日本の７大商社

久保巖

資源・エネルギー価格の高騰を追い風に、躍進を続ける総合商社。世界中で獲得してきた権益によって高収益がもたらされているほか、発電所、鉄道、水処理施設など社会インフラ分野への参入、バリューチェーンの構築が好業績を後押ししている。あらゆる地域、分野を対象に、資金や人材を再配分、再配置。縦横無尽に変化を遂げる日本独特の商システムとは。低迷期を乗り越えた総合商社は、いかにして最強になったか。

• カテゴリ: ビジネス・実用
• ジャンル: ビジネス・経済 / 経営・企業
• 出版社: 平凡社
• 掲載誌・レーベル: 平凡社新書
• ページ数: 220ページ
• 電子版発売日: 2015年08月28日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 7MB

[ブクログ · ★★★☆☆]

書かれたのが東日本大震災から時間が経っていない時期であるため、震災への対応についての記述が目立つ。

内容は新聞やビジネス雑誌などで既に書かれているものが大部分で、著者オリジナルの情報はなく、目新しいものはない。

ただこれだけの情報を全て自分で探すのはやや骨が折れるので、商社についてさらっと知る上では良いのではないか。

[ブクログ · ★★★☆☆]

某商社系列の会社に勤めているので、その業界の全体像をつかもうと買った本。歴史的なこととか色々と教えられました。

[ブクログ · ★★★☆☆]

▼総合商社に興味がある学生（あるいは社会人の方）が興味をもったら、とりあえず手に取ってみるのにはよくまとまった本であると思う。たぶん、総合商社に対するイメージは好転する（ないし、より強くなる）ハズだ。
▼総合商社が「何を扱っているのか」と気になり始めたらきりがないのだが（それこそ、「ラーメンから航空機まで」）、商社にはどのような機能があって、実際にはどのような企業統治がなされているのか――それが大づかみできる点は就活生向けとも言える一冊であるかもしれない。
▼一方で、サブタイトルの「世界に類をみない最強のビジネスモデル」にそぐう内容であったかと聞かれれば、やや心もとない。確かに「商社」が日本独特のビジネス形態であることや、彼らのハングリーな商人（あきんど）精神が戦後日本の高度成長に大きく貢献したことは事実である。だが、当時の“商社らしい”商社というビジネスモデルが、そのまま現代にまで残っているわけではない。
▼良くも悪くも一歩踏み込んだ業界研究には適しているが、結局のところ、「総合商社は今、こんなビジネスやってます」的な内容でまとまってしまっている。新書というボリュームでは、筆者の豊富な（史実も踏まえた）商社論を展開するには、足りなかったのだろうという印象を受けた。