長崎拔天、田中比左良、麻生豊たちと一緒に参加。楽天に認められて時事新報社に入社。本巻には日露戦争に従軍した一兵卒の絵日記風の戦時記録「藷野二等卒」のみを収録。一コマ漫画の簡単描写だから、のんびりした戦争であったような感じを受けるが、その短い描写に、戦場の悲惨さが深く刻まれている。
後半の長崎拔天の本名は繁吉。稲天同様、楽天門下生→[漫画好楽会]→時事新報社に入社。
本巻には、「梟亭澁茶話」「初春漫味」「妻惚憲法」「近代生活覗眼鏡」「新案 金儲け祕法」など13篇が収録されている。拔天の作品は、日常生活のふつうの一コマのおもしろさを輝かせ、ホッとするような笑いを起こしてくれる。戦後、拔天はNHKラジオの「とんち教室」に生徒役で出演。ユーモアあふれる珍解答で、日本中の視聴者から大きな人気を得た。
発刊当時の書籍を新たに全ページスキャニングしているので、本巻はリフローではなく、FIX形式。本文の旧字体総ルビはもちろん、ユニークなデザインもそのまま忠実に再現している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料も収録。
(電子版 2026年10月30日配信開始)
※この作品は一部カラーが含まれます。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
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