こんな日弁連に誰がした?

こんな日弁連に誰がした?

ビジネス・実用
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弁護士の大増員を決めたのに、仕事はまったく増えず、法科大学院を出ても、司法試験に受かるのは一部のみ。なぜ、こんな"ちぐはぐ"なことになってしまったのか?東西冷戦、バブル崩壊、司法改革-骨肉の闘いだった法曹の戦後史をひもとくことで、「日弁連の姿」をはじめて明らかにする。弁護士たちの追い求めた夢と挫折、そして、これからの弁護士の姿とは。

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  • カテゴリ
    :
    ビジネス・実用
  • ジャンル
    :
    学術・語学 / 法律
  • 出版社
    :
    平凡社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    平凡社新書
  • タイトル
    :
    こんな日弁連に誰がした?
  • タイトルID
    :
    235296
  • ページ数
    :
    246ページ
  • 電子版発売日
    :
    2015年08月28日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    5MB

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こんな日弁連に誰がした? のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    戦後の法曹界の内幕物。特に2000年前後の司法改革をめぐる弁護士たちの世界の状況や動向がよくわかる。著者自身が弁護士でありながら司法改革を傍観者的に眺めていたことから、業界の内部事情に分け入りつつも冷めた感覚で物事の成り行きを綴ることができたのだろう。正義はそれぞれの立場の数だけあり、大事なのは自身の立場を相手に受け入れさせていく権力闘争のスキル。そのぶつかり合いの中で形成されているバランスこそが社会正義である。それが著者の考えである。このスタンスからすると、日弁連は己の立場を政府・裁判所・検察に尊重させることのできなかった落第生ということなのだろう。著者は、人権派弁護士がこれまで社会の弱い部分に果たしてきた役割を認めつつも、彼らの「経済的自立論」に対しては、世間の理解を得られないとして、冷ややかなまなざしをおくる。彼らは世間に自分たちの立場を受け入れさせる努力をしていない、ということだろう。だが、社会の弱い部分の救済に法律の専門家が関わることが重要なのは確かだろう。そしてそれが今の法曹界では、ほぼ無償のボランティア活動としてしか存在し得ないのも確かだろう。それぞれの正義を主張すればよいとはいうものの、それでは持続できない正義もある。そうした活動は今後どのようにすればよいのか。著者にはそこにも触れてほしかった。たとえば、法テラスについてはどう考えているのか。著者も言うとおり、日弁連がどうなるかということよりも、人権の守り手としての弁護士や司法の機能をどう維持していくのかについて、他人事のようにでなく論じてもらいたい。

    0
    2020年05月09日

    Posted by ブクログ

     ともすれば陰謀論に陥りがちなテーマをバランス良くまとめられているという印象。中立性を保って歴史記録にとどめようとする姿勢は,世代は違えども同じ一会員として色々と思うところもあると容易に想像できる分,尊敬の念を禁じ得ない。
     内容的にはさもありなんという感じで,驚きはない。もちろん,会務に携わる個々の弁護士の労力は相当なもので,そのエネルギーは素晴らしいと思うが,残念ながら組織として有効に機能していないという状況は今でも変わらない。給費制にせよ法曹人口論にせよ,過去から真摯に学ばなければ,失敗は繰り返されるだろうし,組織としての求心力はもちろん,制度の存続も危うい。
     しかし,内容はともかく,タイトルは売ることに関しては失敗だったのかもしれない。日弁連がどんなであろうと関わりのない普通の人は手に取らないだろう。元となったブログタイトル「日弁連はなぜ負けたのか?」の方が,誰に負けたのか?いつ何で負けたのか?との興味をそそり,売れたような気がする。まぁ,色んな事情があったのだろうし,このタイトルの方が内輪としてはインパクトがあっただろうとも思うが。

