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教会は、怪物、魔物、実在のまた想像上の動・植物などのシンボルに満ちた空間です。グリーン・マン、双面のヤヌス、人魚、ドラゴン、グリフォン……。怪物的シンボルが横溢するロマネスク教会を中心に、解読をしていきます。キリスト教と一見無縁に思われる不思議なイメージの中に、失われた民衆の精神史を探ります。また、実際の教会巡りの際に、役立つ図像事典の性格ももたせ、旅行ガイド的要素も盛り込みます。(講談社選書メチエ)
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Posted by ブクログ
文章としては学者さんが書いたものにありがちで、サービス精神に欠けますが、豊富な写真はそれを補って余りあります。
表題から、すぐにパリのノートル・ダムを思い出しました。これについては冒頭に説明がありますが、本書はイタリアのフィールド調査が中心です。 大聖堂や教会にさまざまな怪物があり、幼い頃、ノートル・ダムの怪物の写真が怖かったです。これとキリスト教とがどう結びつくのかは、理論を勉強してから、一応納得したつもり...続きを読むでした。 日本人が理解するには、どうしても理論からでないと、限界があります。本書も理論ではあるのですが、日本人にはわかりにくい西洋人の感性に踏み込んで、感性の部分でわかりやすくしているところが気に入ってしまいました。 特になじみのない地域での調査では、経験談を入れて、距離を短くしてくれます。 また『山海経』『三才図会』『和漢三才図会』など東洋との比較も取り入れています。この辺はとてつもない広がりになるのですが、比較文化としてもおもしろいです。 個人的には人魚が好きです。日本と東洋を比較してみたことがあったのですが、西洋との共通項も多そうです。
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教会の怪物たち ロマネスクの図像学
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尾形希和子
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