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雪降る山荘、毒草の温室、怪人二十面相の影――。
美しい蝶が舞うなか、二人の少年探偵が対峙する。
名探偵・明智小五郎の助手、小林芳雄をめぐり、ひとりの少年が「別人」へと作り替えられていく。楽園のような温室に隠されたのは、不老の力を秘める謎の植物。その争奪戦の裏で、偽物と本物、罪と救済、記憶と肉体の境界が静かに崩れていく。二十面相の山荘に雇われた女中・笙子、そして明智の助手・マユミ——ふたりの女性の視線が交差するとき、少年の孤独な来し方と、人間の業の深さが露わになる。江戸川乱歩の「少年探偵団」世界を下敷きに、妖しくも哀切な視点で描く外伝ミステリ。
著者プロフィール
大阪府出身。京都女子大学文学部卒業。2009年、住田忠久編著『明智小五郎読本』(長崎出版)に、柚木まい名義で短編小説「磔刑の調べ」を発表。本作は、二作目の乱歩オマージュ小説。
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