    0
    2012年01月13日

    Posted by ブクログ

    近年の司法にまつわる制度変遷の過程を分かりやすく説明。それにしても、登場する方々みな非常に人間くさい。読み物として純粋におもしろかった。

    五十年史に記載されなかった日弁連最大の失敗がつぶさに語られている。失敗から学ばない組織は滅びる、との作者の言は重い。

    0
    2011年04月12日

    Posted by ブクログ

    あまり知られていないようですが、この本は少なくとも若手の弁護士、ロースクール生には必読書だと思います。

    日本の司法界の歴史が、非常にわかりやすく書かれています。しかも面白い。

    私が受験生のころに、急に出てきた(ように感じた)「丙案」。
    今となっては懐かしい響きですが、受験当時は、翻弄されたものでした。

    現在の法科大学院制度が出てきた経緯や弁護士の増員、法曹一元の問題と関わりながら、どのような変遷をたどってきたのか、よく理解できます。

    0
    2010年10月09日

    Posted by ブクログ

    企業法務マンとして、司法試験合格=2000~3000人時代になったら、弁護士資格者が企業の中に入ってきて、資格のない自分なんて、淘汰されるだけではないか。。。。。という6-7年前くらいからの不安はあり、それは自分なりに心の中で解決してきたつもりであった。

    しかし、何故司法試験合格者が2000~3000人になるのか?については「どうせアメリカの圧力だろう」程度で、深く考えては来なかった。

    この本は、「司法試験合格者大増員」・「法科大学院構想」といった制度改変が、日本弁護士連合会(日弁連)が「法曹一元論」の達成という勝ち目のない戦いを行う際に、バーター的に進められたものであったが、日弁連の政治的無策・無能により、「法曹一元論」(日弁連)のみが惨敗したということを公表された事実を元に明らかにしている。

    面白すぎる本。2010年度上半期ベスト・ワンとして上げたい。

    また、以下の最後の言葉が印象深い。昔、寺山修司も「ウルトラマンがベトナム戦争にいったら、米国とベトナムのどちらの味方になるのか?」と書いていたし、川内康範も「人間は正義そのものにはなれない。だから月光仮面は正義の味方としたんだ。」と言ったことに通じると思う。

    "また,弁護士が皆,同じ正義を主張する必要もない。労働者の正義でもよいし,資本家の正義でもよい。女の正義でもよいし,男の正義でもよい。被害者の正義でもよいし,被告人の正義でもよい。それぞれの立場の弁護士が,それぞれの正義を闘わせる中で,裁判所の正義が形作られ,裁判所の考える正義が立法府や行政府の考える正義と対立する中で,国家としての正義が作られる。"

    0
    2010年05月09日

    Posted by ブクログ

    はっきり言って面白すぎ。弁護士ではないが似たような士業に関わっている者として極めて興味深い。今年読んだ新書の中では今のところ一番だ。

    0
    2010年04月22日

    Posted by ブクログ

    司法試験合格者が想定外に増えていないことはニュースで知っていたが、そもそも何千人も合格させる必要があるのかが不思議ではあった。
    そんなに弁護士いるのかぁ?と。
    その疑問に対しては本書を読んで理解した。
    そう、いらないんである。

    日弁連は、弁護士が増えれば職にあぶれることは十分わかっていた。そもそもは司法試験合格者を増やそうというのは、検事と裁判官を増やしたいお上の意向が働いているのである。

    一方で、日弁連は法曹一元を実現したかった思惑がある。法曹一元とは、司法試験合格後はまず皆が弁護士となり、その中で適性あるものが検事、裁判官となることである。
    弁護士から選ぶことで真の人権意識にあふれた検事・裁判官が出てくるというわけだ。
    実を言うと、私は高校時代に、法曹一元を実現しなくては人権が守れないという熱い思想を語った本を読んでいたので、法曹一元は単純に良いことのように思っていた。
    ところがどうも本書を読むとそう単純ではないらしい。

    考えてみれば、検事・裁判官は公務員。職務性質上、転勤も多いし、サラリーもよく稼ぐ弁護士には到底及ばない。もちろん公務員として、一定の自由が制限される。

    そう、弁護士から検事や裁判官を選ぶ、というのは、そういった自由があって、そしておそらくは生活も安定しだした(そうでないと有能ではないしね)人が、敢えて不自由な世界に飛び込むということなのだ。
    そんな奇特な人がそう何人も出るだろうか?仮に法曹一元が実現したとしても移行期があるだろう。その間にこれまでの職業検事・裁判官を埋める何百人もが1年に出るはずもないのである。
    さて、どうやら日弁連の方々は、そんな自明なこともきちんと考えられない夢想の世界に生きる人が多かったらしい(少なくても中枢を担っていたらしい)。
    で、そのために司法試験合格者増を妥協したようなのだが、結果は御存知の通り、司法試験に受かっても職につけない法律家が大量に発生し、法曹一元なんて全く俎上に上がらなくなった。

    司法試験合格者をこれほど増やそうとし、そして想定通りにいかずに失敗している理由を知るには、実はこれ以外にも、弁護士と裁判官の対立、弁護士が獲得してそして死守したい裁判官・検察官との平等、など様々な歴史的背景の理解が必要で、本書で解説されるそれは、それぞれが興味深い。

    著者はその歴史的経緯の中ではノンポリで、どちらかと言えばやや左翼的な中枢寄りの立場だったようだが、よく知るうちに随分と失望したようだ。そして、それは漠然とした信頼を弁護士さんたちに抱いている我々ともシンクロする気持ちである。
    これから先はしっかりと意味のある司法改革がされることを願うばかりである。

    0
    2013年02月01日

    Posted by ブクログ

    [ 内容 ]
    弁護士の大増員を決めたのに、仕事はまったく増えず、法科大学院を出ても、司法試験に受かるのは一部のみ。
    なぜ、こんな“ちぐはぐ”なことになってしまったのか?
    東西冷戦、バブル崩壊、司法改革―骨肉の闘いだった法曹の戦後史をひもとくことで、「日弁連の姿」をはじめて明らかにする。
    弁護士たちの追い求めた夢と挫折、そして、これからの弁護士の姿とは。

    [ 目次 ]
    第1章 なぜ日弁連と裁判所は仲が悪いのか?
    第2章 日弁連が分裂する中、司法改革が始まる
    第3章 日弁連、最大の失敗
    第4章 迷走と抵抗
    第5章 法科大学院構想
    第6章 法曹一元と日弁連の熱狂
    第7章 決戦、そして敗北
    第8章 熱狂の顛末
    エピローグ これからの日弁連と弁護士

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

    0
    2011年05月29日

    Posted by ブクログ

    日弁連という組織がかかえている内的な問題・課題について、初めてしりました。

    同じ、司法試験を通過しながらも、裁判官・検事、そして弁護士と別れ、法曹界におけるそれぞれの置かれる立場上の違いで、思いが食い違ってしまう。

    それと、国家権力側と、それと闘わなければならないという宿命。

    今回、司法試験合格者の増加、法曹一元化、法科大学院問題に関して時系列を追いながら整理されている。

    日本の法制度が根源的にかかえる諸問題にもさらっと触れた著作でした。

    自身のブログを整理しながら書かれたという点に興味を持ちました(笑)。

    0
    2010年05月10日

    Posted by ブクログ

    法曹一元を突っ張りすぎて、2000人時代を迎えたために、優秀うな人材が流出し始めており、もう組織としては回復不能、没落確定だそうです。
    でも、PもJも同じ人材源から採用なので、法律家業界全部の人材劣化がそのまま放置されることはありえないでしょうね。

    0
    2019年05月21日

こんな日弁連に誰がした? の詳細情報

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    平凡社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    平凡社新書
  • タイトル
    :
    こんな日弁連に誰がした?
  • タイトルID
    :
    235296
  • ページ数
    :
    246ページ
  • 電子版発売日
    :
    2015年08月28日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    5MB

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